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公開番号2023075002
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-30
出願番号2022015652
出願日2022-02-03
発明の名称樹脂組成物
出願人三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社
代理人個人,個人
主分類C08L 81/02 20060101AFI20230523BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】ポリフェニレンスルフィド樹脂を含有し、低反り性、耐熱性及び難燃性に優れ、金属に対する腐食性が少なく、機械的強度や耐薬品性にも優れる樹脂組成物。
【解決手段】MVRが60~500cm3/10minのポリフェニレンスルフィド樹脂(A)を25~65質量部、非晶性のゴム強化ポリスチレン若しくはポリスチレン(B)及び/又はポリフェニレンエーテル樹脂(C)を、(B)と(C)の合計で35~75質量部を含有する(A)~(C)の合計100質量部に対し、繊維状フィラー(D)を5~150質量部、臭素系難燃剤(E)を1~20質量部含有することを特徴とする樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
295℃,1.00kgf荷重で測定したMVRが60~500cm

/10minのポリフェニレンスルフィド樹脂(A)を25~65質量部、非晶性のゴム強化ポリスチレン若しくはポリスチレン(B)及び/又はポリフェニレンエーテル樹脂(C)を、(B)と(C)の合計で35~75質量部を含有する(A)~(C)の合計100質量部に対し、繊維状フィラー(D)を5~150質量部、臭素系難燃剤(E)を1~20質量部含有することを特徴とする樹脂組成物。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
さらに、三酸化アンチモン(F)を、(A)~(C)の合計100質量部に対し、0.1~10質量部含有する請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
臭素系難燃剤(E)が、臭素化フタルイミド、臭素化ポリアクリレートまたは臭素化エポキシ化合物から選ばれる請求項1または2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
さらに、エポキシ化合物(但し臭素化エポキシ化合物を除く)(G)を、(A)~(C)の合計100質量部に対し、0.01~5質量部含有する請求項1~3のいずれかに記載の樹脂組成物。
【請求項5】
エポキシ基含有化合物(G)は、エポキシ当量が150~500g/eqである請求項4に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
(B)と(C)の含有量の質量比(B)/(C)が0.5以上である請求項1~5のいずれかに記載の樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載の樹脂組成物からなる成形品。
【請求項8】
車載用筐体部品である請求項6に記載の成形品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物に関し、詳しくは、ポリフェニレンスルフィド樹脂を含有し、優れた耐熱性と高度の低反り性、及び優れた難燃性を有する樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下、PPS樹脂と称することもある)は、優れた耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性などを有することから、電気電子機器部品、自動車用部品その他の電装部品、機械部品等に広く用いられている。
【0003】
しかし、PPS樹脂は結晶性の樹脂であるため、成形収縮率が大きく、成形品の反りが問題となりやすい。PPS樹脂の反り改良のために、タルク等の板状フィラーを配合して反りを低減することが行われているが、強度や靭性が劣る傾向がある。
また、PPS樹脂をポリフェニレンエーテル樹脂(以下、PPE樹脂と称することもある)とアロイ化することにより、低反り性を図る技術も提案(例えば特許文献1)されているが、大型の成形品に求められるような高度の低反り性を達成するには至っていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-269664号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的(課題)は、PPS樹脂を含有し、優れた耐熱性と大型成形品に適合するような高度の低反り性を有し、且つ難燃性に優れる樹脂組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記した課題を解決するため鋭意検討した結果、ハイフローのPPS樹脂に、非晶性のポリスチレンまたはゴム強化ポリスチレン、及び/または非晶性であるPPE樹脂を多い量で組み合わせた上で、さらに繊維状フィラーと特定の難燃剤を配合することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明に到達した。
本発明は、以下の樹脂組成物および成形品に関する。
【0007】
1.295℃、1.00kgf荷重で測定したMVRが60~500cm

/10minのポリフェニレンスルフィド樹脂(A)を25~65質量部、非晶性のゴム強化ポリスチレン若しくはポリスチレン(B)及び/又はポリフェニレンエーテル樹脂(C)を、(B)と(C)の合計で35~75質量部を含有する(A)~(C)の合計100質量部に対し、繊維状フィラー(D)を5~150質量部、臭素系難燃剤(E)を1~20質量部含有することを特徴とする樹脂組成物。
2.さらに、三酸化アンチモン(F)を、(A)~(C)の合計100質量部に対し、0.1~10質量部含有する上記1に記載の樹脂組成物。
3.臭素系難燃剤(E)が、臭素化フタルイミド、臭素化ポリアクリレートまたは臭素化エポキシ化合物から選ばれる上記1または2に記載の樹脂組成物。
4.さらに、エポキシ化合物(但し臭素化エポキシ化合物を除く)(G)を、(A)~(C)の合計100質量部に対し、0.01~5質量部含有する上記1~3のいずれかに記載の樹脂組成物。
5.エポキシ基含有化合物(G)は、エポキシ当量が150~500g/eqである上記4に記載の樹脂組成物。
6.(B)と(C)の含有量の質量比(B)/(C)が0.5以上である上記1~5のいずれかに記載の樹脂組成物。
7.上記1~6のいずれかに記載の樹脂組成物からなる成形品。
8.車載用筐体部品である上記7に記載の成形品。
【発明の効果】
【0008】
本発明の樹脂組成物は、低反り性に極めて優れ、且つ耐熱性にも優れ、さらに、高度の難燃性を有し、金属に対する腐食性が極めて小さいという優れた効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の樹脂組成物は、295℃、1.00kgf荷重で測定したMVRが60~500cm

/10minのポリフェニレンスルフィド樹脂(A)を25~65質量部、非晶性のゴム強化ポリスチレン若しくはポリスチレン(B)及び/又はポリフェニレンエーテル樹脂(C)を、(B)と(C)の合計で35~75質量部を含有する(A)~(C)の合計100質量部に対し、繊維状フィラー(D)を5~150質量部、臭素系難燃剤(E)を1~20質量部含有することを特徴とする。
【0010】
このような構成とすることにより、PPS樹脂(A)が少ない、ゴム強化ポリスチレン若しくはポリスチレン(B)および/またはPPE樹脂(C)がリッチの系にも係らず、ハイフローのPPS樹脂(A)が海島構造の海(マトリックス)もしくは共連続構造の海となり、非晶性のゴム強化ポリスチレン若しくはポリスチレン(B)および/またはPPE樹脂(C)が島となり、さらにPPS樹脂(A)が繊維状フィラー(D)を介して連続的になることでマトリックス(海)となりやすくなり、さらに臭素系難燃剤(E)を含有する結果、低反り性に極めて優れ、且つ耐熱性にも優れ、高度の難燃性と低腐食性を兼備する樹脂組成物が得られる。
(【0011】以降は省略されています)

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