TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2023076449
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-01
出願番号2023032747,2018068722
出願日2023-03-03,2018-03-30
発明の名称塗膜形成用組成物、塗膜及び粘着シート
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類C09D 183/04 20060101AFI20230525BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】水中における水流等の物理的な要因がある中でも、水生生物に対する付着阻害効果を安定に発揮する塗膜を形成可能な塗膜形成用組成物を提供すること。
【解決手段】塗膜を形成するための塗膜形成用組成物であって、当該塗膜形成用組成物はシリコーン樹脂及びシリコーンオイルを含有し、当該塗膜形成用組成物からなる塗膜は下記(1)及び(2)を満たす、塗膜形成用組成物。
(1)前記塗膜に水を滴下して5分間経過した後の、前記塗膜の水接触角が80°以下である。
(2)前記塗膜をメタノールに3時間接触させた後に、水を滴下して5分間経過した後の、前記塗膜の水接触角が80°以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
塗膜を形成するための塗膜形成用組成物であって、
前記塗膜形成用組成物はシリコーン樹脂及びシリコーンオイルを含有し、
前記シリコーンオイルは、親水性シリコーンオイル及び疎水性シリコーンオイルを含有し、
前記疎水性シリコーンオイルの含有量と前記親水性シリコーンオイルの含有量の比である前記疎水性シリコーンオイルの含有量/前記親水性シリコーンオイルの含有量が、0.6以上6.0以下であり、
前記シリコーン樹脂100重量部に対するシリコーンオイルの総量が、80重量部以下であり、
前記親水性シリコーンオイルは、HLBが1以上15以下であり、粘度が400mm

/s以下のポリエーテル変性シリコーンオイルであり、
前記疎水性シリコーンオイルは、HLBが1未満であり、粘度が100mm

/s以上630mm

/s以下のジメチルシリコーンオイルであり、
前記塗膜形成用組成物を、縦30cm×横25cm×厚み0.75cmのPETフィルムの表面にアプリケーターにて塗布し、硬化させた、厚み100μmの塗膜は下記(1)及び(2)を満たす、
塗膜形成用組成物。
(1)前記塗膜に水を滴下して5分間経過した後の、前記塗膜の水接触角が80°以下である。
(2)前記塗膜を1000mlのメタノールを入れた容器に3時間浸漬した後に、容器から取り出して80℃で1時間乾燥させてメタノールを除去した後、2μlの水を前記塗膜表面に滴下し、5分間経過後の前記塗膜表面の水接触角を、JIS R 3257による静滴法により、接触角計を用いて測定した水接触角が80°以下である。
続きを表示(約 190 文字)【請求項2】
前記(2)の塗膜の水接触角が60°以下である、請求項1に記載の塗膜形成用組成物。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の塗膜形成用組成物からなる塗膜。
【請求項4】
弾性率が0.1MPa以上である、請求項3に記載の塗膜。
【請求項5】
請求項3または4に記載の塗膜、基材及び粘着剤層をこの順に含む粘着シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水中生物の付着を防止するのに有用な塗膜を形成するための塗膜形成用組成物に関する。詳細には、本発明は、水中構造物(船舶、ブイ、港湾設備、海上油田設備、発電所冷却水用の水路、工場冷却水用の水路、水上浮遊通路、各種水中センサーなど)に水生生物が付着して繁殖することを防止するのに有用な塗膜を形成するための塗膜形成用組成物に関する。また、本発明は、当該塗膜形成用組成物からなる塗膜、及び当該塗膜を備える粘着シートにも関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
船舶などの水中構造物は、海水に接触する部分において、フジツボ、カキ、ムラサキイガイ、ヒドラ、セルプラ、ホヤ、コケムシ、アオサ、アオノリ、付着珪藻などの水生生物が付着して繁殖し、流体抵抗の増加や熱伝導性の低下といった設備機械性能の低下や、付着した海洋生物の海外への拡散など、好ましくない状態を引き起こしている。また、付着した水生生物を除去する作業には大きな労力と膨大な時間が必要であり、経済的な損失を被っている。
【0003】
上記のような被害を防止するため、従来、防汚塗料が水中構造物に塗装されている。防汚塗料には、古くは有機スズ化合物や現在では亜酸化銅などの毒性防汚剤が含まれている。防汚塗料の毒性によって水生生物の付着成長はほぼ抑制できるが、有機スズ化合物や亜酸化銅などの毒性防汚剤は人体や環境に少なからず悪影響を与えるため、長期的にみれば深刻な問題となる。また、防汚塗料を塗装後に乾燥させる際には、30重量%程度の有機溶剤(VOC)が揮発し、作業環境や周辺の環境に悪影響を与えている。スプレー式塗装では、VOCの大気中への排出の他に、塗料の10重量%~20重量%は風により周囲に飛散していると言われている。一方で、長年使用した防汚塗料を塗り替える際には、古くなった防汚塗料をサンドブラストや金属研磨機で剥離するが、その際に、有機スズ化合物や亜酸化銅などの毒性防汚剤を含んだ大量の塗膜片が周囲に飛散して作業者や環境に悪影響を与えると共に、剥離した防汚塗料は産業廃棄物として処理されるため、大きな問題となっている。
【0004】
以上の様に、これまでの防汚塗料では、水生生物に対する付着阻害効果はあるものの、人体や環境に対して大きな悪影響があり、多くの問題が解決されないまま現在に至っているのが現状である。
【0005】
そこで、水生生物に対する付着阻害効果を有するとともに、人体や環境に対して悪影響が無い防汚塗料の開発が望まれている。
【0006】
そのような防汚塗料として、例えば、特許文献1には、塗膜表面に液体薄層を形成することを特徴とする防汚塗料が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平06-025559号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載された防汚塗料によれば、シリコーン樹脂とシリコーンオイルを組み合わせることにより、塗膜を形成した際に塗膜表面にシリコーンオイルがブリードしてオイル層を形成し、このシリコーンオイル層により水生生物の水中構造物への付着が阻害される。
【0009】
しかしながら、本発明者らの知見によれば、従来の防汚塗料では、シリコーンオイルによるオイル層は厚みが数μm程度と厚く、水中環境下では、水流や、水中での生物や浮遊物などの物体の衝突等の物理的な要因によって塗膜表面から取り除かれやすく、水生生物が水中構造物に付着するリスクが高くなるという問題がある。
【0010】
そこで、本発明は、水中における水流等の物理的な要因がある中でも、水生生物に対する付着阻害効果を安定に発揮する塗膜を形成可能な塗膜形成用組成物を提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

