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公開番号2023075383
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-31
出願番号2021188252
出願日2021-11-19
発明の名称ポリイミド樹脂組成物及びその硬化物
出願人日本化薬株式会社
代理人
主分類H05K 1/03 20060101AFI20230524BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】塗工性に優れた樹脂組成物からなる樹脂層を有する樹脂付き銅箔、及び該樹脂付き銅箔の有する樹脂組成物からなる樹脂層を硬化させて得られる銅張積層体であって、樹脂層の硬化物と銅箔との接着性に優れ、樹脂層の硬化物の耐熱性が良好であると共に、誘電特性に優れる銅張積層体を提供すること。
【解決手段】表面粗さ(Rz)が1.1μm以下の銅箔の粗化面等又は無粗化銅箔の表面に樹脂組成物からなる樹脂層を有する樹脂付き銅箔であって、該樹脂組成物が、特定構造のポリイミド樹脂(D)、BET法における比表面積が、1.0乃至20m2/gであるシリカ(E)、熱硬化性樹脂(F)及び硬化剤(G)を含有する樹脂付き銅箔。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
表面粗さ(Rz)が1.1μm以下の銅箔の粗化面又は無粗化銅箔の表面に樹脂組成物からなる樹脂層を有する樹脂付き銅箔であって、該樹脂組成物が、一分子中に少なくとも二個のアミノ基を有するアミノフェノール化合物(a1)、炭素数6乃至36の脂肪族ジアミノ化合物(a2)及びフェノール性水酸基を有さない芳香族ジアミノ化合物(a3)を含むアミノ化合物(A)と四塩基酸二無水物(B)との共重合物であるポリアミック酸樹脂のイミド化物(P)と、フェノール性水酸基と反応し得る官能基とエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物(C)との反応物であるポリイミド樹脂(D)、BET法における比表面積が、1.0乃至20m

/gであるシリカ(E)、熱硬化性樹脂(F)及び硬化剤(G)を含有する樹脂付き銅箔。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
シリカ(E)の含有量が、ポリイミド樹脂(D)の固形分に対して5乃至50質量%である請求項1に記載の樹脂付き銅箔。
【請求項3】
シリカ(E)の平均粒子径が、0.3乃至5.0μmである請求項1又は2に記載の樹脂付き銅箔。
【請求項4】
シリカ(E)が、シラン化合物で表面処理を施されていないシリカである請求項1乃至3のいずれか一項に記載の樹脂付き銅箔。
【請求項5】
一分子中に少なくとも二個のアミノ基を有するアミノフェノール化合物(a1)が、下記式(1)
TIFF
2023075383000015.tif
23
50
(式(1)中、R

は水素原子、メチル基又はエチル基を表し、XはC(CH



、C(CF



、SO

、酸素原子、直接結合又は下記式(2)
TIFF
2023075383000016.tif
23
43
で表される二価の連結基を表す。)
で表される化合物を含む請求項1に記載の樹脂付き銅箔。
【請求項6】
四塩基酸二無水物(B)が、下記式(3)乃至(11)
TIFF
2023075383000017.tif
133
104
(式(6)中、YはC(CF



、SO

、CO、酸素原子、直接結合又は下記式(2)
TIFF
2023075383000018.tif
23
43
で表される二価の連結基を表す。)
からなる群より選択される化合物を含む請求項1に記載の樹脂付き銅箔。
【請求項7】
フェノール性水酸基と反応し得る官能基とエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物(C)が有するフェノール性水酸基と反応しうる官能基が、イソシアネート基又は
カルボン酸クロリド基である請求項1に記載の樹脂付き銅箔。
【請求項8】
フェノール性水酸基を有さない芳香族ジアミノ化合物(a3)が、下記式(12)乃至(15)
TIFF
2023075383000019.tif
86
111
(式(14)中、R

