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公開番号2023075406
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-31
出願番号2021188289
出願日2021-11-19
発明の名称緩衝器
出願人KYB株式会社
代理人個人
主分類F16F 9/348 20060101AFI20230524BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】減衰力特性の急変を緩和でき、異音の発生を抑制できる緩衝器を提供する。
【解決手段】緩衝器Dにおける減衰バルブV1,V2は、環状の本体1aと、本体1aに設けられる複数のポート1c,1dと、本体1aの各ポート1c,1dよりも内周側から突出する環状の内周シート1e,1iと、本体1aから突出して内周シート1e,1iに連なってポート1c,1dを一つずつ取り囲む複数の外周シート1f,1jとを備えたバルブシート部材1と、内周シート1e,1iと外周シート1f,1jとに当接可能であって外周側の撓みが許容されるリーフバルブ2,3とを備え、バルブシート部材1又はリーフバルブ2,3は、オリフィスO1,O2を有し、バルブシート部材1は、ポート1c,1dよりも内周側に配置されてポート1c,1dとオリフィスO1,O2とを連通する複数の流路P1,P2を有している。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
シリンダと、
前記シリンダ内に軸方向へ移動可能に挿入されるピストンロッドと、
前記シリンダと前記ピストンロッドが軸方向へ相対移動する際に生じる液体の流れに対して抵抗を与える減衰バルブとを備え、
前記減衰バルブは、
環状の本体と、前記本体の軸方向の一端から他端へ貫くとともに前記本体に対して周方向に離間して配置される複数のポートと、前記本体の一端の前記各ポートよりも内周側から軸方向へ突出する環状の内周シートと、前記本体の一端から軸方向へ突出して前記内周シートに連なってそれぞれ前記ポートを一つずつ取り囲む複数の外周シートとを備えたバルブシート部材と、
環状であって前記内周シートと前記外周シートとに当接可能であって内周側が前記バルブシート部材に固定されて外周側の撓みが許容されるリーフバルブとを備え、
前記バルブシート部材または前記リーフバルブは、前記ポートと対を成すオリフィスを有し、
前記バルブシート部材は、前記ポートと対を成す前記オリフィスとをそれぞれ連通する複数の流路を有し、
前記流路は、前記ポートよりも内周側に配置されている
ことを特徴とする緩衝器。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記バルブシート部材は、前記ポートの内周側であって前記内周シートの外周側に配置されて前記本体の一端から軸方向へ突出する中間シートを有し、
前記流路は、前記内周シートと前記中間シートの間の空隙で形成される
ことを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
【請求項3】
前記バルブシート部材は、前記本体の一端であって前記外周シートの径方向内側から軸方向へ突出するとともに前記ポートの内周側のみが開口されて前記リーフバルブに当接可能な堰部を有し、
前記オリフィスは、前記外周シートのうち、前記ポートの外周側に配置される部分に設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、緩衝器に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、緩衝器の伸縮時に生じる液体の流れに抵抗を与えて減衰力を発生するため等に利用される減衰バルブは、たとえば、緩衝器におけるシリンダ内に摺動自在に挿入されてシリンダ内に作動油が充填される2つの油室を区画する環状のピストンと、ピストンに積層されておりピストンに周方向に沿って並べて設けられて油室同士を連通させる複数のポートを開閉する環状のリーフバルブとを備えている。
【0003】
より詳細には、ピストンは、たとえば、環状の本体と、本体の周方向に等間隔に並べて設けられて本体を軸方向に貫く複数のポートと、本体の各ポートの出口の内周側に設けられた環状の内周シートと、内周シートとともに各ポートを1つずつ取り囲む外周シートとを備えるものがある。このように構成されたピストンでは、各ポートは、互いに連通されずに独立して開口する独立開口型のポートに設定されている。
【0004】
そして、減衰バルブでは、前述のピストンに内周側を固定した状態でリーフバルブを積層して構成されており、リーフバルブが内周シートと外周シートとに当接した状態では各ポートを閉塞する。他方、一方の油室から他方の油室へ向けてポートを通過しようとする作動油の圧力を受けてリーフバルブが外周側を撓ませて外周シートから離間すると各ポートが開放され、減衰バルブは、作動油のポートの通過を許容するとともに作動油の流れに抵抗を与える。
【0005】
また、減衰バルブでは、外周シートに打刻によって形成されたオリフィス或いはリーフバルブの外周を切り欠いて形成したオリフィスを備えており、ポートを通過する作動油量が少なくリーフバルブの外周が撓まない状態では主としてオリフィスが作動油の流れに抵抗を与え、ポートを通過する作動油量が多くなるとリーフバルブが撓んでポートを開放するので主としてリーフバルブが作動油の流れに抵抗を与えるようになる。
【0006】
よって、このような減衰バルブを備えた緩衝器では、伸縮速度が低速域にある場合にはオリフィス特有の伸縮速度の二乗に比例する減衰力特性を発揮し、伸縮速度が高速域に達するとリーフバルブ特有の伸縮速度に比例する減衰力特性を発揮する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2007-211908号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の減衰バルブでは、リーフバルブがポートを開放するまで、作動油は、ポートを抜けてオリフィスを介して一方の油室から他方の油室へ向けて移動する。その際、図6の矢印で示すように、ポート100を通過した作動油がポート100より外周側に形成されているオリフィス102へ向けて流れるため、リーフバルブ102のポート100に面する部分における圧力分布は、均一にならずリーフバルブ101の内周側の方が外周側よりも低くなる傾向となる。
【0009】
よって、リーフバルブがポートを開放する前は、リーフバルブの外周側の方が高圧になり易いために、リーフバルブがポートを開く際に外周側が急激に大きく撓んで外周シートから大きく離間して、オリフィス特性から急激にバルブ特性に切り換わって減衰バルブによる減衰力特性が急変してしまう。このように減衰力特性が急変すると、緩衝器が使用される車両に振動を与えて車両における乗心地を損なってしまう可能性がある。また、リーフバルブがポートを開く際に外周側が急激に大きく撓むと、リーフバルブの外周部が振動して異音の発生の原因になる可能性もある。
【0010】
そこで、本発明は、このような問題を解決するために創案されたものであり、減衰力特性の急変を緩和できるとともに異音の発生を抑制できる緩衝器の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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