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公開番号2023079029
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-07
出願番号2021192420
出願日2021-11-26
発明の名称排気浄化装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類F01N 3/08 20060101AFI20230531BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】電気化学リアクタにおける消費電力を抑制しつつ排気ガス中の対象成分を十分に化学反応させる。
【解決手段】排気浄化装置は、内燃機関の排気通路内に配置された電気化学リアクタ45と、電気化学リアクタに電流を供給する電源装置81とを有する。電気化学リアクタは、イオン伝導性の固体電解質層75と、固体電解質層の表面上に配置されたアノード層76及びカソード層77とを有するセル78を備えると共に、アノード層及びカソード層に電流が流れると排気通路内を流れる排気ガス中の対象成分を化学反応させる。電源装置は、アノード層及びカソード層に流す電流を供給する。セル又は電源装置は、周囲の排気ガス中の対象成分の濃度が相対的に大きいセルの領域では、周囲の排気ガス中の対象成分の濃度が相対的に小さいセルの領域よりも、アノード層とカソード層との間で流れる電流が大きくなるように構成される。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
内燃機関の排気通路内に配置された電気化学リアクタと、該電気化学リアクタに電流を供給する電源装置とを有する排気浄化装置であって、
前記電気化学リアクタは、イオン伝導性の固体電解質層と、該固体電解質層の表面上に配置されたアノード層及びカソード層とを有するセルを備えると共に、前記アノード層及び前記カソード層に電流が流れると前記排気通路内を流れる排気ガス中の対象成分を化学反応させ、
前記電源装置は、前記アノード層及び前記カソード層に流す電流を供給し、
前記セル又は前記電源装置は、周囲の排気ガス中の対象成分の濃度が相対的に大きい前記セルの領域では、周囲の排気ガス中の対象成分の濃度が相対的に小さい前記セルの領域よりも、前記アノード層と前記カソード層との間で流れる電流が大きくなるように構成される、排気浄化装置。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記電気化学リアクタ及び前記電源装置は、排気ガスの流れ方向において相対的に上流側の前記セルの領域では、排気ガスの流れ方向において相対的に下流側の前記セルの領域よりも、前記アノード層と前記カソード層との間で流れる電流が大きくなるように構成される、請求項1に記載の排気浄化装置。
【請求項3】
前記固体電解質層は、前記アノード層と前記カソード層との間に配置されると共に前記排気ガスの流れに沿って延びるように配置され、
前記固体電解質層は、前記排気ガスの流れ方向において相対的に上流側の厚さが、前記排気ガスの流れ方向において相対的に下流側の厚さよりも小さくなるように形成される、請求項2に記載の排気浄化装置。
【請求項4】
前記固体電解質層は、排気ガスの流れ方向において上流側から下流側に向けて連続的に厚くなるように形成される、請求項3に記載の排気浄化装置。
【請求項5】
前記固体電解質層は、排気ガスの流れ方向において上流側から下流側に向けて段階的に厚くなるように形成される、請求項3に記載の排気浄化装置。
【請求項6】
前記セルは前記排気ガスの流れ方向において電気的に分割された上流側セルと下流側セルとを有し、
前記電源装置は、前記上流側セルの前記アノード層と前記カソード層との間の印加電圧が、前記下流側セルの前記アノード層と前記カソード層との間の印加電圧よりも大きくなるように、前記電流を供給する、請求項2~5のいずれか1項に記載の排気浄化装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電気化学リアクタを有する排気浄化装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、イオン伝導性の固体電解質層と固体電解質層の表面上に配置されたアノード層及びカソード層とを有するセルを複数備える電気化学リアクタを有する排気浄化装置が知られている(例えば、特許文献1)。斯かる電気化学リアクタでは、アノード層から固体電解質層を介してカソード層に流れるように電気化学リアクタに電流を供給すると、カソード層上にてNOxがN
