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公開番号2023075373
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-31
出願番号2020075211
出願日2020-04-21
発明の名称ゴム組成物、該ゴム組成物の加硫物及び加硫成形体
出願人デンカ株式会社
代理人
主分類C08L 15/00 20060101AFI20230524BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】圧縮永久歪みや耐スコーチ性に優れ、かつ、発熱性が低減された加硫物が得られる硫黄変性クロロプレンゴムの提供。
【解決手段】特定の末端官能基を有する硫黄変性クロロプレンゴム100質量部と、平均粒子径が70nm以下であるカーボンブラック25~55質量部と、クロロプレンゴム以外のジエン系ゴムを4~12質量部と、を含有するゴム組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
分子末端に化学式1及び化学式2で表される構造のうち少なくとも1種を有する硫黄変性クロロプレンゴムであって、化学式1で表される末端官能基(A)と化学式2で表される末端官能基(B)の質量比率(B/A)が0~12.0かつ硫黄変性クロロプレンゴム100質量部中の末端官能基(A)と末端官能基(B)の合計量(A+B)が0.1~1.0質量部である硫黄変性クロロプレンゴム100質量部と、
平均粒子径が70nm以下であるカーボンブラック25~55質量部と、
クロロプレンゴム以外のジエン系ゴムを4~12質量部と、を含有するゴム組成物。
JPEG
2023075373000011.jpg
35
66
(化学式1中、R

、R

はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基又は置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有しても良いアリールチオ基を示す。R

