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公開番号2023077502
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-06
出願番号2021190787
出願日2021-11-25
発明の名称回路遮断器
出願人富士電機機器制御株式会社
代理人個人,個人
主分類H01H 9/48 20060101AFI20230530BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】遮断性能を低下させることなく、可動接触子の先端側が変形しても脱落せず可動接触子の絶縁を確実に行うことができる保護カバーを備えた回路遮断器を提供する。
【解決手段】可動接触子5の開極動作時に、可動接触子の先端側に設けた可動接点8で発生したアークが可動接触子の根元側に移動するのを防ぐように可動接触子の下面及び両側面を被覆する絶縁材料で形成した保護カバー11を備えている。保護カバーは、可動接点近傍の可動接触子の先端部5aに装着された先端カバー12と、可動接触子の根元部5bに装着される根元カバー13とからなる。そして、開極動作で可動接触子の先端部が変形するときに、先端カバーが先端部の変形に追従して移動するとともに、根元カバーが前記先端カバーの脱落を防止する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
可動接触子の開極動作時に、前記可動接触子の先端側に設けた可動接点で発生したアークが前記可動接触子の根元側に移動するのを防ぐように前記可動接触子の下面及び両側面を被覆する絶縁材料で形成した保護カバーを備えた回路遮断器において、
前記保護カバーは、前記可動接点近傍の前記可動接触子の先端部に装着される先端カバーと、前記可動接触子の根元部に装着される根元カバーとからなり、
前記開極動作で前記可動接触子の前記先端部が変形したときに、前記先端カバーが前記先端部の変形に追従して移動するとともに、前記根元カバーが前記先端カバーの脱落を防止することを特徴とする回路遮断器。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記根元カバーの内壁に、前記先端カバーに対して近い側及び遠い側に根元係合凸部が形成され、前記可動接触子の前記根元部に、前記根元係合凸部が嵌まり込む複数の根元側貫通孔が形成されており、
前記先端カバーの内壁の前記可動接点に近い位置に先端係合凸部が形成され、前記可動接触子の前記先端部に、前記先端係合凸部が嵌まり込む先端側貫通孔が形成され、
前記先端カバーの前記根元カバーに近接する位置に先端カバー係合部が形成され、前記根元カバーの前記先端カバーに近接する位置に根元カバー係合部が形成されており、前記開極動作で前記可動接触子の先端側が変形した際に、前記先端カバー係合部が前記根元カバー係合部に係止することを特徴とする請求項1記載の回路遮断器。
【請求項3】
前記保護カバーを構成する前記先端カバー及び前記根元カバーは、連結部を介して一体化された状態で前記可動接触子の前記先端部及び前記根元部を被覆するとともに、前記開極動作で前記可動接触子の先端側が変形するときに、前記連結部が破壊して前記先端カバー及び前記根元カバーが分離するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の回路遮断器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、可動接触子の開極動作時に発生するアークが可動接触子の根元側に移動するのを防ぐように可動接触子を被覆する保護カバーを備えた回路遮断器に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
回路遮断器は、遮断時に可動接触子を開極することで、可動接点と固定接点間にアークを発生させ、アーク抵抗による限流効果と、アークが消弧室に入ってアークを分断することで、アークを急速に消滅させる。可動子の開極位置で固定接点及び可動接点の間の距離に対して可動子の根元側と固定接点との距離が近い場合、可動子の根元側と固定接点の間でアークが発生し、消弧室にアークが入らない、或いは消弧室にアークが遅れて入ることで、遮断不能を起こす場合がある。
そこで、特許文献1の回路遮断器は、絶縁物で形成した保護カバーを、可動接触子の先端側から根元側まで可動接触子の下面及び両側面を覆って装着しており、可動子の根元側と固定接点との間でアークが発生するのを回避している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第4466209号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1の保護カバーは、可動接触子の先端側から根元側まで連続する一体構造の部品なので、遮断時の開極動作で可動接触子の先端側が変形すると保護カバーが破損し、破損した保護カバーの一部が固定接点上に脱落することで、回路遮断器の機能を阻害するおそれがある。可動接触子の変形を抑制する方法として、可動子の厚みや幅を増大させて剛性を高める方法があるが、可動接触子の慣性モーメントが増大して、開極速度の低下により遮断性能が低下するおそれがある。また、可動接触子に発生する開極方向の電磁力等を抑制する方法も考えられるが、同様に、開極速度の低下により遮断性能が低下するおそれがある。このように、可動接触子の剛性を高める方法は、遮断性能の面で問題がある。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、遮断性能を低下させることなく、可動接触子の先端部が変形しても脱落せず可動接触子の絶縁を確実に行うことができる保護カバーを備えた回路遮断器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る回路遮断器は、可動接触子の開極動作時に、可動接触子の先端側に設けた可動接点で発生したアークが可動接触子の根元側に移動するのを防ぐように可動接触子の下面及び両側面を被覆する絶縁材料で形成した保護カバーを備えた回路遮断器において、保護カバーは、可動接点近傍の前記可動接触子の先端部に装着される先端カバーと、可動接触子の根元部に装着される根元カバーとからなり、開極動作で可動接触子の先端部が変形したときに、先端カバーが先端部の変形に追従して移動するとともに、根元カバーが先端カバーの脱落を防止するようにした。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る回路遮断器によると、保護カバーを、可動接触子の先端部を被覆する先端カバーと、可動接触子の根元部を被覆する根元カバーとで構成し、開極動作で可動接触子の先端部が変形するときに、先端カバーが先端部の変形に追従して移動するとともに、根元カバーが先端カバーの脱落を防止するようにしたので、遮断性能を低下させることなく、可動接触子の先端部が変形しても脱落せず可動接触子の絶縁を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明に係る回路遮断器の内部構造を示す断面図である。
回路遮断器の内部に配置されている可動接触子と、可動接触子に装着した第1実施形態の保護カバーを示す図である。
第1実施形態の保護カバーを構成する先端カバーと根元カバーの構成を示す斜視図である。
可動接触子の先端部及び根元部を示すとともに、先端部及び根元部に形成した保護カバーを装着するための貫通孔を示す図である。
可動接触子の先端部が大きく変形したときの第1実施形態の保護カバーの状態を示す図である。
可動接触子と、可動接触子に装着した第2実施形態の保護カバーを示す図である。
第2実施形態の保護カバーを示す図である。
可動接触子の先端部が大きく変形したときの第2実施形態の保護カバーの状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、図面を参照して、本発明に係る実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
【0010】
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
なお、以下の説明で記載されている「長尺方向」、「短尺方向」、「上下方向」等の方向を示す用語は、添付図面の方向を参照して用いられている。
(【0011】以降は省略されています)

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