TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2023078649
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-07
出願番号2021191880
出願日2021-11-26
発明の名称内燃機関
出願人スズキ株式会社
代理人弁理士法人日誠国際特許事務所
主分類F02F 7/00 20060101AFI20230531BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】チェーンケースのオイルポンプ収容部の隣り合うシリンダヘッド締結部の間に設けられる第1電磁弁取付部および第2電磁弁取付部の近傍の部位の剛性を向上させることができ、オイルポンプ収容部の振動による負荷が第1電磁弁および第2電磁弁に作用することを抑制できる内燃機関を提供すること。
【解決手段】第1電磁弁取付部23の収容孔23Aの軸線23Rと第2電磁弁取付部24の収容孔24Aの軸線24Rとが、EF方向において異なる位置に配置されている。第1電磁弁取付部23と第2電磁弁取付部24との少なくとも一部が、AB方向において重なっている。シリンダヘッド締結部41、42の締結孔41A、42Aは、第1電磁弁取付部23の収容孔23Aを締結孔41A、42A側に投影した投影領域の外側、かつ、第2電磁弁取付部24の収容孔24Aを締結孔41A、42A側に投影した投影領域の外側に形成されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
タイミングチェーンが巻き掛けられた可変バルブタイミング機構と、
前記可変バルブタイミング機構に供給される作動油を制御する電磁弁と、
前記タイミングチェーンおよび前記可変バルブタイミング機構を覆うようにシリンダヘッドに固定されたチェーンケースと、
前記シリンダヘッドに連結されるシリンダヘッドカバーと、
前記チェーンケースに対して前記シリンダヘッドとは反対側に設けられ、前記シリンダヘッドにシリンダブロックを介して連結されるオイルパンと、
前記シリンダヘッドに設けられ、空気を取り入れる吸気口と、
前記チェーンケースに対して前記吸気口とは反対側に設けられ、排気ガスを排出する排気口と、を備え、
前記可変バルブタイミング機構を覆う膨出部が前記チェーンケースに形成され、
前記チェーンケースにおける前記膨出部よりも前記オイルパン側に前記電磁弁が配置された内燃機関であって、
前記チェーンケースに対する前記シリンダヘッドカバーの方向と前記オイルパンの方向をAB方向とし、
前記チェーンケースに対する前記吸気口の方向と前記排気口の方向をCD方向とし、
前記チェーンケースに対する前記チェーンケースの外側の方向と内側の方向をEF方向としたとき、
前記電磁弁は、大径部と小径部とを有し、前記CD方向における前記吸気口側に配置された第1電磁弁と、大径部と小径部とを有し、前記CD方向における前記排気口側に配置された第2電磁弁とから構成され、
前記チェーンケースは、
オイルポンプを収容するオイルポンプ収容部と、
前記第1電磁弁の少なくとも小径部を収容する収容孔を有し、前記オイルポンプ収容部と一体に形成された第1電磁弁取付部と、
前記第2電磁弁の少なくとも小径部を収容する収容孔を有し、前記オイルポンプ収容部と一体に形成された第2電磁弁取付部と、
前記オイルポンプ収容部を前記シリンダヘッドに締結するための締結孔を有する複数のシリンダヘッド締結部とを、備え、
前記第1電磁弁取付部の収容孔および前記第2電磁弁取付部の収容孔は、前記CD方向における前記吸気口側または前記排気口側の一方に配置され、かつ、前記吸気口側または前記排気口側の一方を向いて開口し、
前記第1電磁弁取付部の収容孔の軸線と前記第2電磁弁取付部の収容孔の軸線とが、前記EF方向において異なる位置に配置され、
前記第1電磁弁取付部と前記第2電磁弁取付部との少なくとも一部が、前記AB方向において重なっており、
