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公開番号2023077326
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-05
出願番号2021190594
出願日2021-11-24
発明の名称真空処理装置
出願人株式会社アルバック
代理人弁理士法人青莪
主分類H01L 21/677 20060101AFI20230529BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】搬送トレイの上下部にて非接触で上方に牽引した状態で移動を案内する場合でも、搬送部への搬送トレイの差し込みや搬送部からの搬送トレイの引き抜きを可能にした真空処理装置VMの提供。
【解決手段】互いに連結される第1チャンバPcと第2チャンバLcとに起立姿勢の搬送トレイTrをX軸方向に搬送する搬送手段Tmが設けられ、第1チャンバ内に傾動自在な傾動部2を備えて水平姿勢と垂直姿勢との間で搬送トレイの姿勢を変更可能とし、搬送手段は、搬送トレイの上部を非接触でZ軸方向上方に牽引した状態でX軸方向の移動を案内する第1案内部4と、搬送トレイの下部を非接触でZ軸方向上方に牽引した状態でX軸方向の移動を案内する第2案内部6と、搬送トレイを接触支持して搬送トレイを搬送する搬送部5とを備え、第1チャンバ内に存する第2案内部の部分を少なくともY軸方向に移動させる駆動部72a,72bを設けた。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
一方の面に被処理基板が配置される搬送トレイを搬送しながら、被処理基板の処理面に対して所定の真空処理を施す真空処理装置であって、
水平面内で互いに直交する二方向をX軸方向及びY軸方向、X軸方向及びY軸方向に直交する方向をZ軸方向と、被処理基板の処理面がZ軸方向上方を向く搬送トレイの姿勢を水平姿勢、処理面がY軸方向一方を向く姿勢を起立姿勢とし、
X軸方向に互いに連結される第1チャンバと第2チャンバとを備え、第1チャンバと第2チャンバとに起立姿勢の搬送トレイをX軸方向に沿って搬送する搬送手段が設けられ、第1チャンバ内に、搬送トレイを保持した状態で傾動自在な傾動部を備えて水平姿勢と垂直姿勢との間で搬送トレイの姿勢を変更可能としたものにおいて、
搬送手段は、第1チャンバと第2チャンバとの内部に設けられて、搬送トレイの上部を非接触でZ軸方向上方に牽引した状態でX軸方向への移動を案内する第1案内部と、搬送トレイの下部を非接触でZ軸方向上方に牽引した状態でX軸方向への移動を案内する第2案内部と、搬送トレイを接触支持してX軸方向前後に搬送トレイを搬送する搬送部とを備え、第1チャンバ内に存する第2案内部の部分を少なくともY軸方向に移動させる駆動部を設けたことを特徴とする真空処理装置。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
請求項1記載の真空処理装置であって、前記第1チャンバと前記第2チャンバとにY軸方向に間隔を存して第1案内部、搬送部及び第2案内部を夫々設けた第1搬送路と第2搬送路とが設けられるものにおいて、
前記第2案内部は、前記他方の面側で前記搬送トレイの下部に形成した支持板部のZ軸方向上面に設けた一方の磁石と、この一方の磁石とZ軸方向上方から引き合うように、第1チャンバ及び第2チャンバ内で第1搬送路及び第2搬送路に沿って配置される支持壁のZ軸方向下面に設けた他方の磁石とを備え、各第2案内部の部分を他方の磁石を含む支持壁の可動部分とし、各可動部分を前記駆動部により一体にY軸方向に移動させるように構成したことを特徴とする真空処理装置。
【請求項3】
前記搬送部は、前記第1チャンバ及び第2チャンバ内で前記第1及び第2の各搬送路に沿って配置されて前記搬送トレイの下面に点接触する転動体を有し、第1チャンバ内に存する各転動体を一体にY軸方向及びZ軸方向の少なくとも一方に移動させる他の駆動部を設けたことを特徴とする請求項2記載の真空処理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、一方の面に被処理基板が配置される搬送トレイを搬送しながら、被処理基板の処理面に対して所定の真空処理を施す真空処理装置に関し、より詳しくは、搬送トレイの姿勢変更を可能とする第1チャンバとこれに連設される第2チャンバとを備えるものに関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
