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公開番号2023079098
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-07
出願番号2021192551
出願日2021-11-26
発明の名称無端ベルト、ベルトユニット及び画像形成装置
出願人富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類G03G 15/16 20060101AFI20230531BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】長期に亘って安定して回転運動する無端ベルトを提供する。
【解決手段】無端ベルトは、高分子材料及び導電性粒子を含有する基材層を有し、基材層の温度35℃下の動的粘弾性測定において、測定周波数0.1Hzから10Hzまでの損失正接の値が、測定周波数10Hzから100Hzまでの損失正接の値よりも小さく、基材層を温度24℃下に5%伸長させたときの引張応力が7MPa以上であり、且つ、基材層を温度24℃下に5%伸長させ10分間保持したとき、その間の引張応力の最大値TSmaxと最小値TSminとが{(TSmax-TSmin)/TSmax×100}≦15を満足する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
高分子材料及び導電性粒子を含有する基材層を有し、
前記基材層の温度35℃下の動的粘弾性測定において、測定周波数0.1Hzから10Hzまでの損失正接の値が、測定周波数10Hzから100Hzまでの損失正接の値よりも小さく、
前記基材層を温度24℃下に5%伸長させたときの引張応力が7MPa以上であり、且つ、前記基材層を温度24℃下に5%伸長させ10分間保持したとき、その間の引張応力の最大値TSmaxと最小値TSminとが{(TSmax-TSmin)/TSmax×100}≦15を満足する、
無端ベルト。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記基材層を温度24℃下に5%伸長させたときの引張応力が7MPa以上10MPa以下である、請求項1に記載の無端ベルト。
【請求項3】
前記基材層を温度24℃下に5%伸長させ10分間保持したとき、その間の引張応力の最大値TSmaxと最小値TSminとが{(TSmax-TSmin)/TSmax×100}≦10を満足する、請求項1又は請求項2に記載の無端ベルト。
【請求項4】
前記基材層の外周面及び内周面の少なくとも一方の面上に設けられた保護層をさらに有する、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の無端ベルト。
【請求項5】
請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の無端ベルトと、
前記無端ベルトを張力がかかった状態で掛け渡す複数本のロール部材と、を備え、
前記複数本のロール部材の少なくとも1本が前記無端ベルトを回転させる駆動ロールであり、
画像形成装置に着脱される、
ベルトユニット。
【請求項6】
感光体と、
前記感光体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記感光体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
トナーを含む現像剤を収容し、前記現像剤を用いて前記感光体の表面に形成された静電荷像を現像しトナー像を形成する現像手段と、
請求項5に記載のベルトユニットを有し、前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、を備える、
画像形成装置。
【請求項7】
前記転写手段が、
中間転写体と、トナー像を前記中間転写体の表面に転写する一次転写手段と、前記中間転写体の表面に転写された前記トナー像を記録媒体に転写する二次転写手段と、を有し、
前記二次転写手段が請求項5に記載のベルトユニットを有する、
請求項6に記載の画像形成装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、無端ベルト、ベルトユニット及び画像形成装置を提供する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、粘弾性を示し損失正接の周波数特性においてピーク周波数を有する環状ベルトと、環状ベルトを回転させる駆動部と、環状ベルトに引っ張り応力を付与する応力付与部とを備え、環状ベルトの回転に伴い環状ベルトに周期的に付与される引っ張り応力の周波数である応力付与周波数が環状ベルトのピーク周波数以下であるベルト搬送装置が開示されている。
特許文献2には、基材及び表面層を有し、表面層の正接損失のピーク温度をT(℃)としたとき、T℃以上T+70℃以下における表面層の正接損失が0.7以上1.0以下である無端ベルトが開示されている。
特許文献3には、25℃±2℃且つ55%±5%RH下において二軸張架ロールで30日間5%伸長させた試験結果から得られる対数近似式によって求められる張架力減衰率が50%未満である半導電性ゴムベルトが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-122968号公報
特開2010-197579号公報
特開2007-177802号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、基材層の温度35℃下の動的粘弾性測定において、測定周波数0.1Hzから10Hzまでの損失正接の値が、測定周波数10Hzから100Hzまでの損失正接の値よりも小さい関係を満足しない無端ベルト、基材層を温度24℃下に5%伸長させたときの引張応力が7MPa未満である無端ベルト、又は、基材層を温度24℃下に5%伸長させ10分間保持したときの引張応力の最大値TSmaxと最小値TSminとが{(TSmax-TSmin)/TSmax×100}>15である無端ベルトに比べて、長期に亘って安定して回転運動する無端ベルトを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するための具体的手段には、以下の態様が含まれる。
