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公開番号2023075935
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-31
出願番号2022184508
出願日2022-11-18
発明の名称吸収性物品
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類A61F 13/56 20060101AFI20230524BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】着用者の身体に対するフィット性に優れた吸収性物品を提供すること。
【解決手段】吸収性本体2を展開且つ最大伸長状態とし且つサイドパネル7を自然状態とした場合において、一対の止着用部材6,6それぞれに対して、サイドパネル7の縦方向内方端と吸収性本体2の側縁2Sとの交点P1と、ファスニングテープ8の縦方向内方端とサイドパネル7の外側縁7X1との交点P2とを通る仮想直線V1を引いた場合に、その2本の仮想直線V1,V1の交点P3が、おむつ1の縦中心線CLxよりも腹側部A寄りに位置する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向とこれに直交する横方向とを有するとともに、着用時に該股間部に配される股下部と、該股下部よりも着用者の腹側に配される腹側部と、該股下部よりも着用者の背側に配される背側部とを有し、吸収体を含む吸収性本体と、該背側部における該吸収性本体の該縦方向に沿う両側縁部に固定された一対の止着用部材とを備えた吸収性物品であって、
一対の前記止着用部材は、それぞれ、前記吸収性本体の前記縦方向に沿う側縁から前記横方向の外方に延出するように該吸収性本体に固定されたサイドパネルと、該サイドパネルの該縦方向に沿う外側縁から該横方向の外方に延出するように該サイドパネルに固定されたファスニングテープとを含み、
前記吸収性本体を展開且つ最大伸長状態とし且つ前記サイドパネルを自然状態とした場合において、一対の前記止着用部材それぞれに対して、該サイドパネルの前記縦方向の内方端と該吸収性本体の前記側縁との交点Ｐ１と、前記ファスニングテープの該縦方向の内方端と該サイドパネルの前記外側縁との交点Ｐ２とを通る仮想直線Ｖ１を引いた場合に、その２本の仮想直線Ｖ１の交点Ｐ３が、前記吸収性物品の該縦方向の中心よりも前記腹側部寄りに位置する、吸収性物品。
続きを表示（約 720 文字）【請求項２】
前記ファスニングテープは、前記サイドパネルを前記縦方向に二等分して前記横方向に延びる仮想直線Ｖ２と平面視で重なり、且つ該ファスニングテープを該縦方向に二等分して該横方向に延びる仮想直線Ｖ３が、該仮想直線Ｖ２よりも該縦方向の外方に位置している、請求項１に記載の吸収性物品。
【請求項３】
前記サイドパネルの前記外側縁における前記ファスニングテープよりも前記縦方向の内方に位置する部分の縦方向長さＬｂは、該ファスニングテープにおける該外側縁との重複部の縦方向長さＬａに比べて長い、請求項１又は２に記載の吸収性物品。
【請求項４】
前記サイドパネルの前記外側縁における前記ファスニングテープよりも前記縦方向の外方に位置する部分の縦方向長さＬｃは、前記縦方向長さＬａに比べて短い、請求項３に記載の吸収性物品。
【請求項５】
前記吸収体は、第１コアと、該第１コアの非肌対向面側に配置された第２コアとを含む、請求項１～４の何れか１項に記載の吸収性物品。
【請求項６】
前記第１コアの横方向長さは、前記縦方向において一定ではなく、該第１コアは、最大横方向長さ及びこれより短い最小横方向長さを有する、請求項５に記載の吸収性物品。
【請求項７】
前記交点Ｐ３が、前記第１コアにおける最大横方向長さを有する部分以外の部分と重なる、請求項５又は６に記載の吸収性物品。
【請求項８】
前記ファスニングテープの前記縦方向に沿う内側縁部は、該内側縁部の該縦方向の全長にわたって前記サイドパネルに固定されている、請求項１～７の何れか１項に記載の吸収性物品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、装着時に使用する止着用部材を備えた展開型吸収性物品に関する。
続きを表示（約 2,200 文字）【背景技術】
【０００２】