日東電工株式会社
光学積層体
1日前
日東電工株式会社
光学積層体
15日前
日東電工株式会社
複層構造体
15日前
日東電工株式会社
光学積層体
1日前
日東電工株式会社
複層構造体
15日前
日東電工株式会社
情報コード付シート
1日前
日東電工株式会社
粘着シート及び積層体
15日前
日東電工株式会社
光学積層体の製造方法
1日前
日東電工株式会社
封止シートおよび電子装置
1日前
日東電工株式会社
封止シートおよび電子装置
1日前
日東電工株式会社
積層体および画像表示装置
10日前
日東電工株式会社
封止シートおよび電子装置
1日前
日東電工株式会社
封止用シートおよび素子装置
1日前
日東電工株式会社
マーク付フィルムチップの製造方法
1日前
日東電工株式会社
光半導体素子封止用シートおよび表示体
11日前
日東電工株式会社
粘着剤層を有する積層フィルムの製造方法
15日前
日東電工株式会社
粘着剤層を有する積層フィルムの製造方法
15日前
日東電工株式会社
粘着剤層を有する積層フィルムの製造方法
15日前
日東電工株式会社
粘着剤層を有する積層フィルムの製造方法
15日前
日東電工株式会社
光学粘着シートおよび粘着剤層付き光学フィルム
15日前
日東電工株式会社
積層シートの製造方法および光学積層体の製造方法
1日前
日東電工株式会社
通気部品
16日前
日東電工株式会社
通気部品
3日前
日東電工株式会社
積層位相差フィルム、位相差層付偏光板および画像表示装置
15日前
日東電工株式会社
インダクタ
7日前
日東電工株式会社
積層位相差フィルム、位相差層付偏光板および画像表示装置
15日前
日東電工株式会社
位相差層付偏光板および位相差層付偏光板を有する画像表示装置
15日前
日東電工株式会社
情報コード付シートの製造方法およびフィルムチップの製造方法
1日前
日東電工株式会社
塗料およびフィルム
16日前
日東電工株式会社
偏光膜および偏光フィルム
7日前
日東電工株式会社
透明導電性フィルムの製造方法
14日前
日東電工株式会社
偏光子の製造方法および偏光板の製造方法
15日前
日東電工株式会社
偏光子の製造方法および偏光板の製造方法
15日前
日東電工株式会社
位相差層付き偏光板および有機EL表示装置
14日前
日東電工株式会社
位相差層付き偏光板および有機EL表示装置
16日前
日東電工株式会社
粘着フィルム、フォルダブルデバイス、および、ローラブルデバイス
14日前
続きを見る