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公開番号2023078930
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-07
出願番号2021192268
出願日2021-11-26
発明の名称原子炉格納容器冷却装置
出願人三菱重工業株式会社
代理人SSIP弁理士法人
主分類G21C 15/18 20060101AFI20230531BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】原子炉格納容器を効率的に冷却する。
【解決手段】原子炉格納容器冷却装置は、壁部と、流路形成部材とを備える。壁部は、原子炉格納容器の上部との間に冷却材を貯留するためのプール部を形成するように、原子炉格納容器を少なくとも部分的に覆う。流路形成部材は、上部に設けられた凸状の上面に沿って延びることにより、上面との間にプール部に貯留された冷却材が通過可能な流路を形成する。流路は、プール部と連通する第1連通部と、第1連通部より上方側でプール部と連通する第2連通部とを有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
原子炉格納容器の上部との間に冷却材を貯留するためのプール部を形成するように、前記原子炉格納容器を少なくとも部分的に覆う壁部と、
前記上部に設けられた凸状の上面に沿って延びることにより、前記上面との間に前記プール部に貯留された前記冷却材が通過可能な流路を形成する流路形成部材と
を備え、
前記流路は、前記プール部と連通する第1連通部と、前記第1連通部より上方側で前記プール部と連通する第2連通部とを有する、原子炉格納容器冷却装置。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記上面は、前記原子炉格納容器の中央部を頂点とする斜面であり、
前記第1連通部は、前記原子炉格納容器を上方から見た場合に、前記第2連通部より前記中央部から離れた位置に設けられる、請求項1に記載の原子炉格納容器冷却装置。
【請求項3】
前記壁部には前記原子炉格納容器を上方から見た場合に、前記原子炉格納容器の中央部を基準として前記壁部に沿って延在するフィンが設けられる、請求項1又は2に記載の原子炉格納容器冷却装置。
【請求項4】
前記フィンは上下方向に沿った長さが水平方向に沿った長さより大きい、請求項3に記載の原子炉格納容器冷却装置。
【請求項5】
前記フィンは、少なくとも一部が前記プール部に貯留された前記冷却材に接触するように配置される、請求項3又は4に記載の原子炉格納容器冷却装置。
【請求項6】
前記フィンは、少なくとも一部が前記プール部に貯留された前記冷却材より上方に露出するように配置される、請求項3から5のいずれか一項に記載の原子炉格納容器冷却装置。
【請求項7】
前記壁部の少なくとも一部は、前記冷却材より熱伝導率が高い作動流体が封入された空洞部を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の原子炉格納容器冷却装置。
【請求項8】
前記空洞部の内壁には、径方向に沿って延在するリブが設けられる、請求項7に記載の原子炉格納容器冷却装置。
【請求項9】
前記作動流体は相変化を有する材料を含む、請求項7又は8に記載の原子炉格納容器冷却装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、原子炉格納容器冷却装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
原子炉を格納する原子炉格納容器は、例えば事故や不具合によって高温になると、内部に存在する流体(例えば水等)が膨張して内圧が上昇し、場合によっては破裂などの損傷が発生するおそれがある。このような損傷を防止するために、従来の原子炉格納容器では、予め冷却設備を設置しておくことにより、必要に応じて原子炉格納容器を冷却し、損傷に至る事態を回避可能に対策がなされている。
【0003】
しかしながら、従来の原子炉格納容器に設置される冷却設備は、外部から供給される動力を用いて動作するため、例えばSBO(Station Breakout)のように、外部からの動力供給が停止してしまうと、原子炉格納容器の冷却が不能になってしまう。このような事態を回避するために、例えば特許文献1~3には、原子炉格納容器の上部に冷却水を貯留するスペースを確保し、当該スペースに貯留された冷却水を用いて原子炉格納容器の上部側を冷却することで、外部からの動力が必要な冷却設備が動作不能な場合においても、原子炉格納容器の冷却性能を確保するための技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-236572号公報
特開2012-198168号公報
特表2015-508486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1~3では、原子炉格納容器の上部に貯留された冷却水を用いて、原子炉格納容器の冷却が行われる。SBOのような事態では、この冷却水の使用量も限られる場合も想定されるため、限られた冷却水で原子炉格納容器を効率的に冷却するための性能が求められる。
【0006】
本開示の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、原子炉格納容器を効率的に冷却可能な原子炉格納容器冷却装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の少なくとも一実施形態に係る原子炉格納容器冷却装置は、上記課題を解決するために、
原子炉格納容器の上部との間に冷却材を貯留するためのプール部を形成するように、前記原子炉格納容器を少なくとも部分的に覆う壁部と、
前記上部に設けられた凸状の上面に沿って延びることにより、前記上面との間に前記プール部に貯留された前記冷却材が通過可能な流路を形成する流路形成部材と
を備え、
前記流路は、前記プール部と連通する第1連通部と、前記第1連通部より上方側で前記プール部と連通する第2連通部とを有する。
【発明の効果】
【0008】
本開示の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、原子炉格納容器を効率的に冷却可能な原子炉格納容器冷却装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
一実施形態に係る原子力プラントの概略構成図である。
図1の原子炉格納容器が備える冷却装置の構成を示す模式図である。
図2の流路形成部材を単体で上方から示す図である。
図3の流路形成部材を斜め上方側から示す斜視図である。
図2の第1変形例である。
図2の第2変形例である。
図2の壁部の水平断面図の一例である。
図2の壁部の水平断面図の他の例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成は、発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
(【0011】以降は省略されています)

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