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公開番号2023074465
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-29
出願番号2022154074
出願日2022-09-27
発明の名称ヒータユニット及びその応用品
出願人株式会社クラベ
代理人
主分類H05B 3/14 20060101AFI20230522BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】温度の過昇防止機能を有し、温度の均一化がなされ、且つ、発熱素子等が適切に固定されたヒータユニットと、車両用ウインドシールド装置を提供すること。
【解決手段】第一電極端子13aとPTC発熱素子11の一方の電極層、第二電極端子13bとPTC発熱素子11のもう一方の電極層とが電気的に接続し、基材15には、PTC発熱素子11の形状に適合した凹部15cが形成され、PTC発熱素子11及び第二電極端子13bが、凹部15c内に配置され、第一電極端子13aが、基材15における凹部15cを形成した面の全域を実質的に覆い、第一電極端子13aに形成された延長部13eの先端部が基材15における凹部15cを形成しない面に延出され、延長部13eが折り曲げられ第一電極端子13aと基材15とが固定されているヒータユニット10。ヒータユニット10を備えた車両用ウインドシールド装置。
【選択図】 図4
特許請求の範囲【請求項1】
基材と、一対の電極が形成されたセラミック系の正特性サーミスタ素子からなるPTC発熱素子と、第一電極端子と、第二電極端子と、からなるヒータユニットにおいて、
上記第一電極端子と上記PTC発熱素子の一方の電極層とが電気的に接続しており、上記第二電極端子と上記PTC発熱素子のもう一方の電極層とが電気的に接続しており、
上記基材には、上記PTC発熱素子の形状に適合した凹部が形成されており、
上記PTC発熱素子及び上記第二電極端子が、上記凹部内に配置されており、
上記第一電極端子が、上記基材における上記凹部を形成した面の全域を実質的に覆っており、
上記第一電極端子には延長部が形成されており、該延長部の先端部が上記基材における凹部を形成しない面に延出されるとともに、上記延長部が折り曲げられ上記第一電極端子と上記基材とが固定されているヒータユニット。
続きを表示(約 280 文字)【請求項2】
上記基材には、上記凹部を形成した面と垂直の方向に貫通孔が形成されており、該貫通孔に上記第一電極端子における上記延長部が挿通されている請求項1記載のヒータユニット。
【請求項3】
上記第一電極端子と上記第二電極端子の内の一方又は両方が、上記PTC発熱素子を押止する方向に付勢されている請求項1または2記載のヒータユニット。
【請求項4】
請求項1~3何れか記載のヒータユニットと、車両のウインドシールドに取付けられるブラケットと、上記ブラケットに収容されたセンサユニットと、を備えた車両用ウインドシールド装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、車両におけるカメラユニット、ウインドシールド、レーダユニット等に付着した結露、氷、霜、水滴を除去するとともに、曇り、結露、氷、霜の付着を防止するためのヒータユニット、及び、このヒータユニットが備えられたウインドシールド装置に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
車両用ウインドシールド装置は、ウインドシールドの車室側に取付けられて、車両前方の他車両や障害物の有無の検知に用いられる。車両用ウインドシールド装置は、ウインドシールドに固定されるブラケットと、ブラケットに支持されるカメラユニットまたはレーダユニットと、太陽光などの外光がカメラユニットに入射することを抑制する遮光フードを備える。ここで、車室内の湿度が高い場合や、車外の温度が低い場合には、曇り、結露、霜、氷などがウインドシールドに付着するため、車両用ウインドシールド装置は、遮光フードを加熱するためのヒータユニットを遮光フードの裏側に備えている。このヒータユニットから発せられる熱によって、遮光フードと対向するウインドシールドに付着した曇り、結露、霜、氷などは溶融、蒸発して除去される。これにより、カメラユニットによる撮影は鮮明なものとなる。また、レーダユニットからのレーダが減衰することなく、正確な検知が可能となる(特許文献1など参照)。
【0003】
ヒータユニットとしては、例えば、加熱される面状の対象領域を均一に昇温するため、対象領域の周縁に位置する第1の線状発熱体と、対象領域の内部に位置する第2の線状発熱体とを別々に備えたものが知られている(特許文献2など参照)。また、線状発熱体としても種々のものが知られている(特許文献3など参照)。ヒータユニットとしても、種々の態様のものが知られている(特許文献4~6など参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-185893公報
実用新案登録第1801190号
特許第6320935号
特開2019-93794公報
特開2019-104378公報