は独立してメチル基又はトリフルオロメチル基を表し、式(15)中、ZはCH(CH

)、SO

、CH

、O-C



-O、酸素原子、直接結合又は下記式(2)
TIFF
2023075383000020.tif
23
43
で表される二価の連結基を、R

は独立して水素原子、メチル基、エチル基又はトリフルオロメチル基を表す。)からなる群より選択される化合物を含む請求項1に記載の樹脂付き銅箔。
【請求項9】
熱硬化性樹脂(F)が、芳香族マレイミド樹脂を含有する請求項1に記載の樹脂付き銅箔。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか一項に記載の樹脂付き銅箔の有する樹脂組成物からなる樹脂層を硬化させて得られる銅張積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、銅箔の表面に熱硬化性の樹脂組成物からなる樹脂層を有する樹脂付き銅箔、及び該樹脂付き銅箔の有する樹脂層を硬化させた銅張積層体に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
スマートフォンやタブレット等のモバイル通信機器や通信基地局装置、コンピュータやカーナビゲーション等の電子機器に不可欠な部材としてプリント配線板が挙げられる。プリント配線板には金属箔との密着性、耐熱性及び柔軟性等の特性に優れた各種の樹脂材料が用いられている。また、近年では高速で大容量の次世代高周波無線用のプリント配線板の開発が行われており、上記の諸特性に加え、樹脂材料には低伝送損失であること、即ち低誘電・低誘電正接であることが求められている。
【0003】
通信機器や電子機器等には、大容量の情報を高速で伝送・処理することを目的として高周波の電気信号が使用されているが、高周波信号は非常に減衰しやすいため、プリント配線板にも伝送損失を低減する工夫が求められる。伝送損失は導体損失と誘電体損失に大別されるが、電気信号の周波数がGHzを超えると、導体損失は回路に使用される銅箔の表面状態に依存するため、導体損失を抑えるためには一般的には低粗度または無粗化の銅箔を用いることが好ましく、即ち、これらの銅箔に対する高い接着性を有する低誘電樹脂が求められている。
【0004】
耐熱性、難燃性、柔軟性、電気特性及び耐薬品性等の特性に優れたポリイミド樹脂は、電気・電子部品、半導体、通信機器及びその回路部品、周辺機器等に広く使用されている。特に構造の工夫等により溶剤溶解性を向上させた可溶性ポリイミド樹脂は、加工や塗工が容易であり、しかもその使用時には高温を要するイミド化工程が不要なため、広い範囲で使用されている。
その一方で、石油や天然油等の炭化水素系化合物が高い絶縁性と低い誘電率を示すことが知られている。
【0005】
特許文献1及び2には、長鎖アルキル鎖を有するダイマージアミンの骨格を導入したポリイミド樹脂を含有する樹脂組成物及びこれを用いた樹脂付き銅箔が記載されており、これらの樹脂組成物は銅箔に対する接着性と高いはんだ耐熱性を有している。
しかしながら、高周波領域においては更なる伝送損失の低減が求められるため、エポキシ樹脂のような誘電特性を悪化させる成分を減らす必要がある。また、銅箔表面の粗度が大きくなると高周波領域における伝送損失が増大することが知られているため、伝送損失を低減するためには銅箔の粗度を小さくする必要があるが、銅箔の粗度が小さくなると樹脂組成物の銅箔に対する接着性が低下してしまう。
【0006】
特許文献3には、誘電特性を向上させるため、ダイマージアミンの骨格を導入したポリイミド樹脂にシリカを添加する例が記載されている。しかしながら、特許文献3に記載の樹脂組成物はエポキシ樹脂の含有割合が高く、誘電特性低減効果が不充分なことに加え、フィラーの添加量が多いため銅箔に対する塗工性が悪いという問題があった。
【0007】
上記問題に対して、特許文献4には、樹脂組成物中のエポキシ樹脂の含有割合を低減することで高い誘電特性を実現したことが記載されている。しかしながら、特許文献4の組成物は熱硬化樹脂の含有割合が低いため、硬化物の架橋密度が低く、耐熱性が低いという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2018-168369号公報
特開2017-119361号公報
特開2019-173010号公報
国際公開2020/071154号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、塗工性に優れた樹脂組成物からなる樹脂層を有する樹脂付き銅箔、及び該樹脂付き銅箔の有する樹脂組成物からなる樹脂層を硬化させて得られる銅張積層体であって、樹脂層の硬化物と銅箔との接着性に優れ、樹脂層の硬化物の耐熱性が良好であると共に、誘電特性に優れる銅張積層体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは鋭意検討を行った結果、低粗度銅箔の粗化面又は無粗化銅箔の表面に、特定構造の変性ポリイミド樹脂、特定の比表面積を有するシリカ、熱硬化性樹脂及び硬化剤を含有する樹脂組成物からなる樹脂層を有する樹脂付き銅箔が上記の課題を解決することを見出し、本発明を完成させた。
即ち本発明は、
(1)表面粗さ(Rz)が1.1μm以下の銅箔の粗化面又は無粗化銅箔の表面に樹脂組成物からなる樹脂層を有する樹脂付き銅箔であって、該樹脂組成物が、一分子中に少なくとも二個のアミノ基を有するアミノフェノール化合物(a1)、炭素数6乃至36の脂肪族ジアミノ化合物(a2)及びフェノール性水酸基を有さない芳香族ジアミノ化合物(a3)を含むアミノ化合物(A)と四塩基酸二無水物(B)との共重合物であるポリアミック酸樹脂のイミド化物(P)と、フェノール性水酸基と反応し得る官能基とエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物(C)との反応物であるポリイミド樹脂(D)、BET法における比表面積が、1.0乃至20m

/gであるシリカ(E)、熱硬化性樹脂(F)及び硬化剤(G)を含有する樹脂付き銅箔、
(2)シリカ(E)の含有量が、ポリイミド樹脂(D)の固形分に対して5乃至50質量%である前項(1)に記載の樹脂付き銅箔、
(3)シリカ(E)の平均粒子径が、0.3乃至5.0μmである前項(1)又は(2)に記載の樹脂付き銅箔、
(4)シリカ(E)が、シラン化合物で表面処理を施されていないシリカである前項(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の樹脂付き銅箔、
(5)一分子中に少なくとも二個のアミノ基を有するアミノフェノール化合物(a1)が、下記式(1)
(【0011】以降は省略されています)

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