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公開番号2023077039
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-05
出願番号2021190140
出願日2021-11-24
発明の名称エアバッグ装置
出願人株式会社SUBARU
代理人個人,個人
主分類B60R 21/21 20110101AFI20230529BHJP(車両一般)
要約【課題】側面衝突時における衝突被害を抑制したエアバッグ装置を提供する。
【解決手段】車体側面部に前方側から順次設けられたAピラー60、Bピラー70、Cピラー80と、各ピラー間のドア開口に開閉可能に設けられたドア30,40と、ドアの下縁部に沿ったサイドシル50とを有する車両に設けられるエアバッグ装置を、物体の衝突の前兆に応じてサイドシルの下方側に設けられた収容部51からドアを含む車体側面部の車幅方向外側の領域に展開するとともに、主要部分がBピラーよりも前方に配置される第1気室110と、主要部分がBピラーより後方に配置される第2気室120とを有するエアバッグ100と、衝突態様予測部220が予測した衝突態様に応じて、第1気室、第2気室の少なくとも一方の内圧を、他方の内圧とは独立して増加又は減少させる圧力制御部210とを備える構成とする。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
車体側面部に前方側から順次設けられ上下方向に延在する構造部材であるAピラー、Bピラー、Cピラーと、
前記Aピラーと前記Bピラーとの間と前記Bピラーと前記Cピラーとの間の一方又は両方に形成されるドア開口に開閉可能に設けられたドアと、
前記ドアの下縁部に沿って配置されたサイドシルと
を有する車両に設けられるエアバッグ装置であって、
前記車体側面部への物体の衝突の前兆に応じて前記サイドシルの下方側に設けられた収容部から前記ドアを含む前記車体側面部の車幅方向外側の領域に展開するとともに、主要部分が前記Bピラーよりも前方に配置される第1気室と、主要部分が前記Bピラーより後方に配置される第2気室とを有するエアバッグと、
車両への物体の衝突態様を予測する衝突態様予測部と、
前記衝突態様予測部が予測した前記衝突態様に応じて、前記第1気室の内圧と前記第2気室の内圧との少なくとも一方を、他方の内圧とは独立して増加又は減少させる圧力制御部と
を備えることを特徴とするエアバッグ装置。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記圧力制御部は、前記衝突態様予測部が前記車体側面部における前記Bピラーを含む領域への衝突角度が所定の閾値以上である側面衝突を予測した場合に、前記第2気室の内圧を前記第1気室の内圧に対して高圧とすること
を特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
【請求項3】
前記圧力制御部は、前記衝突態様予測部が前記車体側面部における前記Bピラーよりも前方側の領域への衝突角度が所定の閾値よりも小さい斜め前方側からの衝突を予測した場合に、前記第1気室の内圧を前記第2気室の内圧に対して同等以上とすること
を特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
【請求項4】
前記圧力制御部は、前記衝突態様予測部が前記車体側面部における前記Bピラーよりも後方側の領域への衝突角度が所定の閾値よりも小さい斜め前方側からの衝突を予測した場合に、前記第2気室の内圧を前記第1気室の内圧に対して高圧とすること
を特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
【請求項5】
前記衝突態様予測部が予測した前記衝突態様に応じて、前記エアバッグを前記車体側面部に対して前後方向へ移動させるエアバッグ移動部を備えること
を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のエアバッグ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の側面衝突時に車外側へ展開するエアバッグを備えたエアバッグ装置に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
自動車等の車両において、衝突時の車体や乗員の被害を軽減するため、車外側で展開するエアバッグを有するエアバッグ装置を用いることが提案されている。
車両の側面衝突への対応に関する技術として、例えば特許文献1には、ドアの内部に前後方向にわたして配置されたインパクトビーム(ドアビーム)部分から、車幅方向外側にエアバッグを展開させることが記載されている。
特許文献2には、外部エアバッグシステム、及び、予測型衝突検知システムを備える乗員保護システムにおいて、衝突に応答して乗員を保護するために、乗員の着座位置に近接するドア内から車幅方向外側へ、前後方向に配列された複数の気室を有するエアバッグを展開させることが記載されている。
特許文献3には、衝突に際して乗り物への損傷を緩和するために順次作動するエアバッグであって、膨張ユニットを有する複数のエアバッグを、車体の側面部等に、水平方向に複数配列することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6740168号
特表2005-537165号公報
特表2008-526593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両の側方から他車両等の物体が衝突する側面衝突においては、前面衝突に対して車体構造の損壊でエネルギ吸収が可能なクラッシュストロークが短く、車体構造によるエネルギ吸収量が不足することが懸念される。