2
に還元され、浄化される。
【0003】
特に、特許文献1に記載の電気化学リアクタでは、排気ガスの量が増大した場合には電気化学リアクタに供給する電流量が増大され、排気ガスの量が減少した場合には電気化学リアクタに供給する電流量が減少される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-138522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載の電気化学リアクタでは、アノード層とカソード層との間ではこれらの表面全体において均一的に電流が流れる。したがって、酸素イオンは、カソード層からアノード層に固体電解質層内で均一に移動する。
【0006】
一方、電気化学リアクタによって浄化される対象成分(例えば、NOx)は、電気化学リアクタによって浄化されるため、電気化学リアクタの下流側の領域の周りでは、電気化学リアクタの上流側の領域の周りに比べて、その濃度が低い。したがって、電気化学リアクタの上流側の領域の周りにおける対象成分の濃度に合わせてアノード層とカソード層との間で流れる電流を設定すると、電気化学リアクタの下流側の領域では酸素イオンが過剰に生成され、消費電力が過剰に大きくなる。一方、電気化学リアクタの下流側の領域の周りにおける浄化対象成分の濃度に合わせてアノード層とカソード層との間で流れる電流を設定すると、電気化学リアクタの上流側の領域周りにいて十分に対象成分を浄化することができなくなる。
【0007】
上記課題に鑑みて、本開示の目的は、電気化学リアクタにおける消費電力を抑制しつつ排気ガス中の対象成分を十分に化学反応させることができる電気化学リアクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の要旨は以下のとおりである。
【0009】
(1)内燃機関の排気通路内に配置された電気化学リアクタと、該電気化学リアクタに電流を供給する電源装置とを有する排気浄化装置であって、
前記電気化学リアクタは、イオン伝導性の固体電解質層と、該固体電解質層の表面上に配置されたアノード層及びカソード層とを有するセルを備えると共に、前記アノード層及び前記カソード層に電流が流れると前記排気通路内を流れる排気ガス中の対象成分を化学反応させ、
前記電源装置は、前記アノード層及び前記カソード層に流す電流を供給し、
前記セル又は前記電源装置は、周囲の排気ガス中の対象成分の濃度が相対的に大きい前記セルの領域では、周囲の排気ガス中の対象成分の濃度が相対的に小さい前記セルの領域よりも、前記アノード層と前記カソード層との間で流れる電流が大きくなるように構成される、排気浄化装置。
(2)前記電気化学リアクタ及び前記電源装置は、排気ガスの流れ方向において相対的に上流側の前記セルの領域では、排気ガスの流れ方向において相対的に下流側の前記セルの領域よりも、前記アノード層と前記カソード層との間で流れる電流が大きくなるように構成される、上記(1)に記載の排気浄化装置。
(3)前記固体電解質層は、前記アノード層と前記カソード層との間に配置されると共に前記排気ガスの流れに沿って延びるように配置され、
前記固体電解質層は、前記排気ガスの流れ方向において相対的に上流側の厚さが、前記排気ガスの流れ方向において相対的に下流側の厚さよりも小さくなるように形成される、上記(2)に記載の排気浄化装置。
(4)前記固体電解質層は、排気ガスの流れ方向において上流側から下流側に向けて連続的に厚くなるように形成される、上記(3)に記載の排気浄化装置。
(5)前記固体電解質層は、排気ガスの流れ方向において上流側から下流側に向けて段階的に厚くなるように形成される、上記(3)に記載の排気浄化装置。
(6)前記セルは前記排気ガスの流れ方向において電気的に分割された上流側セルと下流側セルとを有し、
前記電源装置は、前記上流側セルの前記アノード層と前記カソード層との間の印加電圧が、前記下流側セルの前記アノード層と前記カソード層との間の印加電圧よりも大きくなるように、前記電流を供給する、上記(2)~(5)のいずれか1つに記載の排気浄化装置。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、電気化学リアクタにおける消費電力を抑制しつつ排気ガス中の対象成分を十分に化学反応させることができる電気化学リアクタが提供される。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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