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公開番号2023078797
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-07
出願番号2021192073
出願日2021-11-26
発明の名称消耗電極アーク溶接電源
出願人株式会社ダイヘン
代理人
主分類B23K 9/073 20060101AFI20230531BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】消耗電極アーク溶接において、出力端子電圧によって溶滴のくびれの検出を正確に行って、スパッタ発生を少なくすること。
【解決手段】アーク発生部の溶接電圧Vwを検出線5によって入力して溶接電圧検出信号Vwdを出力する溶接電圧検出部VWDと、溶接電源の出力端子の電圧VTを入力して出力端子電圧検出信号Vtdを出力する出力端子電圧検出部VTDと、溶接電圧検出信号Vwd及び出力端子電圧検出信号Vtdを入力として両信号から選択された信号を電圧検出信号Vdとして出力する電圧検出切換部VDと、電圧検出信号Vdによって短絡期間中の溶滴のくびれを検出してくびれ検出信号Ndを出力するくびれ検出部NDと、を備えており、くびれ検出信号Ndが出力されると溶接電流Iwを減少させてアークを再発生させて溶接する消耗電極アーク溶接電源である。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
アーク発生部の溶接電圧を検出線によって入力して第1カットオフ周波数のローパスフィルタを通して溶接電圧検出信号を出力する溶接電圧検出部と、
前記溶接電圧検出信号によって短絡期間中の溶滴のくびれを検出してくびれ検出信号を出力するくびれ検出部と、を備えており、
前記くびれ検出信号が出力されると溶接電流を減少させてアークを再発生させて溶接する消耗電極アーク溶接電源において、
溶接電源の出力端子の電圧を入力して第2カットオフ周波数のローパスフィルタを通して出力端子電圧検出信号を出力する出力端子電圧検出部と、
前記溶接電圧検出信号及び前記出力端子電圧検出信号を入力として両信号から選択された信号を電圧検出信号として出力する電圧検出切換部と、をさらに備えており、
前記くびれ検出部は前記電圧検出信号によって短絡期間中の溶滴のくびれを検出して前記くびれ検出信号を出力する、
ことを特徴とする消耗電極アーク溶接電源。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記第2カットオフ周波数は前記第1カットオフ周波数よりも小である、
ことを特徴とする請求項1に記載の消耗電極アーク溶接電源。
【請求項3】
前記第2カットオフ周波数は0.8kHz~5kHzの範囲で設定される、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の消耗電極アーク溶接電源。
【請求項4】
前記くびれ検出の精度を評価してくびれ検出精度評価信号を出力するくびれ検出精度評価部と、
を備えたことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の消耗電極アーク溶接電源。
【請求項5】
前記電圧検出切換部は前記くびれ検出精度評価信号に基づいて入力信号の切り換えを行う、
ことを特徴とする請求項4に記載の消耗電極アーク溶接電源。
【請求項6】
前記くびれ検出精度評価信号に基づいて前記第2カットオフ周波数を設定する、
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の消耗電極アーク溶接電源。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、短絡期間中にアークが再発生する前兆現象である溶滴のくびれを検出して溶接電流を減少させる消耗電極アーク溶接電源に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
溶接ワイヤと母材との間で短絡期間とアーク期間とを繰り返し、短絡期間中にアークが再発生する前兆現象である溶滴のくびれを検出し、くびれを検出すると溶接電流を減少させてアークを再発生させる消耗電極アーク溶接のくびれ検出制御方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このくびれ検出制御方法によって、アーク再発生時の溶接電流の値が小さくなるために、スパッタ発生量が非常に少なくなり、溶融池の振動が小さくなりビード外観が良好になる。
【0003】
消耗電極アーク溶接電源を使用する場合、溶接電源と溶接を行う場所とが離れていることが多くある。この場合には、両者の間を溶接ケーブルで接続して溶接を行うことになる。このときに、溶接ケーブルによる抵抗分及びインダクタンス分が通電路に挿入されることになる。抵抗分は、溶接状態にあまり影響を与えない程度の小さな値であることが多いので無視することができる。しかし、インダクタンス分は、溶接ケーブルが数十mと長くなると溶接状態に影響を与えることになる。
【0004】
上記のくびれの検出は、短絡期間中の溶接電圧に基づいて行われるのが通常である。しかし、溶接個所の電圧である溶接電圧を検出するためには、専用の検出線を配線する必要がある。数十mの検出線を配線するには工数がかかり、手間である。また、溶接トーチは移動を繰り返すので、検出線の断線も発生するおそれがある。さらには、検出線が長くなると、溶接ケーブルを通電する溶接電流からの電磁波ノイズが重畳することになる。
【0005】
このために、くびれの検出を溶接電源の出力端子電圧で行うことができると、上記の問題は解消する。しかし、出力端子電圧には、溶接ケーブルのインダクタンス値による逆起電圧がノイズとして重畳する。この結果、出力端子電圧には大きなノイズが重畳することになる。このために、出力端子電圧によってくびれの検出を行うと誤検出が生じる。誤検出が発生すると、溶接状態が不安定になり、溶接品質が悪くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第5851798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明では、出力端子電圧によってくびれの検出を正確に行うことができ、良好な溶接品質を得ることができる消耗電極アーク溶接電源を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、
アーク発生部の溶接電圧を検出線によって入力して第1カットオフ周波数のローパスフィルタを通して溶接電圧検出信号を出力する溶接電圧検出部と、
前記溶接電圧検出信号によって短絡期間中の溶滴のくびれを検出してくびれ検出信号を出力するくびれ検出部と、を備えており、
前記くびれ検出信号が出力されると溶接電流を減少させてアークを再発生させて溶接する消耗電極アーク溶接電源において、
溶接電源の出力端子の電圧を入力して第2カットオフ周波数のローパスフィルタを通して出力端子電圧検出信号を出力する出力端子電圧検出部と、
前記溶接電圧検出信号及び前記出力端子電圧検出信号を入力として両信号から選択された信号を電圧検出信号として出力する電圧検出切換部と、をさらに備えており、
前記くびれ検出部は前記電圧検出信号によって短絡期間中の溶滴のくびれを検出して前記くびれ検出信号を出力する、
ことを特徴とする消耗電極アーク溶接電源である。
【0009】
請求項2の発明は、
前記第2カットオフ周波数は前記第1カットオフ周波数よりも小である、
ことを特徴とする請求項1に記載の消耗電極アーク溶接電源である。
【0010】
請求項3の発明は、
前記第2カットオフ周波数は0.8kHz~5kHzの範囲で設定される、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の消耗電極アーク溶接電源である。
(【0011】以降は省略されています)

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