隣り合う前記シリンダヘッド締結部の締結孔は、前記第1電磁弁取付部の収容孔を前記締結孔側に投影した投影領域の外側、かつ、前記第2電磁弁取付部の収容孔を前記締結孔側に投影した投影領域の外側に形成されていることを特徴とする内燃機関。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記EF方向において、前記第2電磁弁取付部の収容孔の前記チェーンケースの内側の端部は、前記第1電磁弁取付部の収容孔の前記チェーンケースの外側の端部よりも、前記チェーンケースの外側に配置され、
前記CD方向において、前記第2電磁弁取付部の収容孔の前記吸気口側の端部は、前記第1電磁弁取付部の収容孔の前記排気口側の端部よりも前記排気口側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
【請求項3】
前記チェーンケースは、
前記第1電磁弁取付部の前記CD方向における前記排気口側の端部と、前記第2電磁弁取付部の前記CD方向における前記吸気口側の端部とを連結する連結部を有し、
前記連結部は、前記EF方向に伸びていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関。
【請求項4】
前記チェーンケースは、
前記CD方向に伸び、内部をオイルが流通するオイルギャラリー部と、
前記膨出部の前記AB方向における前記オイルパン側の端部に設けられ、前記EF方向に伸びて前記オイルポンプ収容部に連続する壁部と、を有し、
前記第1電磁弁取付部および前記第2電磁弁取付部は、前記AB方向における前記オイルギャラリー部と前記壁部との間に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の内燃機関。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の内燃機関の電磁弁ユニットは、内燃機関の端部に配置されるカバーに設けられ、油圧源から第1油圧機構への作動油の供給量を制御する第1電磁弁と、カバーに第1電磁弁と隣接する形で設けられ、油圧源から第2油圧機構への作動油の供給量を制御する第2電磁弁と、カバーの第1電磁弁と第2電磁弁との間に設けられ、各電磁弁にそれぞれ接続して、各電磁弁に供給される作動油を濾過するオイルフィルタと、を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第4613760号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術にあっては、電磁弁がそれぞれ収容される2つの電磁弁取付部をチェーンケースに一体に形成する場合、シリンダヘッドに締結するためのチェーンケースの複数の締結部のボルト孔を形成する鋳抜きピンと、電磁弁が収容される電磁弁取付部の収容孔を形成する鋳抜きピンとが、鋳抜き方向で干渉するのを避けるために、締結部同士の間隔を長くする必要があるため、チェーンケースにおける隣り合う締結部の間に配置された電磁弁取付部の近傍の部位の剛性が低下し、剛性の低下による振動の負荷が電磁弁に作用してしまうという問題がある。
【0005】
本発明は、上記のような事情に着目してなされたものであり、チェーンケースのオイルポンプ収容部の隣り合うシリンダヘッド締結部の間に設けられる第1電磁弁取付部および第2電磁弁取付部の近傍の部位の剛性を向上させることができ、オイルポンプ収容部の振動による負荷が第1電磁弁および第2電磁弁に作用することを抑制できる内燃機関を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、タイミングチェーンが巻き掛けられた可変バルブタイミング機構と、前記可変バルブタイミング機構に供給される作動油を制御する電磁弁と、前記タイミングチェーンおよび前記可変バルブタイミング機構を覆うようにシリンダヘッドに固定されたチェーンケースと、前記シリンダヘッドに連結されるシリンダヘッドカバーと、前記チェーンケースに対して前記シリンダヘッドとは反対側に設けられ、前記シリンダヘッドにシリンダブロックを介して連結されるオイルパンと、前記シリンダヘッドに設けられ、空気を取り入れる吸気口と、