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公開番号2023076015
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-01
出願番号2021189152
出願日2021-11-22
発明の名称前駆体粉末、正極活物質粉末、正極活物質粉末の製造方法、正極及びリチウム二次電池
出願人住友化学株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01M 4/525 20100101AFI20230525BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】サイクル維持率が高い正極活物質を製造可能とする前駆体粉末、サイクル維持率が高い正極活物質粉末、正極活物質粉末の製造方法、サイクル維持率に優れた正極及びリチウム二次電池の提供。
【解決手段】リチウム二次電池用正極活物質の前駆体として用いられる前駆体粉末であって、細孔を有する複数の粒子と、細孔に充填された充填化合物と、を有し、粒子は、層状構造を有し、少なくともNi元素を含む金属複合化合物からなり、充填化合物は、水溶性のタングステン化合物及び水溶性のモリブデン化合物のいずれか一方又は両方であり、下記式(1)を満たす前駆体粉末。
10≦(P1-P2)/P1×100<100…(1)
(P1:洗浄済前駆体粉末の細孔径分布において、細孔径10nm以下の領域でのlog微分細孔容積の最大ピーク値。
P2:前駆体粉末の細孔径分布において、P1を示すピークの細孔径におけるlog微分細孔容積の値。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
リチウム二次電池用正極活物質の前駆体として用いられる前駆体粉末であって、
細孔を有する複数の粒子と、
前記細孔に充填された充填化合物と、を有し、
前記粒子は、層状構造を有し、少なくともNi元素を含む金属複合化合物からなり、
前記充填化合物は、水溶性のタングステン化合物及び水溶性のモリブデン化合物のいずれか一方又は両方であり、
下記式(1)を満たす前駆体粉末。
10≦(P1-P2)/P1×100<100 …(1)
(P1(cm

/g)は、質量比で前記前駆体粉末の20倍の水を用いて前記前駆体粉末を20分間撹拌洗浄し、固液分離後乾燥させて得られた洗浄済前駆体粉末の細孔径分布において、細孔径10nm以下の領域でのlog微分細孔容積の最大ピーク値である。
P2(cm

/g)は、前記前駆体粉末の細孔径分布において、上記P1を示すピークの細孔径におけるlog微分細孔容積の値である。
前記細孔径分布は、前記前駆体粉末又は前記洗浄済前駆体粉末について、液体窒素温度で測定して得られる窒素脱離等温線を、Barrett-Joyner-Halenda(BJH)法で解析して求められる。)
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記P2が0.8cm

/g以下である請求項1に記載の前駆体粉末。
【請求項3】
前記前駆体粉末の細孔径分布から求められる全細孔容積が0.005~0.15cm

である請求項1又は2に記載の前駆体粉末。
【請求項4】
前記金属複合化合物は、元素Xを含み、
前記元素Xは、Co、Mn、Fe、Cu、Ti、Mg、Al、W、Mo、Nb、Zn、Sn、Zr、Ga、B、S及びPからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素であり、
前記Ni元素と、前記元素Xと、前記充填化合物に含まれるW元素とMo元素との合計との原子量比は、下記式(2)を満たす請求項1から3のいずれか1項に記載の前駆体粉末。
[Ni]:[X]:[W+Mo]=1-a:a:b …(2)
(ただし、0.01≦a≦0.5、0.0015≦b≦0.03)
【請求項5】
レーザー回折式粒度分布測定によって得られる体積基準の累積粒度分布曲線において、小粒子側からの累積体積割合が50%となる粒子径(μm)D
50
が3~20μmである請求項1から4のいずれか1項に記載の前駆体粉末。
【請求項6】
BET比表面積が1~40m

/gである請求項1から5のいずれか1項に記載の前駆体粉末。
【請求項7】
リチウム二次電池に用いられる正極活物質粉末であって、
細孔を有する複数の粒子と、
前記細孔に充填された充填化合物と、を有し、
前記粒子は、層状構造を有し、少なくともNi元素を含むリチウム金属複合酸化物からなり、
前記充填化合物は、水溶性のタングステン化合物及び水溶性のモリブデン化合物のいずれか一方又は両方であり、
下記式(3)を満たすピークを有する正極活物質粉末。
P3≧0.003 …(3)
(P3(cm

