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公開番号2023077732
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-06
出願番号2021191131
出願日2021-11-25
発明の名称受信装置
出願人株式会社デンソー
代理人弁理士法人サトー
主分類H04B 1/10 20060101AFI20230530BHJP(電気通信技術)
要約【課題】消費電力特性およびノイズ耐性に優れた半導体受信装置を提供する。
【解決手段】受信装置400Aは、入力部401、第1ハイパスフィルタ410、ゲート接地増幅回路450、第2ハイパスフィルタ430、及び復調器440を備える。入力部401は、受信されたデジタル変調信号の低周波ノイズを除去すると共に絶縁素子300の寄生素子の影響を低減する。ハイパスフィルタ410は、入力部401から出力された信号のノイズを除去し、ゲート接地増幅回路450のDC動作点を決めるように動作する。ゲート接地増幅回路450はバンドパスフィルタとしても動作する。第2ハイパスフィルタ430は、ゲート接地増幅回路450から出力された低周波ノイズを除去する。復調器440はデジタル変調信号を復調する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
送信器(200)から絶縁素子(300)を通じて一対の信号を受信する受信装置(400)であって、
一対の信号を、前記絶縁素子を通じて入力し当該絶縁素子に結合されたインピーダンス変換部(402)を備える入力部(401)と、
前記入力部に結合された第1ハイパスフィルタ(410)と、
前記第1ハイパスフィルタに結合されたゲート接地増幅回路(450、460)と、
前記ゲート接地増幅回路の後段に構成された第2ハイパスフィルタ(430)と、
前記第2ハイパスフィルタの後段に構成された復調器(440)と、
を備える受信装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記ゲート接地増幅回路は、一対のバイアス電流源(453A、453B)と前記バイアス電流源の電流が供給される出力トランジスタ対(451A、451B)とを備え、前記出力トランジスタ対のソースが前記第1ハイパスフィルタの出力を差動入力する差動入力部として構成され、
前記ゲート接地増幅回路の差動入力部と前記出力トランジスタ対のゲートとが容量クロス結合されることによりバンドパスフィルタ(450)としての特性を備える請求項1記載の受信装置。
【請求項3】
前記ゲート接地増幅回路は、一対のバイアス電流源(453A、453B)と前記バイアス電流源の電流が供給される出力トランジスタ対(451A、451B)とを備え、前記出力トランジスタ対のソースに信号を差動入力する差動入力部として構成され、
前記ゲート接地増幅回路は、当該ゲート接地増幅回路の差動入力部と前記第1ハイパスフィルタの出力との間にフォールデッドカスコード接続された差動対トランジスタ(461A、461B)を備えてバンドパスフィルタ(450)としての特性を備える請求項1記載の受信装置。
【請求項4】
前記第1ハイパスフィルタは、前記入力部に直列に結合されたキャパシタ(411A、411B)と、前記キャパシタに並列に結合された抵抗素子(412A、412B)とから構成される請求項1記載の受信装置。
【請求項5】
前記第2ハイパスフィルタは、キャパシタ(431A、431B)及び抵抗器(435A、435B)を共通接続して構成され、前記キャパシタ及び前記抵抗器の共通接続ノードを当該第2ハイパスフィルタの後段に接続される後段回路に接続して構成され、
複数の分圧抵抗器(432、433)により構成される分圧器の中間ノードから前記抵抗器(435A、435B)を通じて前記後段回路のバイアス電圧を生成する請求項1記載の受信装置。
【請求項6】
前記第2ハイパスフィルタは、キャパシタ(431A、431B)及び抵抗器(482A、482B)を接続して構成されると共に、
基準電圧を出力する基準電圧源(486)を備え、
前記基準電圧源が、前記第2ハイパスフィルタの前記抵抗器を通じて後段回路に前記基準電圧をバイアス電圧として出力する請求項1記載の受信装置。
【請求項7】
前記送信器は、オンオフ変調されたデジタル変調信号を送信するように構成され、
前記復調器は、前記デジタル変調信号を復調する請求項1記載の受信装置。
【請求項8】
前記復調器は、入力した信号を整形しピーク電圧の波形を取り出す包絡線検波器により構成される請求項1記載の受信装置。
【請求項9】
前記包絡線検波器は、入力した信号を整流する整流回路(447)と、前記整流回路の出力の高周波をカットするローパスフィルタ(448)とを備え、前記ローパスフィルタの出力を参照信号と比較して波形を矩形波に成形するコンパレータ(446)をさらに備える構成される請求項8記載の受信装置。
【請求項10】
前記絶縁素子は、少なくとも1つ以上の入力と少なくとも1つ以上の出力とを備え前記入力部に接続されている請求項1から9の何れか一項に記載の受信装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アイソレータを使用した受信装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
一般的に、高電圧機器において使用される通信システムは、入力側と出力側をキャパシタあるいはトランスなどの絶縁素子を用いて電気的に絶縁した状態で信号伝達するマルチチップ構成の半導体装置により構成されることが多い。この種の通信システムは、例えばノイズの多い高電圧機器にて利用されている。
【0003】
ここではアイソレータを用いた通信システムの動作の一例を紹介する。送信器が入力信号をデジタル変調し絶縁素子を通じて通信経路に出力する。受信装置は通信経路を通じてデジタル変調信号を入力する。デジタル変調信号は、絶縁素子及び通信経路の寄生成分の影響により減衰するが、受信装置はデジタル変調信号を増幅し後段に縦続接続されたフィルタに伝達する。
【0004】
フィルタがノイズ成分などの不要成分を除去し最終段の復調器に伝達すると、復調器はこの信号を復調する。このような通信システムに用いられる受信装置は様々な提案がなされている。一例として特許文献1~3を挙げることができる。
【0005】
特許文献1の受信回路によれば、受動素子にて構成されたハイパスフィルタに加えて抵抗を用いてバイアスする回路となっている。またバンドパスフィルタに関して言及されているものの構成は開示されていない。さらに受動素子のみでフィルタが構成されていると信号を減衰させてしまうが、減衰することについての課題の認識がされておらず、信号減衰に対する対処について解決されていない。
【0006】
特許文献2には受信機の入力部にRCフィルタを構成した回路が開示されている。特許文献2記載によれば、受動素子にて構成されたハイパスフィルタを用いて受信信号のノイズを除去し、抵抗の分圧電圧を用いて基準電位を供給する構成となっている。特許文献2は、主としてコモンモード過渡ノイズに対する対策を目的として提示された技術であるが、後段に接続された受信装置の詳細については開示されておらず、どのような受信装置に適用できるか定かではない。
【0007】
特許文献3の受信回路の構成によれば、演算増幅回路により構成されたハイパスフィルタが受信信号のノイズを除去した後、シュミットトリガ回路を用いて復調する構成となっている。しかしながら、特許文献3記載の技術によれば、絶縁素子から直接増幅器に接続されているため信号減衰を生じる虞がある。
【0008】
前述の特許文献1から3記載の技術に共通する構成として、絶縁素子との接続部にハイパスフィルタあるいはバンドパスフィルタがある。これにより、外乱ノイズに対するノイズ耐性を確保しようとしている。しかしながら、単にフィルタを設置するだけでは、必要な信号の周波数成分も減衰させてしまい受信特性が悪化してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
米国特許第11012034号明細書
特許第6193331号明細書(米国特許第9998301号明細書)
米国特許第8502584号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本開示は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的はノイズ耐性に優れた受信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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