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公開番号2023078865
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-07
出願番号2021192174
出願日2021-11-26
発明の名称装飾装置
出願人個人
代理人個人
主分類B44F 1/06 20060101AFI20230531BHJP(装飾技術)
要約【課題】 パターン層の一層当たりの透光部(遮光部)をできるだけ単純化できるようにし、設計や加工を容易に行うことができるようにする。
【解決手段】 遮光部3の輪郭線で区画された複数の透光部4を有した第1パターン集合部PA1,第2パターン集合部PA2,第3パターン集合部PA3を間隔を隔てて順に重ねて配置し、最も外側にあるパターン層を外側から見たとき視認される1つの塊として特定されるモアレ像を特定モアレ像Mとし、この特定モアレ像Mを互いに隣り合うパターン層の組で分担して形成する。第1パターン集合部PA1及び第2パターン集合部PA2で特定モアレ像Mの分担に係る一方側モアレ像MAを形成し、第2パターン集合部PA2及び第3パターン集合部PA3で特定モアレ像Mの分担に係る他方側モアレ像MBを形成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
遮光部の輪郭線で区画された複数の透光部を有した3以上のパターン層を間隔を隔てて順に重ねて配置し、最も外側にあるパターン層を外側から見たときモアレ像を視認させる装飾装置であって、
外側の1つの視点から視認され1つの塊として特定されるモアレ像を特定モアレ像としたとき、該特定モアレ像を、互いに隣り合うパターン層の組で分担して形成したことを特徴とする装飾装置。
続きを表示(約 3,600 文字)【請求項2】
3つのパターン層を積層して構成したことを特徴とする請求項1記載の装飾装置。
【請求項3】
上記パターン層の面方向に沿い原点Oを通るX軸と、該パターン層の面方向に沿うとともにX軸に直交し原点Oを通るY軸と、上記パターン層の面方向に直交するとともに上記パターン層の積層方向であって間隔を規定し原点Oを通るZ軸とを設定し、
各パターン層に、1つの透光部で構成され若しくはY軸方向に列設された複数の透光部で構成され中心線のある所定形体の単位透光部パターンの集合からなり上記特定モアレ像を形成するパターン集合部を設け、
上記各パターン層のパターン集合部を、上記単位透光部パターンをX軸方向に沿って所定のピッチで規則的に列設して構成し、該各パターン層のパターン集合部毎に、上記単位透光部パターンの形体及びそのピッチを異ならせたことを特徴とする請求項1または2記載の装飾装置。
【請求項4】
上記各パターン層のパターン集合部において、上記単位透光部パターンの配列は、上記特定モアレ像がX軸方向に沿って所定の周期で複数形成されうる配列であることを特徴とする請求項3記載の装飾装置。
【請求項5】
3つのパターン層を積層して構成し、見る側から順に、第1パターン層,第2パターン層,第3パターン層とし、第1パターン層に設けられるパターン集合部を第1パターン集合部(PA1)とし、第2パターン層に設けられるパターン集合部を第2パターン集合部(PA2)とし、第3パターン層に設けられるパターン集合部を第3パターン集合部(PA3)とし、第1パターン集合部(PA1)及び第2パターン集合部(PA2)で上記特定モアレ像の分担に係る一方側モアレ像(MA)を形成し、第2パターン集合部(PA2)及び第3パターン集合部(PA3)で上記特定モアレ像の分担に係る他方側モアレ像(MB)を形成することを特徴とする請求項4記載の装飾装置。
【請求項6】
上記第2パターン集合部(PA2)の単位透光部パターンを、その中心線の一部若しくは全部が上記第1パターン集合部(PA1)及び第3パターン集合部(PA3)の単位透光部パターンの中心線に対して交差するように形成したことを特徴とする請求項5記載の装飾装置。
【請求項7】
Y軸に直交する平面で切断された任意の平断面上、上記第1パターン集合部(PA1)において、透光部の幅をS1,遮光部の幅をB1,透光部(遮光部)の中心線のピッチをP1とし、上記第2パターン集合部(PA2)において、透光部の幅をS2,遮光部の幅をB2,透光部(遮光部)の中心線のピッチをP2とし、上記第3パターン集合部(PA3)において、透光部の幅をS3,遮光部の幅をB3,透光部(遮光部)の中心線のピッチをP3としたとき、