<1> 高分子材料及び導電性粒子を含有する基材層を有し、
前記基材層の温度35℃下の動的粘弾性測定において、測定周波数0.1Hzから10Hzまでの損失正接の値が、測定周波数10Hzから100Hzまでの損失正接の値よりも小さく、
前記基材層を温度24℃下に5%伸長させたときの引張応力が7MPa以上であり、且つ、前記基材層を温度24℃下に5%伸長させ10分間保持したとき、その間の引張応力の最大値TSmaxと最小値TSminとが{(TSmax-TSmin)/TSmax×100}≦15を満足する、無端ベルト。
<2> 前記基材層を温度24℃下に5%伸長させたときの引張応力が7MPa以上10MPa以下である、<1>に記載の無端ベルト。
<3> 前記基材層を温度24℃下に5%伸長させ10分間保持したとき、その間の引張応力の最大値TSmaxと最小値TSminとが{(TSmax-TSmin)/TSmax×100}≦10を満足する、<1>又は<2>に記載の無端ベルト。
<4> 前記基材層の外周面及び内周面の少なくとも一方の面上に設けられた保護層をさらに有する、<1>~<3>のいずれか1項に記載の無端ベルト。
<5> <1>~<4>のいずれか1項に記載の無端ベルトと、前記無端ベルトを張力がかかった状態で掛け渡す複数本のロール部材と、を備え、前記複数本のロール部材の少なくとも1本が前記無端ベルトを回転させる駆動ロールであり、画像形成装置に着脱される、ベルトユニット。
<6> 感光体と、前記感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した前記感光体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、トナーを含む現像剤を収容し、前記現像剤を用いて前記感光体の表面に形成された静電荷像を現像しトナー像を形成する現像手段と、<5>に記載のベルトユニットを有し、前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、を備える、画像形成装置。
<7> 前記転写手段が、中間転写体と、前記トナー像を前記中間転写体の表面に転写する一次転写手段と、前記中間転写体の表面に転写された前記トナー像を記録媒体に転写する二次転写手段と、を有し、前記二次転写手段が<5>に記載のベルトユニットを有する、<6>に記載の画像形成装置。
【発明の効果】
【0006】
<1>又は<4>によれば、基材層の温度35℃下の動的粘弾性測定において、測定周波数0.1Hzから10Hzまでの損失正接の値が、測定周波数10Hzから100Hzまでの損失正接の値よりも小さい関係を満足しない無端ベルト、基材層を温度24℃下に5%伸長させたときの引張応力が7MPa未満である無端ベルト、又は、基材層を温度24℃下に5%伸長させ10分間保持したときの引張応力の最大値TSmaxと最小値TSminとが{(TSmax-TSmin)/TSmax×100}>15である無端ベルトに比べて、長期に亘って安定して回転運動する無端ベルトが提供される。
<2>によれば、基材層を温度24℃下に5%伸長させたときの引張応力が7MPa未満又は10MPa超である無端ベルトに比べて、長期に亘って安定して回転運動する無端ベルトが提供される。
<3>によれば、{(TSmax-TSmin)/TSmax×100}>10である無端ベルトに比べて、長期に亘って安定して回転運動する無端ベルトが提供される。
<5>によれば、基材層の温度35℃下の動的粘弾性測定において、測定周波数0.1Hzから10Hzまでの損失正接の値が、測定周波数10Hzから100Hzまでの損失正接の値よりも小さい関係を満足しない無端ベルト、基材層を温度24℃下に5%伸長させたときの引張応力が7MPa未満である無端ベルト、又は、基材層を温度24℃下に5%伸長させ10分間保持したときの引張応力の最大値TSmaxと最小値TSminとが{(TSmax-TSmin)/TSmax×100}>15である無端ベルトを備えるベルトユニットに比べて、無端ベルトが長期に亘って安定して回転運動するベルトユニットが提供される。
<6>又は<7>によれば、基材層の温度35℃下の動的粘弾性測定において、測定周波数0.1Hzから10Hzまでの損失正接の値が、測定周波数10Hzから100Hzまでの損失正接の値よりも小さい関係を満足しない無端ベルト、基材層を温度24℃下に5%伸長させたときの引張応力が7MPa未満である無端ベルト、又は、基材層を温度24℃下に5%伸長させ10分間保持したときの引張応力の最大値TSmaxと最小値TSminとが{(TSmax-TSmin)/TSmax×100}>15である無端ベルトを備える画像形成装置に比べて、無端ベルトが長期に亘って安定して回転運動する画像形成装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本実施形態に係る無端ベルトの一例を示す概略斜視図である。
基材層に係る動的粘弾性測定の結果例であり、測定周波数と損失正接の関係を示すグラフである。
本実施形態に係るベルトユニットの一例を示す概略斜視図である。
本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本開示の実施形態について説明する。これらの説明及び実施例は実施形態を例示するものであり、実施形態の範囲を制限するものではない。
【0009】
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
【0010】
本開示において「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
(【0011】以降は省略されています)

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