上記種の真空処理装置は、例えば特許文献1で知られている。以下、搬送トレイの移動方向をX軸方向、X軸方向に直交する重力加速度方向をZ軸方向、X軸方向及びZ軸方向に直交する方向をY軸方向とし、また、被処理基板(以下、「基板」という)の処理面がZ軸方向上方を向く搬送トレイ(及び基板)の姿勢を水平姿勢、処理面がY軸方向一方を向く姿勢を起立姿勢として説明する。上記特許文献1記載のものは、例えば、大気雰囲気に存する処理前の基板を水平姿勢で搬送して搬送トレイに配置し、起立姿勢(Z軸に対して所定角度で搬送トレイが傾斜する姿勢を含む)に姿勢変更した後、起立姿勢の搬送トレイを真空雰囲気の各真空(処理)チャンバへと搬送するために、第1チャンバと第2チャンバとを備える。第1チャンバは、例えば、搬送トレイへの基板の着脱が実施される所謂ポジションチャンバと称されるものであり、その内部には、例えば、他方の面側から搬送トレイを保持した状態で傾動自在な傾動部と、傾動部をY軸方向左右に移動自在な移動部とが設けられている。
【0003】
第1チャンバにて水平姿勢の搬送トレイに基板が配置されると、傾動部は、搬送トレイを持ち上げながら回転して搬送トレイを起立姿勢とし、移動部により後述の搬送部のZ軸方向上方の位置までY軸方向一方に移動した後、搬送トレイを差し込むように搬送部へと受け渡す。搬送部から処理済みの基板Swがある搬送トレイTrを受け取るときには、傾動部は、他方の面側から搬送トレイを保持し、Z軸方向上方に引き抜くように起立姿勢の搬送トレイを持ち上げた後、搬送トレイを持ち下げながら搬送トレイを回転させて水平姿勢に変更してY軸方向他方に所定位置まで移動し、搬送トレイからの処理済みの基板の回収が可能となる。
【0004】
X軸方向にゲートバルブを介して連設される第2チャンバは所謂ロードロックチャンバと称されるものであり、その内部を大気雰囲気と真空雰囲気との切換えが可能なように真空ポンプや大気開放弁などが設けられ、例えば、真空雰囲気の各真空チャンバへの搬送トレイの搬送を可能としている。第1チャンバと第2チャンバとには、起立姿勢の搬送トレイをX軸方向に沿って搬送する搬送手段が設けられている。搬送手段は、搬送トレイの上部を非接触でZ軸方向上方に牽引した状態でX軸方向への移動を案内する案内部(以下、「第1案内部」という)と、搬送トレイを接触支持して搬送する搬送部とを備える(例えば、特許文献2参照)。第1案内部としては、搬送トレイのZ軸方向上面に設けられる一方の磁石(以下、「第1磁石」という)、この第1磁石からZ軸方向上方に間隔を置いて、且つ、第1磁石と引き合うように第1チャンバ及び第2チャンバ内上部にX軸方向に沿って配置される他方の磁石(以下、「第2磁石」という)とを備えるものが一般に使用されている。
【0005】
搬送部としては、搬送トレイのZ軸方向下面にX軸方向にのびるように設けた円筒状のレール部材に係合する、所定曲率で湾曲した凹溝を設けた搬送ローラとを備えるものが一般に使用されている。そして、各搬送ローラの回転により第1案内部でX軸方向に案内しながら第1チャンバと第2チャンバとの間で搬送トレイがX軸方向前後に搬送される。通常は、所謂スループットを高めるために、第1チャンバと第2チャンバとには、第1案内部と搬送部とを夫々設けた2つのレーン(行き搬送路と戻り搬送路)がY軸方向に間隔を置いて設けられ、第1チャンバと第2チャンバとの間で搬送トレイの同時搬送ができるようにしている。
【0006】
