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公開番号2023075470
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-31
出願番号2021188393
出願日2021-11-19
発明の名称レンズユニット
出願人ニデックインスツルメンツ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G02B 7/02 20210101AFI20230524BHJP(光学)
要約【課題】接合レンズのレンズ面の周りに入射した光の特定方向への反射を抑制することのできるレンズユニットを提供すること。
【解決手段】レンズユニット100は、物体側L1に配置された第1レンズ6と、像側L2に配置され、第1レンズ6と接着剤8によって接合された接合レンズ50を構成する第2レンズと、を備える。第2レンズ7の第2フランジ面74には、物体側L1に向けて突出した凸部75が設けられる。第1レンズ6の第1フランジ面64には、凸部75の径方向内側の傾斜部76に沿って傾斜した対向部66が設けられる。接合レンズ50の有効半径をRaとし、有効半径Raにおける第1レンズ6のレンズ面62と第2レンズ7のレンズ面71との第1間隔をGaとし、第1間隔Gaの3倍の第2間隔をGbとし、対向部66と凸部75との間で第2間隔Gbとなる外周側半径をRbとすると、以下の条件式を満たす。
1.100<Rb/Ra
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
複数のレンズと、前記複数のレンズを保持するレンズ鏡筒と、を有するレンズユニットにおいて、
前記複数のレンズは、第1方向側に配置された第1レンズと、前記第1方向側とは反対方向である第2方向側に配置され、前記第1レンズと接着剤によって接合された接合レンズを構成する第2レンズと、を備え、
前記第1レンズは、前記第2レンズの側を向いた凹面形状の第1レンズ面と、前記第1レンズ面を径方向外側で囲む第1フランジ面と、を備え、
前記第2レンズは、前記第1レンズ面に対応する凸面形状であって前記第1レンズ面と重なる第2レンズ面と、前記第2レンズ面を径方向外側で囲む第2フランジ面と、を備え、
前記第2フランジ面には、前記第1方向側に向けて突出した凸部が形成され、
前記第1フランジ面には、前記凸部の径方向内側の傾斜部に沿って傾斜した対向部が形成され、
前記接着剤は、前記第1レンズ面と前記第2レンズ面との間から前記対向部と前記凸部とを超えた径方向の外側位置まで設けられ、
前記接合レンズの有効半径をRaとし、
前記有効半径Raにおける前記第1レンズ面と前記第2レンズ面との第1間隔をGaとし、
前記第1間隔Gaの3倍の第2間隔をGbとし、
前記対向部と前記凸部との間で前記第2間隔Gbとなる外周側半径をRbとすると、以下の条件式
1.100<Rb/Ra
を満たすことを特徴とするレンズユニット。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記接合レンズの有効半径をRaとし、
前記有効半径Raにおける前記第1レンズ面と前記第2レンズ面との第1間隔をGaとし、
前記第1間隔Gaの3倍の第2間隔をGbとし、
前記対向部と前記凸部との間で前記第2間隔Gbとなる外周側半径をRbとすると、以下の条件式
1.100<Rb/Ra<1.500
を満たすことを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。
【請求項3】
前記対向部と前記凸部との間隔は、前記第1レンズ面と前記対向部との第1境界部分および前記第2レンズ面と前記傾斜部との第2境界部分から径方向外側に向かうに従って広くなることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズユニット。
【請求項4】
前記第1レンズ面と前記対向部とは、湾曲しながら連続し、
前記第2レンズ面と前記凸部の前記傾斜部とは、湾曲しながら連続することを特徴とする請求項1から3のうち何れか一項に記載のレンズユニット。
【請求項5】
前記第1フランジ面には、前記第1方向側に向けて凹んだ接着剤溜まり部が形成され、
前記接着剤溜まり部は、径方向内側に前記対向部を備えることを特徴とする請求項1から4のうち何れか一項に記載のレンズユニット。
【請求項6】
前記接着剤溜まり部は、前記対向部と連続して前記第2方向側を向く底部を備え、
前記底部は、前記第1方向側に向けて湾曲することを特徴とする請求項5に記載のレンズユニット。
【請求項7】
前記底部の径方向の中央は、前記凸部より径方向外側に位置することを特徴とする請求項6に記載のレンズユニット。
【請求項8】
前記第2フランジ面には、前記第1方向側に向けて突出した段部を備え、
前記接着剤溜まり部は、前記底部の径方向外側から前記第2方向側に向けて直線状に延びるとともに、前記段部に径方向外側から当接する当接面部を備えることを特徴とする請求項6または7に記載のレンズユニット。
【請求項9】
前記第1フランジ面と前記第2フランジ面とにおいて、前記接着剤が設けられる部分には、磨き加工が施された磨き面が設けられることを特徴とする請求項1から8のうち何れか一項に記載のレンズユニット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のレンズがレンズ鏡筒に保持されたレンズユニットに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