モアレ像を上記第3パターン層より奥に視認させる場合、
0.6S2<B1<0.8S3,0.6S2<B3<0.8S1,P1>P2>P3
になる関係に設定し、
モアレ像を上記第1パターン層より手前に視認させる場合、
0.6S2<B1<0.8S3,0.6S2<B3<0.8S1,P1<P2<P3
になる関係に設定したことを特徴とする請求項6記載の装飾装置。
【請求項8】
上記特定モアレ像を、X軸-Y軸平面に配置し、一方側モアレ像(MA)及び他方側モアレ像(MB)を規定し、
Y軸方向の任意の位置における上記一方側モアレ像(MA)のX座標をM1、他方側モアレ像(MB)のX座標をM2とし、一方側モアレ像MAの周期をλ1、他方側モアレ像MBの周期をλ2とし、
第1パターン集合部PA1と第2パターン集合部PA2との間隔をd1、第2パターン集合部PA2と第3パターン集合部PA3との間隔をd2とし、
上記Y軸方向の任意の位置のZ軸-X軸平面におけるZ軸上であって第1パターン層の外側に視点Aを設け、該視点Aから第1パターン集合部(PA1)までのZ軸方向の距離をF、第1パターン集合部(PA1)から一方側モアレ像(MA)までのZ軸方向の距離をL、一方側モアレ像(MA)と他方側モアレ像(MB)とのZ軸方向の間隔(深さ)をDとし、
上記Y軸方向の任意の位置における上記一方側モアレ像(MA)のX座標M1及び他方側モアレ像(MB)のX座標M2に対応し、第1パターン集合部(PA1)における単位透光部パターンの中心軸の上記X軸方向の変位をX1、第2パターン集合部(PA2)における単位透光部パターンの中心軸の上記X軸方向の変位をX2、第3パターン集合部(PA3)における単位透光部パターンの中心軸の上記X軸方向の変位をX3とし、
周期λ1と周期λ2との比をnとし、d1>0,d2>0としたとき、
(1)モアレ像が上記第3パターン層より奥に見える場合の、
0.6S2<B1<0.8S3,0.6S2<B3<0.8S1,P1>P2>P3とした条件下においては、
以下の(式1)~(式9)の関係式を満たし、
(2)モアレ像が上記第3パターン層より前に見える場合の、
0.6S2<B1<0.8S3,0.6S2<B3<0.8S1,P1<P2<P3とした条件下においては、
以下の(式10)~(式18)の関係式を満たすことを特徴とする請求項7記載の装飾装置。
(但し、D≠0の場合、他方側モアレ像(MB)が一方側モアレ像(MA)より奥の場合のDは正、他方側モアレ像(MB)が一方側モアレ像(MA)より前の場合のDは負の値として計算する。)
(1)モアレ像が上記第3パターン層より奥に見える場合
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(2)モアレ像が上記第3パターン層より前に見える場合
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【請求項9】
X軸-Y軸平面上、Y軸方向の任意の位置において、上記一方側モアレ像(MA)のX軸方向の幅をMv1とし、上記他方側モアレ像(MB)の幅をMv2としたとき、以下の(式19)及び(式20)の関係式を満たすことを特徴とする請求項8記載の装飾装置。
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【請求項10】
上記各パターン層に、複数のパターン集合部を設けたことを特徴とする請求項3乃至9何れかに記載の装飾装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のパターン層の重ね合わせによりモアレ像を形成する装飾装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、この種の装飾装置としては、例えば、特許3131771号公報(特許文献1)に掲載されたものが知られている。これは、透明性シートの一面に形成され所定のピッチで繰り返された複数の透光部からなる模様を有した第1パターン層と、この透明性シートの他面に形成され第1パターン層の模様と相似形状の模様を有した第2パターン層とを備え、これらのパターン層によって、所定の周期で上下に複数形成される矩形形状のモアレ像を形成している。