上記搬送手段の搬送部では、通常、摩耗粉(発塵)の抑制を目的として、第1案内部に搬送トレイの重量(基板が配置されている場合には、基板重量も含む)の一部を牽引させることで、搬送トレイの残余の重量を接触支持する搬送ローラに印加する面圧及び荷重を軽減させている。これと同時に、搬送部の搬送ローラと共にY軸方向の自由度等について制限する構成となっている。つまり、上記搬送手段によって搬送トレイを搬送する際、第1案内部が搬送トレイに対し、Z軸方向上下を軸にした回転(ヨー)、X軸方向前後を軸にした回転(ロール)やY軸方向の移動について、搬送トレイの上部においてその移動をある範囲に制限する(移動の自由度を制限する)構成となっており、同様に搬送ローラも搬送トレイの下部において、Z軸方向上下を軸にした回転(ヨー)、X軸方向前後を軸にした回転(ロール)やY軸方向の移動について、その移動をある範囲に制限する構成となっている。なお、Z軸方向の移動とY軸方向前後を軸にした回転(ピッチング)の自由度については、搬送ローラがその移動の制限する構成となっており、案内部は搬送ローラに印加する面圧ならびに荷重を軽減させる効果のみを奏する構成となっている。
【0007】
上記搬送部の構成では、X軸或いはZ軸方向前後を軸にした搬送トレイの回転やY軸方向左右の移動の自由度に一定の制限を加えることができる(即ち、搬送トレイの下部の搬送ローラからの逸脱を防止することができる)が、搬送トレイ下部における移動の自由度の制限は、レール部材と搬送ローラの凹溝等による機械的な係合要素を用いる構成である。このため、搬送ローラの凹溝内では搬送トレイの移動に伴って係合部材がY軸方向左右に滑り移動する場合があり、このときの滑り摩擦に伴って係合部材と搬送ローラの回転に伴って凹溝内で摩耗粉を発生させてしまうという問題がある。特に、常時、Z軸方向に対して所定角度で搬送トレイを傾斜させて搬送させるような場合にはより顕著になる。
【0008】
このような問題を解決するために、搬送トレイを接触支持する搬送部の部分を例えば球体などの転動体で構成してZ軸方向の自由度のみを制限する構成にすると共に、搬送トレイのZ軸方向下部にて非接触でZ軸方向上方に牽引した状態でX軸方向への移動を案内する他の案内部(以下、「第2案内部」という)を設けることが提案される。第2案内部としては、上記第1案内部と同様に、搬送トレイのZ軸方向下部に設けた一方の磁石(以下、「第3磁石」という)と、この第3磁石からZ軸方向上方に間隔を置いて、且つ、第3磁石と引き合うようにして第1チャンバ及び第2チャンバ内に設けられる他方の磁石(以下、「第4磁石」という)とで構成することが考えられる。このような場合、第3磁石は、例えば、搬送トレイの他方の面側でその下端にY軸方向外方に延出させて支持板部を形成してそのZ軸方向上面に設け、第4磁石は、第1チャンバ及び第2チャンバ内に行き搬送路及び戻り搬送路に沿って搬送トレイの支持板部にZ軸方向に間隔を置いて対峙する水平壁部を持つ支持壁を夫々設け、この水平壁部のZ軸方向下面に設ければよい。
【0009】
以上によれば、搬送トレイの上部にて第1案内部で案内しながら搬送トレイを搬送する際に、搬送トレイにX軸方向前後を軸にした搬送トレイの回転(ロール)やY軸方向左右の移動の自由度があっても、搬送部の部分では転がり摩擦しか発生しないため、上記従来例のような滑り摩擦に伴う摩耗粉の発生を可及的に抑制することができる。これに加えて、第2案内部により搬送部で接触支持される搬送トレイの残余の重量の一部もまた牽引されることで、搬送トレイを接触支持する搬送部の部分に加わる搬送トレイの荷重を軽減でき、その上、搬送トレイの下部におけるX軸方向前後を軸にした搬送トレイの回転(ロール)やY軸方向左右の移動の自由度を制限されることで、摩擦に伴う摩耗粉の発生を一層抑制することができる。なお、本発明において、搬送トレイの「Z軸方向下部」は、Z軸方向下端部のみを指すものではなく、搬送部で接触支持された搬送トレイの重心よりZ軸方向下方に位置する部分をいう。然し、上記のように第2案内部を設けると、互いに近接する第3磁石と第4磁石との干渉により搬送部への搬送トレイの差し込み動作や搬送部からの搬送トレイの引き抜き動作が阻害されるという問題を生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
再表2012-140801号公報
特開2005-289556号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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