さらに、側面衝突においては、衝突中のドアが車室内に押し込まれる変形速度が、車体の移動速度よりも速くなり、乗員に対して2次衝突被害が発生することが懸念される。
これに対し、上述した従来技術のように、車体の側面部で車両外方へ展開する車外エアバッグ装置を設けることが提案されているが、エアバッグに入力された荷重は結局車体に入力されることになり、エネルギ吸収は車体構造の圧懐に大きく依存することになる。
車体構造の圧懐のみに依存せず、他の手法によりエネルギ吸収量を確保し、車両や乗員の衝突被害を低減することが求められている。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、側面衝突時における衝突被害を抑制したエアバッグ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するため、本発明のエアバッグ装置は、車体側面部に前方側から順次設けられ上下方向に延在する構造部材であるAピラー、Bピラー、Cピラーと、前記Aピラーと前記Bピラーとの間と前記Bピラーと前記Cピラーとの間の一方又は両方に形成されるドア開口に開閉可能に設けられたドアと、前記ドアの下縁部に沿って配置されたサイドシルとを有する車両に設けられるエアバッグ装置であって、前記車体側面部への物体の衝突の前兆に応じて前記サイドシルの下方側に設けられた収容部から前記ドアを含む前記車体側面部の車幅方向外側の領域に展開するとともに、主要部分が前記Bピラーよりも前方に配置される第1気室と、主要部分が前記Bピラーより後方に配置される第2気室とを有するエアバッグと、車両への物体の衝突態様を予測する衝突態様予測部と、前記衝突態様予測部が予測した前記衝突態様に応じて、前記第1気室の内圧と前記第2気室の内圧との少なくとも一方を、他方の内圧とは独立して増加又は減少させる圧力制御部とを備えることを特徴とする。
これによれば、例えば他車両等の物体の自車両への衝突態様に応じて、第1気室の内圧と第2気室の内圧とを独立して制御することにより、物体から車体への荷重の入力形態を制御し、車体と物体との少なくとも一方に衝突被害を軽減する挙動を発生させ、衝突によるエネルギの一部を運動エネルギとして消費させることで、車体の圧懐等により吸収されるエネルギを低減し、車体の損傷、変形を抑制して乗員の生存空間を確保することができる。
【0006】
本発明において、前記圧力制御部は、前記衝突態様予測部が前記車体側面部における前記Bピラーを含む領域への衝突角度が所定の閾値以上である側面衝突を予測した場合に、前記第2気室の内圧を前記第1気室の内圧に対して高圧とする構成とすることができる。
これによれば、第2気室から車体のBピラーよりも後方側の領域への荷重伝達を促進し、車体後部が反衝突側へ振り出されるヨー挙動(典型的にはスピンモードの挙動)を発生させ、衝突により入力されるエネルギ一部を、車体の運動エネルギやタイヤがスリップする摩擦エネルギに転換して消費することができる。
また、第1気室の内圧を第2気室の内圧に対して低圧とすることにより、車体前半部に対する攻撃性を抑制し、車体の損傷や変形を低減することができる。
なお、本明細書、特許請求の範囲等において、衝突角度とは、上方から見た平面視において、自車両の前後方向に沿った直線と、衝突する物体の自車両に対する相対移動方向に沿った直線とがなす角度(0°以上90°未満)を指すものとする。
【0007】
本発明において、前記圧力制御部は、前記衝突態様予測部が前記車体側面部における前記Bピラーよりも前方側の領域への衝突角度が所定の閾値よりも小さい斜め前方側からの衝突を予測した場合に、前記第1気室の内圧を前記第2気室の内圧に対して同等以上とする構成とすることができる。
これによれば、車体のBピラー等の強度を反力として利用し、エアバッグの表面に沿って物体を自車両の後方側へスライドさせ、自車両とすれ違うよう誘導して自車両の車体と物体とが直接衝突することを防止できる。
【0008】
本発明において、前記圧力制御部は、前記衝突態様予測部が前記車体側面部における前記Bピラーよりも後方側の領域への衝突角度が所定の閾値よりも小さい斜め前方側からの衝突を予測した場合に、前記第2気室の内圧を前記第1気室の内圧に対して高圧とする構成とすることができる。
これによれば、Bピラーのねじれ入力を圧縮入力に変換し、衝突により入力される荷重をBピラー及びCピラーに分散させて伝達し、自車両が物体により横方向に押し出される挙動(典型的には横滑り挙動)を発生させ、衝突により入力されるエネルギの一部を、車体の運動エネルギやタイヤがスリップする摩擦エネルギに転換し、消費することができる。
また、第1気室の内圧を第2気室の内圧に対して低圧とすることにより、車体前半部に対する攻撃性を抑制し、車体の損傷や変形を低減することができ、さらに、第2気室が圧迫されて前後方向に伸長ように変形することを妨げにくく、第2気室からBピラーにより効果的に荷重伝達を行うことができる。
【0009】
本発明において、前記衝突態様予測部が予測した前記衝突態様に応じて、前記エアバッグを前記車体側面部に対して前後方向へ移動させるエアバッグ移動部を備える構成とすることができる。
これによれば、上述した圧力制御に加えて、さらにエアバッグを車体側面部に対して前後方向へ移動させることにより、物体から車体への荷重伝達をより精度よく行い、上述した効果を促進することができる。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明によれば、側面衝突時における衝突被害を抑制したエアバッグ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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