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公開番号2023078972
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-07
出願番号2021192333
出願日2021-11-26
発明の名称吸収性物品
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類A61F 13/49 20060101AFI20230531BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】背側からの排泄物の漏れが起こりづらい吸収性物品を提供すること。
【解決手段】吸収性コア24を有する吸収体23と、表面シート21と、裏面シート22とを有する吸収性本体2を備えた吸収性物品1であって、吸収性物品1は、背側部Bの吸収性コア24の端縁24bよりも外方に、吸収性コア24が存在していない領域Rbを有しており、吸収性本体2の両側部に防漏カフ3が配されており、防漏カフ3は、自由端部3bに防漏カフ形成用弾性部材31が伸長状態で配されており、防漏カフ形成用弾性部材31は、吸収性物品1の縦方向Xの一方の端部1aから他方の端部1bまで延びており、背側部Bにおいて、防漏カフ3自由端部3bと表面シート21とが、吸収性物品1の縦方向Xの端部域に位置する接合部41で接合されており、吸収体23は、吸収体23の背側部B側の端部域に、吸収性コア24が存在しないコア非存在部26bを有する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
吸収性コアを有する吸収体と、該吸収体の肌対向面側に配された表面シートと、該吸収体の非肌対向面側に配された裏面シートとを有する吸収性本体を備え、
着用者の腹側に配される腹側部と、着用者の背側に配される背側部と、該腹側部及び該背側部の間に位置する股下部とを有し、該腹側部から該股下部を介して該背側部に延びる縦方向及び該縦方向と直交する横方向を有する吸収性物品であって、
前記吸収性物品は、前記背側部の前記縦方向における前記吸収性コアの端縁よりも外方に、該吸収性コアが存在していない領域を有しており、
前記吸収性本体の両側部に、前記縦方向に沿って防漏カフが配されており、
前記防漏カフは、固定端部及び自由端部を有し、該自由端部に防漏カフ形成用弾性部材が前記縦方向に沿って伸長状態で配されており、
前記防漏カフ形成用弾性部材は、前記吸収性物品の前記縦方向の一方の端部から他方の端部まで延びており、
前記背側部において、前記防漏カフの前記自由端部と前記表面シートとが、前記吸収性物品の前記縦方向の端部域に位置する接合部で接合されており、
前記吸収体は、該吸収体の前記背側部側の端部域に、前記吸収性コアが存在しないコア非存在部を有する、吸収性物品。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記背側部の前記縦方向に沿う両側縁部に、一対のファスニングテープが設けられており、
前記ファスニングテープは、前記吸収性本体と接合したテープ基部と、該テープ基部に連接され前記横方向外方に延出する止着部とを含んでおり、
前記防漏カフの前記自由端部と前記表面シートとは、前記接合部から前記股下部側に距離を隔てた位置にある第2接合部で接合されており、
前記縦方向において、第2接合部は、前記吸収体における前記背側部側の端縁と、前記テープ基部における前記股下部側の端縁との間に位置している、請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記縦方向において、前記コア非存在部及び第2固定部それぞれは、前記テープ基部における前記股下部側の端縁の近傍に位置している、請求項2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記背側部における前記吸収性物品の前記縦方向の端部近傍に、前記防漏カフ形成用弾性部材とは別の伸縮部材が配されており、
前記伸縮部材は、
(1)前記縦方向における前記吸収性物品の側部に、該縦方向に沿って伸長状態で配されたレッグギャザー用弾性部材、
(2)前記吸収体の幅内に位置し且つ前記縦方向に沿って伸長状態で配された吸収体ギャザー用弾性部材、及び
(3)前記縦方向に伸縮する伸縮性シートから選択されるいずれか一種以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記吸収体は、前記伸縮部材と重なる位置に、前記吸収性コアが存在しないコア非存在部を有する、請求項4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記伸縮部材は、前記レッグギャザー用弾性部材、前記吸収体ギャザー用弾性部材、前記伸縮性シートから選択されるいずれか二種以上である、請求項4又は5に記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記背側部における前記吸収性物品の端部に、前記横方向に伸長状態で配されたウエストギャザー用弾性部材が配されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項8】
第2接合部は、前記防漏カフの前記固定端部から前記横方向に距離を隔てて位置している、請求項1~7のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項9】