また、第1パターン層と第2パターン層との間に、鳥等の図柄を形成した第3パターン層を介装し、第1パターン層と第2パターン層とで形成されるモアレ像に、図柄が表出するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許3131771号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記従来の装飾装置にあっては、モアレ像を第1パターン層と第2パターン層とで形成するようにしているが、2つの層でモアレ像を形成しているので、一層当たりの透光部(遮光部)の形状が複雑になり、設計や加工が煩雑になっているという問題があった。従来においては、第3パターン層を設けているが、これは、図柄が表出するだけであり、透光部(遮光部)によるモアレ像の形成作用はないことから、モアレ像自体の設計には寄与していない。
【0005】
本発明は上記の問題点に鑑みて為されたもので、パターン層の一層当たりの透光部(遮光部)をできるだけ単純化できるようにし、設計や加工を容易に行うことができるようにした装飾装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための本発明の装飾装置は、遮光部の輪郭線で区画された複数の透光部を有した3以上のパターン層を間隔を隔てて順に重ねて配置し、最も外側にあるパターン層を外側から見たときモアレ像を視認させる装飾装置であって、
外側の1つの視点から視認され1つの塊として特定されるモアレ像を特定モアレ像としたとき、該特定モアレ像を、互いに隣り合うパターン層の組で分担して形成した構成としている。
【0007】
ここで、特定モアレ像とは、1つの塊として視認できる図形、文字、記号等の所定の形体を有する像(干渉縞)を言う。対称形、非対称形のいずれであっても良い。ここで、パターン層を間隔を隔てて重ねての意味は、パターン層の厚さtをt=0としたときには間隔が必要であることを意味する。パターン層の厚さtがt>0のとき、例えば、パターン層を所定の厚さのシートに透光部を開設して作成する場合、あるいは、透明なシートに遮光部を印刷して作成するような場合には、このパターン層を密接させて積層しても、シートの厚さ分は間隔があるものとする。間隔が大きいほど、モアレ像の立体感が増す。
【0008】
また、この場合、互いに隣り合うパターン層の組以外のパターン層の組合せによっては、特定モアレ像を形成しないようにし、あるいは、互いに隣り合うパターン層の組以外のパターン層の組合せによっては、特定モアレ像以外のモアレ像が可能な限り形成されないようにして、視認できないようにする。このため、3つのパターン層を積層して構成したことが有効である。
【0009】
これにより、特定モアレ像を、互いに隣り合うパターン層の組で分担して形成するので、それだけ、パターン層の一層当たりの透光部(遮光部)を単純化できるようになり、設計や加工を容易に行うことができるようになる。また、互いに隣り合うパターン層の1つの組においては、この互いに隣り合うパターン層同士により形成される分担に係るモアレ像はこれら同士の位置関係を変えても一義的になるが、組同士の位置関係を相対的に変えると、特定モアレ像の形状を可変にすることができる。即ち、隣り合うパターン層の組同士の位置関係を相対的に変えることにより、外側の1つの視点から視認されるモアレ像が特定モアレ像とは形状の異なるモアレ像として表出可能になる。言い方を変えれば、外側の視点が変わると、特定モアレ像とは形状の異なるモアレ像が視認され、あるいは、再び特定モアレ像が視認されることになる。そのため、多様性が増し、設計の自由度の向上を図ることができる。
【0010】
そして、必要に応じ、上記パターン層の面方向に沿うX軸と、該パターン層の面方向に沿うとともにX軸に直交するY軸と、上記パターン層の面方向に直交し上記パターン層の積層方向であって間隔を規定するZ軸を設定し、
各パターン層に、1つの透光部で構成され若しくはY軸方向に列設された複数の透光部で構成され中心線のある所定形体の単位透光部パターンの集合からなり上記特定モアレ像を形成するパターン集合部を設け、
上記各パターン層のパターン集合部を、上記単位透光部パターンをX軸方向に沿って所定のピッチで規則的に列設して構成し、該各パターン層のパターン集合部毎に、上記単位透光部パターンの形体及びそのピッチを異ならせた構成としている。
ここで、形体が異なるとは、同一形状であっても、大きさが異なれば、形体を異ならせることになる。
(【0011】以降は省略されています)

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