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公開番号2023078825
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-07
出願番号2021192121
出願日2021-11-26
発明の名称波長合分波器
出願人住友電気工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G02B 6/32 20060101AFI20230531BHJP(光学)
要約【課題】波長選択フィルタの環境温度が変化した際に生じる挿入損失の増加を抑制することできる波長合分波器を提供する。
【解決手段】波長合分波器は、第1コリメータと、M個の第2コリメータと、M個の波長選択フィルタと、ベースプレートと、を備える。ベースプレートは、M個の波長選択フィルタが載置された載置面を有する。M個の波長選択フィルタのそれぞれは、光透過性の基板41と、多層膜42と、を有する。基板は、第1方向Xにおいて互いに対向している第1主面41a及び第2主面41b、並びに第1主面と第2主面とを接続し載置面51と対向している底面41cを含む。多層膜は、第1主面上に形成されている。M個の波長選択フィルタのそれぞれは、接着剤60の硬化物によって載置面に固定されている。M個の波長選択フィルタのうち少なくとも一つの波長選択フィルタにおいて、接着剤の硬化物は、底面に接触し、かつ多層膜に非接触である。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
第1光導波路、及び前記第1光導波路の端部と光学的に結合されたコリメートレンズを有する第1コリメータと、
第2光導波路、及び前記第2光導波路の端部と光学的に結合されたコリメートレンズをそれぞれ有するM個(Mは2以上の整数)の第2コリメータと、
互いに異なる透過波長帯域の光信号を透過し、それぞれの透過波長帯域を除く他の波長帯域の光信号を反射するM個の波長選択フィルタと、
前記M個の波長選択フィルタが載置された載置面を有するベースプレートと、
を備え、
前記第1コリメータと第1番目の前記第2コリメータとを結ぶ光路は、第1番目の前記波長選択フィルタを透過し、
第m番目(m=1,・・・,M-1)の前記波長選択フィルタと第(m+1)番目の前記第2コリメータとを結ぶ光路は、第(m+1)番目の前記波長選択フィルタを透過し、
前記M個の波長選択フィルタのそれぞれは、第1方向において互いに対向している第1主面及び第2主面、並びに前記第1主面と前記第2主面とを接続し前記載置面と対向している底面を含む光透過性の基板と、前記第1主面上に形成され、特定の透過波長帯域の光信号を透過し、前記特定の透過波長帯域を除く他の波長帯域の光信号を反射するように構成された多層膜と、を有し、接着剤の硬化物によって前記載置面に固定されており、
前記M個の波長選択フィルタのうち少なくとも一つの波長選択フィルタにおいて、前記接着剤の硬化物は、前記底面に接触し、かつ前記多層膜に非接触である、波長合分波器。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記基板は、前記第1方向と交差する第2方向において対向している第1側面及び第2側面を含み、
前記少なくとも一つの波長選択フィルタにおいて、前記接着剤の硬化物は、前記第1側面及び第2側面に接触している、請求項1に記載の波長合分波器。
【請求項3】
前記第1主面は、前記多層膜が形成されていない露出領域を含み、
前記接着剤の硬化物は、前記露出領域に接触している、請求項1又は請求項2に記載の波長合分波器。
【請求項4】
前記第1主面は、前記第1方向において前記第2主面と対向している第1部分と、前記第1部分及び前記底面に対して傾斜して延在し、前記第1部分と前記底面とを接続している第2部分とを含み、
前記第2部分は、前記露出領域を含んでいる、請求項3に記載の波長合分波器。
【請求項5】
前記接着剤の硬化物における前記露出領域に接触している部分は、前記第1方向から見た場合に、前記第1主面の中心から300μm以上離れて位置している、請求項3又は請求項4に記載の波長合分波器。
【請求項6】
前記M個の前記波長選択フィルタのそれぞれは、前記第2主面上に形成され、前記第2主面における光信号の反射を防止するように構成された反射防止膜を有し、
前記少なくとも一つの波長選択フィルタにおいて、前記接着剤の硬化物は、前記反射防止膜における前記載置面に臨む表面に接触している、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の波長合分波器。
【請求項7】
前記少なくとも一つの波長選択フィルタにおいて、前記接着剤の硬化物は、前記反射防止膜における前記第2主面とは反対側の表面に接触している、請求項6に記載の波長合分波器。
【請求項8】
前記接着剤の硬化物における前記反射防止膜に接触している部分は、前記第1方向から見た場合に、前記第2主面の中心から300μm以上離れて位置している、請求項6又は請求項7に記載の波長合分波器。
【請求項9】
前記接着剤は、紫外線硬化樹脂を含む、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の波長合分波器。
【請求項10】
前記接着剤は、シリカからなるフィラーを含む、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の波長合分波器。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、波長合分波器に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
波長多重方式の光通信システム等に用いられる波長合分波器が知られている(例えば、特許文献1,2及び非特許文献1を参照)。波長合分波器は、互いに波長が異なる複数の光信号を合波して波長多重光信号とし、又は、互いに波長が異なる複数の光信号を含む波長多重光信号を各光信号に分波する。
【0003】
