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公開番号2023078823
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-07
出願番号2021192118
出願日2021-11-26
発明の名称自動車用エンジンのフライホイール
出願人ダイハツ工業株式会社,トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F16F 15/305 20060101AFI20230531BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】外周にリングギアを設けていないフライホイールにおいて、安定的な持ち運びや回り止めを簡単な構造で実現する。
【解決手段】フライホイール1はそ外周部が厚肉部8に形成されており、厚肉部8の外周面の複数箇所に係合溝11が形成されている。係合溝11は外周面の外側と機関本体に向いた側とに開口して、機関本体2と反対側からは堰部12によって塞がれている。エンジンの組み立て工程では、堰部12を利用してフライホイール1を吊り具15で持ち上げできる。従って、フライホイール1を機関本体2にセットすることが、安全かつ迅速に行われる。係合溝11に回り止め部材16の先端を挿入して、回り止め部材16を機関本体2の突起部17に当てることにより、フライホイール1及びクランク軸2を回転不能に保持できる。従って、フライホイール1やクランクプーリの取り付け・取り外しを容易に行える。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
機関本体の一端面に沿って配置されてクランク軸の一端に固定されるフライホイールであって、
リングギアを設けていない外周面のうち周方向に離れた複数箇所に、回り止め用部材を外周面の外側から挿脱可能な係合溝が、前記外周面の外側方向のみに開口するか又は外周面の外側方向と前記機関本体に向いた方向との両方に開口するように形成されており、前記係合溝は前記機関本体と反対側から堰部で塞がれている、
自動車用エンジンのフライホイール。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用エンジンのフライホイールに関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
レシプロエンジンでは、クランク軸に慣性力を付与して円滑な回転を保持するため、クランク軸にフライホイールを固定している。一般的な自動車用エンジンでは、フライホイールの外周にリングギアを設けて、リングギアにスタータモータの駆動ギアを噛合させている。
【0003】
他方、走行動力にエンジンと電動モータとを併用するハイブリッド車では、始動は電動モータ(又はモータジェネレータ)で行われるためスタータモータは不要であるが、フライホイールはクランク軸の円滑な回転のために必要である。従って、例えば特許文献1に開示されているように、ハイブリッド車のエンジンには、外周にリングギアを設けていないフライホイールが使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-79645号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
さて、エンジンの組み立てラインでのフライホイールの取り付けは、エンジンをクランク軸が鉛直姿勢を成した状態で行われており、作業者がフライホイールを手で持ってエンジンにセットしてから、動力ドライバでボルトをクランク軸にねじ込んでいる。
【0006】
そして、フライホイールにリングギアを設けている場合は、作業者は両手をリングギアに当ててフライホイールを持ち上げているが、リングギアは薄くて当該リングギアと機関本体(シリンダブロック)との間にある程度の隙間があるため、作業者は手を挟むことなくフライホイールを機関本体に安全にセットできる。リングギアは人の手の引っ掛かり性も高いため、持ち上げたフライホイールを手が滑って落とすということも起こりにくく、これと相まって、フライホイールの取り付けを安全かつ迅速に行えていた。
【0007】
また、補機を駆動するクランクプーリは、クランク軸のうちフライホイールと反対側の端面にボルトで固定されており、そこで、クランクプーリを固定したり取り外したりするに当たっては、クランク軸を回り止めしておく必要があるが、フライホイールにリングギアを設けている場合は、フライホイールのリングギアとスタータモータの駆動ギアとの間に何らかの部材を挟み込んでクランク軸の回り止めを行っていた。エンジンの組み立てに際して、クランク軸に対してフライホイールを取り付ける場合も同様である。
【0008】
このように、リングギアを備えたフライホイールは、本来の機能とは異なる用途にも使用されていた。他方、ハイブリッド車用エンジンのフライホイールはリングギアを備えていないため、エンジンの組み立てラインでは、平滑な外周面に手を当てて持ち上げて機関本体(クランク軸)にセットすることになるが、平滑な外周面は手の引っ掛かりが悪いために手が滑って落としやすくなる問題や、フライホイールと機関本体との間の隙間が僅かしかないため、手を機関本体とフライホイールとの間に挟みやすくなるといった問題が懸念される。
【0009】
また、フライホイールをクランク軸に固定したり、クランクプーリをボルトでクランク軸に固定したりするに際しては、特別の治具を使用してフライホイールを回り止めせねばならないため、フライホイールやクランクプーリの取り付け・取り外しにも手間がかかるおそれがあった。
【0010】
本願発明のこのような現状を背景に成されたものであり、リングギアを備えていないフライホイールについて、リングギアと同様の補助機能を簡単な構造で保持させんとするものである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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