前記コア非存在部は、前記吸収体の前記背側部側の端縁から前記縦方向に距離を隔てて位置しており、前記吸収性コアをその厚み方向に貫く貫通部となっている、請求項1~8のいずれか一項に記載の吸収性物品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来の吸収性物品においては、その装着状態において背側から排泄物の漏れが発生する場合があった。特に、排泄量が多い場合や排泄速度が速い場合、排泄物を十分に吸収することができず、吸収性物品の背側から排泄物が漏れてしまう場合があった。このような漏れの防止を目的として、特許文献1及び2には、吸収性物品の背側部に排泄部を収容するためのポケットを形成することが記載されている。具体的には、特許文献1には、立体ギャザーの収縮力によって、該立体ギャザーと、吸収体の肌対向面を覆う表面シートとの固定部を長手方向内方に引っ張ることで、背側部が長手方向内方に折れ曲がり、ポケットが形成されることが記載されている。特許文献2には、ウエストギャザーと吸収体との間の領域が、該ウエストギャザーの収縮により収縮しポケットが形成されることが記載されている。
【0003】
また特許文献3には、背側部において、吸収体に、周囲よりも吸収体材料の目付が小さい薄肉部が形成された吸収性物品が記載されている。薄肉部は、吸収性物品の幅方向に複数並んで配置されている。同文献には、ウエストギャザーが吸収性物品の長手方向において薄肉部と重なっており、ウエストギャザーが薄肉部間を幅方向に繋いでいることにより、ウエストギャザーの伸縮に追従して吸収体が幅方向に変形しやすくなり、吸収性物品と着用者の背側との間に隙間が生じにくくなり、漏れ防止性が高まると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-10442号公報
特開2019-97871号公報
特開2017-99639号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、特許文献1には、背側部が長手方向内方に折れ曲がることが記載されている。しかしながら、特許文献1の吸収性物品においては、背側部における立体ギャザー形成用弾性部材と吸収体とが重なる領域が、長手方向内方に収縮しにくい。したがって特許文献1の吸収性物品においては、背側部を十分に湾曲させ、該背側部に形成されたポケット内の空間の大きさを十分なものとすることは困難である。特許文献2の吸収性物品においても同様の課題が存在する。このように、特許文献1及び2のおむつにおいては、背側部に十分な大きさの空間を有するポケットを形成することが困難であるので、背側から排泄物の漏れを効果的に防止することは困難である。
特許文献3に記載の吸収性物品も、特許文献1及び2と同様に、背側からの排泄物の漏れを効果的に防止するには十分ではなかった。
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、吸収性コアを有する吸収体と、該吸収体の肌対向面側に配された表面シートと、該吸収体の非肌対向面側に配された裏面シートとを有する吸収性本体を備え、
着用者の腹側に配される腹側部と、着用者の背側に配される背側部と、該腹側部及び該背側部の間に位置する股下部とを有し、該腹側部から該股下部を介して該背側部に延びる縦方向及び該縦方向と直交する横方向を有する吸収性物品であって、
前記吸収性物品は、前記背側部の前記縦方向における前記吸収性コアの端縁よりも外方に、該吸収性コアが存在していない領域を有しており、
前記吸収性本体の両側部に、前記縦方向に沿って防漏カフが配されており、
前記防漏カフは、固定端部及び自由端部を有し、該自由端部に防漏カフ形成用弾性部材が前記縦方向に沿って伸長状態で配されており、
前記防漏カフ形成用弾性部材は、前記吸収性物品の前記縦方向の一方の端部から他方の端部まで延びており、
前記背側部において、前記防漏カフの前記自由端部と前記表面シートとが、前記吸収性物品の前記縦方向の端部域に位置する接合部で接合されており、
前記吸収体は、該吸収体の前記背側部側の端部域に、前記吸収性コアが存在しないコア非存在部を有する、吸収性物品を提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、背側からの排泄物の漏れが起こりづらい吸収性物品が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態である使い捨ておむつの展開且つ伸長状態における肌対向面側を模式的に示す展開平面図である。
図2は、図1のII-II線断面図である。
図3は、図1のIII-III線断面図である。
図4は、図1に示す使い捨ておむつの着用状態における背側部の一部破断斜視図である。
図5は、図1の要部拡大図である。
図6は、本発明の吸収性物品の別の実施形態の背側部における肌対向面側を模式的に示す平面図である。
図7は、本発明の吸収性物品の更に別の実施形態の背側部における肌対向面側を模式的に示す平面図である。
図8は、本発明の吸収性物品の更に他の実施形態の背側部における肌対向面側を模式的に示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい実施形態に基づき説明する。図1ないし図3には、本発明の吸収性物品の一実施形態である展開型の使い捨ておむつ(以下、これを単に「おむつ」ともいう。)1が示されている。
図1に示すおむつ1は、その着用時に着用者の腹側に配される腹側部A、背側に配される背側部B、及び股間部に配される股下部Cを有している。またおむつ1は、腹側部Aから股下部Cを介して背側部Bに延びる縦方向X及び該縦方向Xと直交する横方向Yを有する。腹側部A、股下部C及び背側部Bは、おむつ1を、その縦方向Xの全長を三等分して区分した各領域であり、着用者の前後方向に連続して延びている。股下部Cは、おむつ1の着用時に着用者の排泄部に対向配置される排泄部対向部(図示せず)を有している。
【0010】
図1及び図2に示すとおり、おむつ1は、吸収体23と、該吸収体23の肌対向面側に配された表面シート21と、該吸収体23の非肌対向面側に配された裏面シート22とを備えており、これらの部材が吸収性本体2を構成している。
表面シート21及び裏面シート22は、それぞれ、吸収体23よりも大きな寸法を有し、吸収体23の外周縁から外方に延出している。図1に示す実施形態において、裏面シート22の長手方向両端縁は、おむつ1の長手方向両端縁と略一致している。
(【0011】以降は省略されています)

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