、R

はそれぞれ同一のものでもよく、異なるものでも良い。また、R

、R

は互いに結合して、置換基を有する環を形成しても良い。)
JPEG
2023075373000012.jpg
36
49
(化学式2中、R

、R

は置換基を有しても良い炭素数7~8のアルキル基を示す。R

、R

はそれぞれ同一のものでもよく、異なるものでも良い。)
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
硫黄変性クロロプレンゴム100質量部中の末端官能基(A)の量が0.05~0.4質量部である請求項1に記載のゴム組成物。
【請求項3】
硫黄変性クロロプレンゴム100質量部中の末端官能基(B)の量が0~0.8質量部である請求項1または請求項2記載のゴム組成物。
【請求項4】
硫黄変性クロロプレンゴム100質量部に対して、さらに、チアゾールを0.0005~0.01質量部含有する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のゴム組成物。
【請求項5】
チアゾールが、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N-シクロヘキシル-4-メチル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N-シクロヘキシル-4,5-ジメチル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N-ジシクロヘキシル-1,3-ベンゾチアゾール-2-スルフェンアミド、N-(tert-ブチル)-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N-ジイソプロピル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、4,5-ジヒドロチアゾール-2-スルフェンアミド、N-シクロヘキシル-4,5-ジヒドロチアゾール-2-スルフェンアミド、N-オキシジエチルベンゾチアゾール-2-スルフェンアミド、2-(4’-モルフォリニルジチオ)ベンゾチアゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール、4,5-ジヒドロ-2メルカプトチアゾール、ジベンジルチアゾリルジスルフィド、2-(モルホリノジチオ)ベンゾチアゾールから選ばれる少なくとも一種の化合物である請求項4に記載のゴム組成物。
【請求項6】
硫黄変性クロロプレンゴム100質量部に対して、さらに、テトラアルキルチウラムジスルフィド又はジアルキルジチオカルバミン酸塩(以下、これらを総称してジチオカルバミン酸系化合物とする)を0~2質量部含有する、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のゴム組成物。
【請求項7】
ジチオカルバミン酸系化合物が、ジベンジルジチオカルバミン酸、ジベンジルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジベンジルジチオカルバミン酸カリウム、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸アンモニウム、ジベンジルジチオカルバミン酸ニッケル、ジ-2-エチルヘキシルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジ-2-エチルヘキシルジチオカルバミン酸カリウム、ジ-2-エチルヘキシルジチオカルバミン酸カルシウム、ジ-2-エチルヘキシルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ-2-エチルヘキシルカルバミン酸アンモニウム、テトラベンジルチウラムジスルフィド、テトラキス(2-エチルヘキシル)チウラムジスルフィドから選ばれる少なくとも一種の化合物である請求項6に記載のゴム組成物。
【請求項8】
ゴム組成物に含まれるチアゾール(C)とジチオカルバミン酸系化合物(D)の質量比率(D/C)が0~2000 である、請求項6または請求項7に記載のゴム組成物。
【請求項9】
クロロプレンゴム以外のジエン系ゴムが、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ニトリルゴムから選ばれる少なくとも1つのジエン系ゴムである請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のゴム組成物。
【請求項10】
前記カーボンブラックのDBP吸収量が80~150ml/100gである請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のゴム組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【背景技術】
【0001】
クロロプレンゴムは、機械特性や耐オゾン性、耐薬品性に優れており、その特性を活かして自動車部品、接着剤、各種工業ゴム部品など広範囲な分野に用いられている。また、近年、工業用ゴム部品に要求される性能が著しく高まっており、前述した機械特性や耐オゾン性、耐薬品性の向上に加えて、ゴムの耐スコーチ性や引張強度、耐圧縮永久歪み性、耐摩耗性の向上が求められている。
続きを表示(約 2,000 文字)【0002】
ゴムの耐スコーチ性を向上させる技術としては、特許文献1に記載されるようにクロロプレンゴム100質量部に対して、ジチオカルバミン酸のアミン塩を1~10質量部とチウラム系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤及びスルフェンアミド系加硫促進剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物0.1~5質量部を含有するゴム組成物が知られている
【0003】
また、ゴムの引張強度を向上させる技術としては、特許文献2に記載されるように、クロロプレンゴム100質量部に対して、分子量が300以上の飽和脂肪族カルボン酸を5~20質量部以上含有することを特徴とするゴム組成物が知られている。
【0004】
その他にも、耐圧縮永久歪み性や耐摩耗性に優れたゴムの開発も望まれている。耐圧縮永久歪み性を向上させる技術としては、特許文献3に記載されているクロロプレンゴム及び天然ゴムを合計で100質量部と、スチレンとブタジエンとの共重合体0.1~10質量部と、エチレンチオウレア0.1~3質量部と、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド0.1~3質量部と、を含有するクロロプレンゴム組成物が知られており、耐摩耗性を向上させる技術としては、特許文献4に記載されている所定の性質を有する高分子量成分と、所定の性質を有する低分子量成分とを混合して得られる変性共役ジエン系重合体が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-141736号公報
特開2013-249409号公報
特開2012-111899号公報
特開2010-121086号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1から特許文献4に記載される技術だけでは、耐スコーチ性や引張強度に優れ、かつ、圧縮永久歪み性や耐摩耗性を向上させることが出来ないという問題点がある。
【0007】
そこで、本発明では耐スコーチ性に優れ、引張強度、圧縮永久歪み性及び耐摩耗性に優れた加硫物が得られるゴム組成物、その加硫体及び成形品を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、かかる課題を解決するために鋭意研究を行った結果、硫黄変性クロロプレンゴムの分子末端に特定の構造を導入し、充填材として用いられるカーボンブラックの平均粒子径を特定の範囲にし、クロロプレンゴム以外のジエン系ポリマーを特定量含有させることで上記課題を達成し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
即ち、本発明は、分子末端に化学式1および化学式2で表される構造のうち少なくとも1種を有する硫黄変性クロロプレンゴムであって、化学式1で表される末端官能基(A)と化学式2で表される末端官能基(B)の質量比率(B/A)が0~12.0かつ硫黄変性クロロプレンゴム100質量部中の末端官能基(A)と末端官能基(B)の質量合計量(A+B)が0.1~質量部である硫黄変性クロロプレンゴム100質量部と、
平均粒子径が70nm以下であるカーボンブラック25~55質量部と、
クロロプレンゴム以外のジエン系ゴムを4~12質量部と、を含有するゴム組成物である。
JPEG
2023075373000001.jpg
34
63
(化学式1中、R

、R

はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基又は置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有しても良いアリールチオ基を示す。R

、R

はそれぞれ同一のものでもよく、異なるものでも良い。また、R

、R

は互いに結合して、置換基を有する環を形成しても良い。)
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2023075373000002.jpg
34
55
(化学式2中、R

、R

は置換基を有しても良い炭素数7~8のアルキル基を示す。R

、R

はそれぞれ同一のものでもよく、異なるものでも良い。)
【0010】
硫黄変性クロロプレンゴム100質量部中の末端官能基(A)の量は0.05~0.4質量部であることが好ましく、硫黄変性クロロプレンゴム100質量部中の末端官能基(B)の量は0~0.8質量部であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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