/g)は、質量比で前記正極活物質粉末の20倍の水を用いて前記正極活物質粉末を20分間撹拌洗浄し、固液分離後に乾燥させて得られた洗浄済粉末の細孔径分布において、細孔径10nm以下の領域でのlog微分細孔容積の最大ピーク値である。
前記細孔径分布は、前記洗浄済粉末について、液体窒素温度で測定して得られる窒素脱離等温線を、Barrett-Joyner-Halenda(BJH)法で解析して求められる。)
【請求項8】
下記測定方法で測定される、前記正極活物質粉末に対するW元素とMo元素との合計溶出モル量である溶出割合が、10~60%である請求項7に記載の正極活物質粉末。
(測定方法)
前記正極活物質粉末を精秤して試料を得、質量比で前記試料の20倍の水を用いて前記試料を20分間撹拌洗浄し、固液分離して濾液を得る。前記濾液のICP分析を行い、分析結果に基づいて前記濾液に溶出したW元素とMo元素との合計溶出モル量を求める。前記試料中のW元素とMo元素との合計モル量と前記合計溶出モル量とから前記溶出割合を求める。
【請求項9】
前記粒子は、前記リチウム金属複合酸化物の一次粒子が凝集した二次粒子を含み、
前記二次粒子について走査型電子顕微鏡(SEM)観察し、得られる拡大倍率10000倍のSEM画像から求められる1μm

あたりの前記一次粒子の数が10~50個である請求項7又は8に記載の正極活物質粉末。
【請求項10】
前記リチウム金属複合酸化物は、元素Xを含み、
前記元素Xは、Co、Mn、Fe、Cu、Ti、Mg、Al、W、Mo、Nb、Zn、Sn、Zr、Ga、B、S及びPからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素であり、
Li元素と、前記Ni元素と、前記元素Xと、前記充填化合物に含まれるW元素とMo元素との合計との原子量比は、下記式(4)を満たす請求項7から9のいずれか1項に記載の正極活物質粉末。
[Li]:[Ni]:[X]:[W+Mo]=c:1-a:a:b …(4)
(ただし、0.9≦c≦1.2、0.01≦a≦0.5、0.0015≦b≦0.03)
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、前駆体粉末、正極活物質粉末、正極活物質粉末の製造方法、正極及びリチウム二次電池に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
リチウム金属複合酸化物は、リチウム二次電池の正極活物質として用いられている。正極活物質は、通常、粉末状の形態である。
【0003】
近年では、リチウム金属複合酸化物にさらに別の化合物を加え、正極活物質の性能(電池特性)を向上させる検討がされている。このような正極活物質として、例えば、リチウム金属複合酸化物粉末とタングステン酸リチウムを混合した混合物が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
JP-A-2016-225277
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
リチウム二次電池の応用分野が進む中、サイクル維持率のさらなる向上が求められている。上記特許文献1に記載の正極活物質は、サイクル維持率の点で改良の余地がある。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、正極活物質の前駆体として用いられ、サイクル維持率が高い正極活物質を製造可能とする前駆体粉末を提供することを目的とする。また、サイクル維持率が高い正極活物質粉末及びサイクル維持率が高い正極活物質粉末の製造方法を提供することを併せて目的とする。さらに、このような正極活物質粉末を含み、サイクル維持率に優れた正極及びリチウム二次電池を提供することを併せて目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、以下の態様を包含する。
【0008】
[1]リチウム二次電池用正極活物質の前駆体として用いられる前駆体粉末であって、細孔を有する複数の粒子と、前記細孔に充填された充填化合物と、を有し、前記粒子は、層状構造を有し、少なくともNi元素を含む金属複合化合物からなり、前記充填化合物は、水溶性のタングステン化合物及び水溶性のモリブデン化合物のいずれか一方又は両方であり、下記式(1)を満たす前駆体粉末。
10≦(P1-P2)/P1×100<100…(1)
(P1(cm

/g)は、質量比で前記前駆体粉末の20倍の水を用いて前記前駆体粉末を20分間撹拌洗浄し、固液分離後に乾燥させて得られた洗浄済前駆体粉末の細孔径分布において、細孔径10nm以下の領域でのlog微分細孔容積の最大ピーク値である。P2(cm

/g)は、前記前駆体粉末の細孔径分布において、上記P1を示すピークの細孔径におけるlog微分細孔容積の値である。前記細孔径分布は、前記前駆体粉末又は前記洗浄済前駆体粉末について、液体窒素温度で測定して得られる窒素脱離等温線を、Barrett-Joyner-Halenda(BJH)法で解析して求められる。)
【0009】
[2]前記P2が0.8cm

/g以下である[1]に記載の前駆体粉末。
【0010】
[3]前記前駆体粉末の細孔径分布から求められる全細孔容積が0.005~0.15cm

である[1]又は[2]に記載の前駆体粉末。
(【0011】以降は省略されています)

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