特開2021-153036公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のヒータユニットは、温度の過昇防止のためにヒューズが使用され、ショートや制御系の故障によって設計で意図しない高温の発熱が生じた場合は、このヒューズで通電が遮断され、ヒータユニットへの通電が停止されるようになっていた。しかし、ヒューズを設置する場合、部品点数が増加してしまうとともに、ヒータユニットの厚さも厚くなり、また、ヒータユニットにヒューズ形状の凹凸が生じてしまうという問題があった。また、ヒューズを使用せずに温度の過昇防止をする手段としては、ヒータ素子として正特性サーミスタ素子(PTC素子)を使用することが考えられる。PTC素子としては、セラミック系のものと有機系のものがあるが、現在、車両用ウインドシールド装置に対しては、主に有機系のPTC素子が多く検討されている。これには、被加熱対象の範囲が広く、ヒータ素子の設置スペースに余裕がないことから、フィルムのような薄い平面形状に加工しやすい有機系のPTC素子が好まれているという背景がある。しかしながら、有機系のPTC素子は、その構造上、高温環境下での劣化や経時的な劣化の課題が付きまとっており、特に自動車のような長期間の耐久性と過酷な温度環境への耐性が要求される分野では限定的な使用にとどまっている。一方、セラミック系のPTC素子は、硬く、ある程度の厚さを有するものであり、薄い平面形状への加工が困難であることから、広範囲を均等に加熱する用途に向いていないという課題もあった。また、セラミック系のPTC素子の硬く、ある程度の厚さを有するという性状は、PTC素子を保持・固定する際にも課題があった。特に、PTC素子に給電する電極端子との固定も含め、確実な固定がなされ、且つ厚さを押さえた固定方法が要求されていた。
【0006】
本発明はこのような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、温度の過昇防止機能を有し、温度の均一化がなされ、且つ、発熱素子等が適切に固定されたヒータユニットと、それを備えた車両用ウインドシールド装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するべく、本発明によるヒータユニットは、基材と、一対の電極が形成されたセラミック系の正特性サーミスタ素子からなるPTC発熱素子と、第一電極端子と、第二電極端子と、からなるヒータユニットにおいて、上記第一電極端子と上記PTC発熱素子の一方の電極層とが電気的に接続しており、上記第二電極端子と上記PTC発熱素子のもう一方の電極層とが電気的に接続しており、上記基材には、上記PTC発熱素子の形状に適合した凹部が形成されており、
上記PTC発熱素子及び上記第二電極端子が、上記凹部内に配置されており、
上記第一電極端子が、上記基材における上記凹部を形成した面の全域を実質的に覆っており、上記第一電極端子には延長部が形成されており、該延長部の先端部が上記基材における凹部を形成しない面に延出されるとともに、上記延長部が折り曲げられ上記第一電極端子と上記基材とが固定されているものである。
また、上記基材には、上記凹部を形成した面と垂直の方向に貫通孔が形成されており、該貫通孔に上記第一電極端子における上記延長部が挿通されていることが考えられる。
また、上記第一電極端子と上記第二電極端子の内の一方又は両方が、上記PTC発熱素子を押止する方向に付勢されていることが考えられる。
また、本発明による応用品としての車両用ウインドシールド装置は、上記のヒータユニットと、車両のウインドシールドに取付けられるブラケットと、上記ブラケットに収容されたセンサユニットと、を備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ヒータ素子としてPTC発熱素子を使用することで、温度の過昇防止を図ることが可能である。また、基材の凹部中にPTC発熱素子が配置され、また、第一電極端子により基材表面の全域が実質的に覆われることになるため、ヒータユニットとして平面化をすることができる。更にこの構成により、PTC発熱素子からの熱が第一電極端子により伝熱し、ヒータユニットにおける第一電極端子が配置される部分の全域が均一に発熱するようになる。また、第一電極端子の一部が延長され、その延長部の先端が基材の反対側で折り曲げられて固定される構造であるため、経時的劣化や熱劣化の恐れがある接着剤や、部品点数や工数の増加を招くボルト、ハトメ等の固定具が不要となり、簡易的ながらもヒータユニット各部材の確実な固定をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施の形態によるヒータユニットの構成を示す斜視図である。
本発明の実施の形態によるヒータユニットの構成を示す斜視図である。
本発明の実施の形態によるヒータユニットの構成を示す断面図で、図1におけるIII-III´断面図である。
本発明の実施の形態によるヒータユニットの各構成を示す分解斜視図である。
本発明によるヒータユニットを使用した車両用ウインドシールド装置の概要を示す断面図である。
本発明の他の実施の形態によるヒータユニットの構成を示す平面図である。
本発明の他の実施の形態によるヒータユニットの構成を示す斜視図である。
本発明の他の実施の形態によるヒータユニットの各構成を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1~図5を参照して実施の形態を説明する。本実施の形態は、本発明によるヒータユニットを車両用ウインドシールド装置に適用することを想定した例を示すものである。
(【0011】以降は省略されています)

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