使い捨ておむつ等の吸収性物品は、典型的には、着用者の腹側に配される腹側部及び背側に配される背側部並びにそれらの間に位置する股下部を有し、着用者の体液を吸収保持する吸収体を含む吸収性本体を備える。従来、背側部における吸収性本体の縦方向（着用者の前後方向に対応する方向）に沿う両側縁部に、該縦方向と直交する横方向に伸縮性を有する一対のサイドパネルが、該側縁部から横方向外方に延出するように取り付けられ、更に各サイドパネルの延出方向先端部にファスニングテープが取り付けられた構成の展開型使い捨ておむつが知られている（特許文献１、２）。この展開型おむつは、背側部のファスニングテープを着用者の腹側に引き延ばし、該テープの先端部に設けられた止着部を腹側部の外面に止着することで装着できる。このようなサイドパネルを備えた吸収性物品は、サイドパネルを吸収性本体とは別工程で製造し、これを吸収性本体に付加して製造することができるので、サイドパネルに用いる資材の使用量や該資材から生じる廃棄物を抑えることができ、環境やコスト面で優れている。
【０００３】
特許文献３には、左右一対のサイドパネルを備えた吸収性物品において、各サイドパネルの吸収性本体との固定点と、該ファスニングテープの該サイドパネルとの固定点とを通る２本の仮想直線の交点に着目し、吸収性コアにおけるその形成材料が実質的に存在しない非積繊部の位置を、該交点との関係で適切に設定することで、ファスニングテープの止着操作に起因するフィット性の低下等の問題を解決できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０１２－１２０６６３号公報
特開２０１２－１２５３５３号公報
特開２０１７－５１２８１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
一般に、展開型おむつは、ウエスト開口部及びレッグ開口部が形成されたパンツ型おむつと比べて、伸縮性を有する部分が少ないため、着用者の身体に対するフィット性、特に着用者の臀部に対するフィット性に劣り、漏れが生じやすい。展開型おむつが備えるファスニングテープ等の止着用部材は、おむつのフィット性に少なからず影響を及ぼすものであり、その改善が要望されている。
【０００６】
本発明の課題は、着用者の身体に対するフィット性に優れた吸収性物品を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明は、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向とこれに直交する横方向とを有するとともに、着用時に該股間部に配される股下部と、該股下部よりも着用者の腹側に配される腹側部と、該股下部よりも着用者の背側に配される背側部とを有し、吸収体を含む吸収性本体と、該背側部における該吸収性本体の該縦方向に沿う両側縁部に固定された一対の止着用部材とを備えた吸収性物品である。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、一対の前記止着用部材は、それぞれ、前記吸収性本体の前記縦方向に沿う側縁から前記横方向の外方に延出するように該吸収性本体に固定されたサイドパネルと、該サイドパネルの該縦方向に沿う外側縁から該横方向の外方に延出するように該サイドパネルに固定されたファスニングテープとを含む。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記吸収性本体を展開且つ最大伸長状態とし且つ前記サイドパネルを自然状態とした場合において、一対の前記止着用部材それぞれに対して、該サイドパネルの前記縦方向の内方端と該吸収性本体の前記側縁との交点Ｐ１と、前記ファスニングテープの該縦方向の内方端と該サイドパネルの前記外側縁との交点Ｐ２とを通る仮想直線Ｖ１を引いた場合に、その２本の仮想直線Ｖ１の交点Ｐ３が、前記吸収性物品の該縦方向の中心よりも前記腹側部寄りに位置する。
本発明の他の特徴、効果及び実施形態は、以下に説明される。
【発明の効果】
【０００８】
本発明によれば、着用者の身体に対するフィット性に優れた吸収性物品が提供される。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
図１は、本発明の吸収性物品の一実施形態である使い捨ておむつの展開状態における肌対向面側（表面シート側）の模式的な展開平面図であり、吸収性本体は展開且つ最大伸長状態、該おむつにおける該吸収性本体と平面視で重ならない部材は展開且つ自然状態である。
図２は、図１のＩ－Ｉ線での断面（吸収性物品の厚み方向且つ横方向に沿う断面）を模式的に示す断面図である。
図３は、図１のＩＩ－ＩＩ線での断面（吸収性物品の厚み方向且つ横方向に沿う断面）を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。図面は基本的に模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なる場合がある。
（【００１１】以降は省略されています）

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