波長合分波器は、光透過性の基板と、基板の表面上に形成され所定の透過波長帯域の光信号のみを透過する多層膜とをそれぞれ有する複数の波長選択フィルタを備えている。複数の波長選択フィルタは、例えばベースプレート上に2列に並べられ、配列方向における位置が列同士で互い違いになるように配置されている。例えば、波長が異なる複数の光信号が合波される場合、各光信号は、対応するコリメータから波長選択フィルタに入力され、その波長選択フィルタを透過した各光信号が、他の波長選択フィルタの多層膜において反射されながら他の光信号と合波される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
米国特許第6515776号明細書
米国特許第7031610号明細書
【非特許文献】
【0005】
Honda, et al. “Diffraction-compensated free-space WDM add-Drop module withthin-film filters”, IEEE Photonics Technology Letters,Vol.15, No.1, p.69
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したような波長合分波器では、各波長選択フィルタは例えば接着剤の硬化物によってベースプレートに固定されている。各波長選択フィルタがベースプレートに固定された状態で環境温度が変化すると、波長選択フィルタに入射する光信号に対する多層膜の傾きが変化することがある。具体的には、環境温度が室温(例えば25℃)と比べて低温となる場合には、多層膜はベースプレートから離れるように傾き、環境温度が室温と比べて高温となる場合には、多層膜はベースプレートに近づくように傾く。その結果、多層膜からの反射光の光路が当初の光路から変化し、波長選択フィルタによる挿入損失が増加する。
【0007】
本開示は、波長選択フィルタの環境温度が変化した際に生じる挿入損失の増加を抑制することできる波長合分波器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、一側面として、波長合分波器を提供する。この波長合分波器は、第1コリメータと、M個(Mは2以上の整数)の第2コリメータと、M個の波長選択フィルタと、ベースプレートと、を備える。第1コリメータは、第1光導波路、及び第1光導波路の端部と光学的に結合されたコリメートレンズを有する。M個の第2コリメータは、第2光導波路、及び第2光導波路の端部と光学的に結合されたコリメートレンズをそれぞれ有する。M個の波長選択フィルタは、互いに異なる透過波長帯域の光信号を透過し、それぞれの透過波長帯域を除く他の波長帯域の光信号を反射する。ベースプレートは、M個の波長選択フィルタが載置された載置面を有する。第1コリメータと第1番目の第2コリメータとを結ぶ光路は、第1番目の波長選択フィルタを透過する。第m番目(m=1,・・・,M-1)の波長選択フィルタと第(m+1)番目の第2コリメータとを結ぶ光路は、第(m+1)番目の波長選択フィルタを透過する。M個の波長選択フィルタのそれぞれは、光透過性の基板と、多層膜と、を有する。基板は、第1方向において互いに対向している第1主面及び第2主面、並びに第1主面と第2主面とを接続し載置面と対向している底面を含む。多層膜は、第1主面上に形成され、特定の透過波長帯域の光信号を透過し、特定の透過波長帯域を除く他の波長帯域の光信号を反射するように構成されている。M個の波長選択フィルタのそれぞれは、接着剤の硬化物によって載置面に固定されている。M個の波長選択フィルタのうち少なくとも一つの波長選択フィルタにおいて、接着剤の硬化物は、底面に接触し、かつ多層膜に非接触である。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、波長選択フィルタの環境温度が変化した際に生じる挿入損失の増加を抑制することできる波長合分波器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、第1実施形態に係る波長合分波器の模式的な平面図である。
図2は、図1に示される波長合分波器の模式的な断面図である。
図3は、ベースプレート及び筐体の図示が省略された図1に示される波長合分波器の模式的な図である。
図4は、第1コリメータ及び第2コリメータの断面図である。
図5は、第1実施形態に係る波長選択フィルタを示す斜視図である。
図6は、第1実施形態に係る波長選択フィルタの断面図である。
図7は、波長選択フィルタが有する多層膜の透過波長帯域を示すグラフである。
図8は、互いに波長が異なるM個の光信号を合波する場合における波長合分波器の動作を示す図である。
図9は、互いに波長が異なるM個の光信号を分波する場合における波長合分波器の動作を示す図である。
図10は、第1実施形態の第1変形例に係る波長選択フィルタを示す斜視図である。
図11は、第1実施形態の第1変形例に係る波長選択フィルタを反射防止膜側から見た図である。
図12は、第1実施形態の第2変形例に係る波長選択フィルタを示す斜視図である。
図13は、第1実施形態の第3変形例に係る波長選択フィルタを示す斜視図である。
図14は、第2実施形態に係る波長選択フィルタを示す斜視図である。
図15は、第2実施形態に係る波長選択フィルタの断面図である。
図16は、第2実施形態に係る波長選択フィルタを多層膜側から見た図である。
図17は、第2実施形態の第1変形例に係る波長選択フィルタを示す斜視図である。
図18は、第2実施形態の第2変形例に係る波長選択フィルタを示す斜視図である。
図19は、第2実施形態の第3変形例に係る波長選択フィルタを示す斜視図である。
図20は、第2実施形態の第3変形例に係る波長選択フィルタの断面図である。
図21は、第3実施形態に係る波長合分波器の模式的な断面図である。
図22は、第4実施形態に係る波長合分波器の模式的な断面図である。
図23は、第5実施形態に係る波長合分波器の構成を示す模式的な図である。
図24は、第6実施形態に係る波長合分波器の模式的な平面図である。
図25は、図24に示される波長合分波器の模式的な断面図である。
図26は、波長選択フィルタに対する接合部材の接触態様を示す模式図である。
図27は、接合部材の接触態様と、多層膜の傾き角の変動量及び挿入損失の変動量との関係を示す図である。
図28は、従来の波長合分波器が備える波長選択フィルタを示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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