前記チェーンケースに対して前記吸気口とは反対側に設けられ、排気ガスを排出する排気口と、を備え、前記可変バルブタイミング機構を覆う膨出部が前記チェーンケースに形成され、前記チェーンケースにおける前記膨出部よりも前記オイルパン側に前記電磁弁が配置された内燃機関であって、前記チェーンケースに対する前記シリンダヘッドカバーの方向と前記オイルパンの方向をAB方向とし、前記チェーンケースに対する前記吸気口の方向と前記排気口の方向をCD方向とし、前記チェーンケースに対する前記チェーンケースの外側の方向と内側の方向をEF方向としたとき、前記電磁弁は、大径部と小径部とを有し、前記CD方向における前記吸気口側に配置された第1電磁弁と、大径部と小径部とを有し、前記CD方向における前記排気口側に配置された第2電磁弁とから構成され、前記チェーンケースは、オイルポンプを収容するオイルポンプ収容部と、前記第1電磁弁の少なくとも小径部を収容する収容孔を有し、前記オイルポンプ収容部と一体に形成された第1電磁弁取付部と、前記第2電磁弁の少なくとも小径部を収容する収容孔を有し、前記オイルポンプ収容部と一体に形成された第2電磁弁取付部と、前記オイルポンプ収容部を前記シリンダヘッドに締結するための締結孔を有する複数のシリンダヘッド締結部とを、備え、前記第1電磁弁取付部の収容孔および前記第2電磁弁取付部の収容孔は、前記CD方向における前記吸気口側または前記排気口側の一方に配置され、かつ、前記吸気口側または前記排気口側の一方を向いて開口し、前記第1電磁弁取付部の収容孔の軸線と前記第2電磁弁取付部の収容孔の軸線とが、前記EF方向において異なる位置に配置され、前記第1電磁弁取付部と前記第2電磁弁取付部との少なくとも一部が、前記AB方向において重なっており、隣り合う前記シリンダヘッド締結部の締結孔は、前記第1電磁弁取付部の収容孔を前記締結孔側に投影した投影領域の外側、かつ、前記第2電磁弁取付部の収容孔を前記締結孔側に投影した投影領域の外側に形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
このように上記の本発明によれば、チェーンケースのオイルポンプ収容部の隣り合うシリンダヘッド締結部の間に設けられる第1電磁弁取付部および第2電磁弁取付部の近傍の部位の剛性を向上させることができ、オイルポンプ収容部の振動による負荷が第1電磁弁および第2電磁弁に作用することを抑制できる内燃機関を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本発明の一実施例に係る内燃機関の正面図である。
図2は、本発明の一実施例に係る内燃機関の側面図である。
図3は、本発明の一実施例に係る内燃機関のチェーンケースの斜視図である。
図4は、本発明の一実施例に係る内燃機関のチェーンケースの正面図である。
図5は、本発明の一実施例に係る内燃機関のチェーンケースの側面図である。
図6は、図4のVI-VI方向の矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一実施の形態に係る内燃機関は、タイミングチェーンが巻き掛けられた可変バルブタイミング機構と、可変バルブタイミング機構に供給される作動油を制御する電磁弁と、タイミングチェーンおよび可変バルブタイミング機構を覆うようにシリンダヘッドに固定されたチェーンケースと、シリンダヘッドに連結されるシリンダヘッドカバーと、チェーンケースに対してシリンダヘッドとは反対側に設けられ、シリンダヘッドにシリンダブロックを介して連結されるオイルパンと、シリンダヘッドに設けられ、空気を取り入れる吸気口と、チェーンケースに対して吸気口とは反対側に設けられ、排気ガスを排出する排気口と、を備え、可変バルブタイミング機構を覆う膨出部がチェーンケースに形成され、チェーンケースにおける膨出部よりもオイルパン側に電磁弁が配置された内燃機関であって、チェーンケースに対するシリンダヘッドカバーの方向とオイルパンの方向をAB方向とし、チェーンケースに対する吸気口の方向と排気口の方向をCD方向とし、チェーンケースに対するチェーンケースの外側の方向と