複数のレンズがレンズ鏡筒に保持されたレンズユニットでは、収差を低減することを目的に接合レンズが用いられることがある。このようなレンズユニットは、例えば特許文献1に記載されている。同文献では、第1レンズと、第1レンズの像側に配置された第2レンズとが接着剤によって接合された接合レンズが用いられている。第1レンズは、第2レンズ側に位置する第1レンズ面と、第1レンズ面を外周側で囲む第1フランジ面と、を備える。第2レンズは、第1レンズ側に位置する第2レンズ面と、第2レンズ面を外周側で囲む第2フランジ面と、を備える。接着剤は、第1レンズ面と第2レンズ面との間から第1フランジ面と第2フランジ面との間まで設けられる。第1フランジ面と第2フランジ面との間隔は、径方向外側に向かって、第1レンズ面と第2レンズ面との間隔より、徐々に広くなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-97019号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、第1レンズ面と第2レンズ面との間隔に対して、第1フランジ面と第2フランジ面との間隔が広くなると、接着剤の中に空気が介在しやすくなる。この接着剤に空気が介在した気泡部分が、第1レンズ面および第2レンズ面に近い場合には、接合レンズは、気泡部分によって拡散された光の影響を受けやすい。このため、接合レンズに入射した光が、気泡部分によって拡散されると、レンズユニットにおいて、拡散された光に起因してゴーストが発生しやすいという問題点がある。かかる問題に対して、特許文献1には、気泡部分と第1レンズ面および第2レンズ面との位置関係が記載されておらず、特許文献1に記載の構成では、この問題を解消することが困難である。
【0005】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、接合レンズのレンズ面の周りに入射した光の特定方向への反射を抑制することのできるレンズユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係るレンズユニットは、複数のレンズと、前記複数のレンズを保持するレンズ鏡筒と、を有するレンズユニットにおいて、前記複数のレンズは、第1方向側に配置された第1レンズと、前記第1方向側とは反対方向である第2方向側に配置され、前記第1レンズと接着剤によって接合された接合レンズを構成する第2レンズと、を備え、前記第1レンズは、前記第2レンズの側を向いた凹面形状の第1レンズ面と、前記第1レンズ面を径方向外側で囲む第1フランジ面と、を備え、前記第2レンズは、前記第1レンズ面に対応する凸面形状であって前記第1レンズ面と重なる第2レンズ面と、前記第2レンズ面を径方向外側で囲む第2フランジ面と、を備え、前記第2フランジ面には、前記第1方向側に向けて突出した凸部が形成され、前記第1フランジ面には、前記凸部の径方向内側の傾斜部に沿って傾斜した対向部が形成され、前記接着剤は、前記第1レンズ面と前記第2レンズ面との間から前記対向部と前記凸部とを超えた径方向の外側位置まで設けられ、前記接合レンズの有効半径をRaとし、前記有効半径Raにおける前記第1レンズ面と前記第2レンズ面との第1間隔をGaとし、前記第1間隔Gaの3
倍の第2間隔をGbとし、前記対向部と前記凸部との間で前記第2間隔Gbとなる外周側半径をRbとすると、以下の条件式
1.100<Rb/Ra
を満たすことを特徴とする。
【0007】
本発明では、接合レンズは、接合レンズの有効半径をRaとし、有効半径Raにおける第1レンズ面と第2レンズ面との第1間隔をGaとし、第1間隔Gaの3倍の第2間隔をGbとし、対向部と凸部との間で第2間隔Gbとなる外周側半径をRb、条件式
1.100<Rb/Ra
を満たしている。ここで、第1間隔Gaの3倍である第2間隔Gbでは、接着剤に空気が介在しやすくなり、気泡部分が発生しやすい。したがって、このようにすれば、接着剤に空気が介在した気泡部分を、接合レンズの有効半径から適切な位置とすることができる。この結果、本発明では、接着剤に空気が介在した気泡部分における光の拡散によるゴーストの発生を抑制することができる。すなわち、条件式の値が下限を超える場合には、接着剤に空気が介在した気泡部分が第1レンズ面および第2レンズ面に近くなり、気泡部分における光の拡散の影響を受けるので、レンズユニットにゴーストが発生しやすい。
【0008】
本発明において、レンズユニットは、前記接合レンズの有効半径をRaとし、前記有効半径Raにおける前記第1レンズ面と前記第2レンズ面との第1間隔をGaとし、前記第1間隔Gaの3倍の第2間隔をGbとし、前記対向部と前記凸部との間で前記第2間隔Gbとなる外周側半径をRbとすると、以下の条件式
1.100<Rb/Ra<1.500
を満たすことが好ましい。このようにすれば、接着剤に空気が介在した気泡部分における光の拡散によるゴーストの影響を受けにくくするとともに、レンズユニットが大型化することを抑制できる。すなわち、条件式の値が上限を超える場合には、接合レンズが大きくなるので、レンズユニットが大型化する。
【0009】
本発明において、前記対向部と前記凸部との間隔は、前記第1レンズ面と前記対向部との第1境界部分および前記第2レンズ面と前記傾斜部との第2境界部分から径方向外側に向かうに従って広くなることが好ましい。このようにすれば、第1レンズと第2レンズとを接合する際に、第1レンズ面と第2レンズ面との間の余分な接着剤は、径方向外側に向けてスムーズに排出されやすい。
【0010】
本発明において、前記第1レンズ面と前記対向部とは、湾曲しながら連続し、前記第2レンズ面と前記凸部の前記傾斜部とは、湾曲しながら連続することが好ましい。このようにすれば、第1レンズ面と第2レンズ面との間の余分な接着剤が接着剤溜まり部に流入する際に、接着剤に気泡が発生しにくい。
(【0011】以降は省略されています)

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