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公開番号2023078994
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-07
出願番号2021192366
出願日2021-11-26
発明の名称アルミナセラミックス、及びアルミナセラミックスの製造方法
出願人クアーズテック株式会社
代理人個人,個人
主分類C04B 35/111 20060101AFI20230531BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】高純度及び高緻密性を満たしつつ、所望の範囲の表面抵抗率を有するアルミナセラミックス、及びその製造方法、を提供する。
【解決手段】本発明にかかるアルミナセラミックスは、Al2O3を主結晶とし、焼結助剤としてNaとSiを使用することとし、少なくとも表層から深さ500μmの範囲において、Naの含有量が1000ppm以下、Siの含有量が10ppm以上2000ppm以下、かつNa/Siの値が0.1以上2以下である。さらに、本発明にかかるアルミナセラミックスは、Al2O3の純度が99%以上を有するとともに、表面抵抗率が5×1012Ω/□以上5×1014Ω/□以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
Al
2

3
を主結晶とし、焼結助剤としてNaとSiを使用することとし、
少なくとも表層から深さ500μmの範囲において、Naの含有量が1000ppm以下、Siの含有量が10ppm以上2000ppm以下、かつNa/Siの値が0.1以上2以下であり、
さらに、Al
2

3
の純度が99%以上を有するとともに、表面抵抗率が5×10
12
Ω/□以上5×10
14
Ω/□以下である、
ことを特徴とするアルミナセラミックス。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
Tiの含有量を100ppm以下とする、
ことを特徴とする請求項1に記載のアルミナセラミックス。
【請求項3】
CVD装置、イオンプレーティング装置、エッチング装置、静電チャックを含むプラズマ生成装置において使用する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のアルミナセラミックス。
【請求項4】
Al
2

3
を主結晶とするアルミナセラミックスの製造方法であって、
少なくともアルミナ焼結体の表層から深さ500μmの範囲において、Naの含有量が1000ppm以下、Siの含有量が10ppm以上2000ppm以下、かつNa/Siの値が0.1以上2以下となるように、アルミナ粉末に対してNaとSiを含ませて原料粉を作製するステップと、
前記原料粉にバインダーを添加して造粒粉を作製するステップと、
前記造粒粉から成形体を作製するステップと、
前記成形体を焼成し、アルミナ焼結体を得るステップと、
を含むことを特徴とするアルミナセラミックスの製造方法。
【請求項5】
前記アルミナ粉末はAl
2

3
の純度を99%以上とする、
ことを特徴とする請求項4に記載のアルミナセラミックスの製造方法。
【請求項6】
前記アルミナ粉末に不純物として含まれるTiの含有量を100ppm以下とする、
ことを特徴とする請求項4または5に記載のアルミナセラミックスの製造方法。
【請求項7】
アルミナ粉末に炭酸ナトリウムと二酸化ケイ素を添加することにより、前記Naの含有量を1000ppm以下及び前記Mgの含有量を400ppm以上2000ppm以下とし、かつ前記Na/Siの値を0.1以上2以下とする、
ことを特徴とする請求項4、5または6に記載のアルミナセラミックスの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、所望の範囲の表面抵抗率を有するアルミナセラミックス及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、プラズマ生成装置に用いられるアルミナセラミックスは、その抵抗率が高い場合には帯電が生じやすく、反応生成物を引き寄せる場合がある。そのため、表面に付着するパーティクルが生じやすい。一方、アルミナセラミックスの抵抗率が低い場合には、微弱ながらも導電現象が生じやすく、装置全体の制御に悪影響を与える可能性がある。したがって、プラズマ生成装置においては、帯電と導電現象を抑制可能な抵抗率を有するアルミナセラミックスが求められている。
【0003】
また、アルミナセラミックスは、セラミック材料としては最もよく知られており、高硬度、高耐摩耗性、耐食性、耐薬品性等の優れた特性を有し、汎用性も高く、様々な分野で応用されている。
【0004】
例えば、非特許文献1には、アルミナセラミックスが静電吸着装置に使用する材料として適していることが記載されている。具体的には、高純度のアルミナセラミックスの体積抵抗率は、室温近傍でおよそ10
14
Ωcm程度であるため、この抵抗率で発生するクーロン力を利用して、静電吸着装置として使用されている。また、ジョンソンラーベックによる静電吸着力を発生するのに適した体積抵抗率は10
9
~10
12
Ωcmである。そこで、体積抵抗率を低下させるため、添加物(酸化チタン等)を使用する。具体的には、添加物を数%程度原料のアルミナ粉末と混合し、焼結することによって、必要とする体積抵抗率に調整している。このように、非特許文献1には、アルミナセラミックスの体積抵抗率を所望の体積抵抗率に調整することが記載されている。
【0005】
また、特許文献1には、アルミナセラミックスの抵抗を低下させるためにTi、Ti酸化物を使用することが記載されている。そして、この文献に記載されたアルミナセラミックスは、アルミナを主成分としTi等が分散したものであり、その表面抵抗が10
4
~10
11
Ω/□であることが開示されている。また、非特許文献2には、各社製造のアルミナセラミックスのサンプルにおける表面抵抗率の測定値が10
15
~10
18
Ω/□の間に分布していることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2004-352572号公報
【非特許文献】
【0007】
井口忠士、立川俊洋、茅本隆司、「静電吸着装置の材料と方式」、一般社団法人 日本真空学会発行、真空第45巻、No.8、2002、p.633-636
Y.Yamamoto, S.Michizono, “CERAMIC STUDY ON RF WINDOWS FOR POWER COUPLER, WAVEGUIDE, AND KLYSTRON IN PARTICLE ACCELERATOR” 2021年9月27日検索,インターネット,<https://accelconf.web.cern.ch/srf2019/papers/mop077.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記先行技術文献等に開示されているように、アルミナセラミックスにTiを代表例とする遷移金属元素等の導電性材料を添加すると、電気抵抗を低下させることができる。しかしながら、アルミナセラミックスに導電性材料を添加すると、焼結が阻害されやすく、熱伝導性の悪化や気孔の生成による機械強度の低下等を招く、という問題があった。例えば、電気抵抗を低下させることを目的としてTiを添加したアルミナセラミックスをプラズマ生成装置に使用する場合には、緻密性を満たさないケースが考えられる。
【0009】
このような問題を回避するためには、Tiのような遷移金属元素を添加することなく所望の範囲の表面抵抗率を有する高純度のアルミナセラミックスを製造することが考えられるが、アルミナセラミックス自体の改善は進められていない。
【0010】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、高純度及び高緻密性を満たしつつ、所望の範囲の表面抵抗率を有するアルミナセラミックス、及びその製造方法、を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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