内側の方向をEF方向としたとき、電磁弁は、大径部と小径部とを有し、CD方向における吸気口側に配置された第1電磁弁と、大径部と小径部とを有し、CD方向における排気口側に配置された第2電磁弁とから構成され、チェーンケースは、オイルポンプを収容するオイルポンプ収容部と、第1電磁弁の少なくとも小径部を収容する収容孔を有し、オイルポンプ収容部と一体に形成された第1電磁弁取付部と、第2電磁弁の少なくとも小径部を収容する収容孔を有し、オイルポンプ収容部と一体に形成された第2電磁弁取付部と、オイルポンプ収容部をシリンダヘッドに締結するための締結孔を有する複数のシリンダヘッド締結部とを、備え、第1電磁弁取付部の収容孔および第2電磁弁取付部の収容孔は、CD方向における吸気口側または排気口側の一方に配置され、かつ、吸気口側または排気口側の一方を向いて開口し、第1電磁弁取付部の収容孔の軸線と第2電磁弁取付部の収容孔の軸線とが、EF方向において異なる位置に配置され、第1電磁弁取付部と第2電磁弁取付部との少なくとも一部が、AB方向において重なっており、隣り合うシリンダヘッド締結部の締結孔は、第1電磁弁取付部の収容孔を締結孔側に投影した投影領域の外側、かつ、第2電磁弁取付部の収容孔を締結孔側に投影した投影領域の外側に形成されていることを特徴とする。
【0010】
これにより、本発明の一実施の形態に係る内燃機関は、チェーンケースのオイルポンプ収容部の隣り合うシリンダヘッド締結部の間に設けられる第1電磁弁取付部および第2電磁弁取付部の近傍の部位の剛性を向上させることができ、オイルポンプ収容部の振動による負荷が第1電磁弁および第2電磁弁に作用することを抑制できる。
【実施例】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

トヨタ自動車株式会社
車両
2日前
トヨタ自動車株式会社
車両
2日前
トヨタ自動車株式会社
車両
2日前
トヨタ自動車株式会社
車両
2日前
トヨタ自動車株式会社
車両
2日前
トヨタ自動車株式会社
車両
2日前
トヨタ自動車株式会社
シリンダヘッド
2日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関システム
8日前
トヨタ自動車株式会社
バルブ締結構造
14日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
7日前
日立Astemo株式会社
エンジン制御装置
3日前
いすゞ自動車株式会社
吸気構造
11日前
個人
エンジン吸気部品及びそれを備えるエンジン吸気管
11日前
株式会社クボタ
ガスエンジン
7日前
株式会社SUBARU
オイルダイリューション解消装置
2日前
トヨタ自動車株式会社
燃料噴射装置の異常検出装置
4日前
本田技研工業株式会社
内燃機関の燃料噴射制御装置
8日前
日立Astemo株式会社
内燃機関の失火検出装置
3日前
株式会社ニッキ
ガス燃料用低圧レギュレータ
11日前
日立Astemo株式会社
内燃機関の燃料噴射制御装置
3日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関用のフィルタの診断装置
2日前
三菱重工業株式会社
熱機関システム
8日前
株式会社IHI
ガスタービンシステム
8日前
いすゞ自動車株式会社
NOx発生量制御装置
4日前
トヨタ自動車株式会社
制御装置
1日前
株式会社SUBARU
エンジンおよび車両
4日前
株式会社SUBARU
エンジン制御装置
1日前
愛三工業株式会社
EGRバルブ
8日前
日立Astemo株式会社
電磁式燃料噴射弁
7日前
日立Astemo株式会社
電磁式燃料噴射弁
7日前
学校法人日本大学
燃焼対象物保持装置
1日前
スズキ株式会社
内燃エンジンの制御装置
8日前
愛三工業株式会社
エンジンのEGRシステム
8日前
株式会社SUBARU
エンジン始動異常診断装置
2日前
株式会社小松製作所
排気浄化装置、排気浄化方法および制御装置
14日前
三菱重工業株式会社
コジェネレーション設備並びにその制御方法及び改造方法
8日前
続きを見る