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公開番号2023074464
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-29
出願番号2022141765
出願日2022-09-06
発明の名称離型層形成用組成物および離型フィルムの製造方法
出願人三菱製紙株式会社
代理人
主分類C08L 61/28 20060101AFI20230522BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】離型性に優れ、光硬化樹脂の硬化反応に対する耐久性と耐溶剤性を両立することが可能な離型層形成用組成物および離型フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】メラミン化合物(A)、分子量1500以下のポリオール(B1)、ポリビニルアセタール(B2)、酸触媒(C)、および水酸基含有変性シリコーン樹脂(D)を含有し、(B1)成分および(B2)成分の含有量が特定の関係式を満たす離型層形成用組成物、および該離型層形成用組成物を樹脂フィルムの少なくとも一方の面に塗布し、その後加熱し離型層を形成することを特徴とする離型フィルムの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
メラミン化合物(A)、分子量1500以下のポリオール(B1)、ポリビニルアセタール(B2)、酸触媒(C)、および水酸基含有変性シリコーン樹脂(D)を含有し、さらに下記数式(1)および(2)を満たすことを特徴とする離型層形成用組成物。
0.5≦X+Y≦1.15 (1)
0.57≦Y/X≦1.79 (2)
(式中、X、Yはそれぞれ離型層形成用組成物が含有する(A)成分に対する(B1)成分の質量比、および同(A)成分に対する(B2)成分の質量比を表す。)
続きを表示(約 150 文字)【請求項2】
前記請求項1記載の離型層形成用組成物を、樹脂フィルムの少なくとも一方の面に塗布し、その後加熱して離型層を形成する離型フィルムの製造方法。
【請求項3】
前記離型層の厚みが0.05~0.4μmであることを特徴とする前記請求項2記載の離型フィルムの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、離型性に優れ、光硬化樹脂の硬化反応に対する耐久性と、耐溶剤性を両立することが可能な離型層形成用組成物および離型フィルムの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
離型フィルムは、樹脂フィルム上に離型層を有する。離型フィルムは、例えば特開2019-194337号公報、特開2014-54811号公報等に開示されるように、保護フィルムが有する粘着剤層の表面を使用時まで保護するセパレーターとして使用されたり、特開2002-192510号公報に開示されるように、積層セラミックコンデンサ、セラミック基板等のセラミックグリーンシートを作製するキャリアフィルムとして使用されたり、特開2005-342981号公報、特開2020-131440号公報等に開示されるように、樹脂を有機溶剤に溶解した樹脂溶液を離型フィルム上に塗布、乾燥して樹脂膜を形成し、該樹脂膜を巻き取る、いわゆるキャスト製膜用のキャリアフィルムに使用されたり、さらには特開2014-65207号公報、特開2018-528449号公報、特開2019-112505号公報に開示されるように、光硬化樹脂を離型フィルム上に塗布後、光照射で硬化して樹脂膜を形成し、該樹脂膜を離型フィルムから剥離して使用する、光硬化樹脂成膜用のキャリアフィルムに使用されたりしている。
【0003】
離型フィルムが有する離型層としては、優れた離型性を示すことから、シリコーン化合物を含有する離型層が一般的に利用される。前述した光硬化樹脂成膜用のキャリアフィルム用途では、離型フィルムが有する離型層に対して光硬化樹脂を各種溶剤に溶解した光硬化性樹脂組成物を塗布し、溶剤を乾燥後、光照射により光硬化樹脂を硬化させることが繰り返して行われる。しかし、シリコーン化合物を含有する離型層は、光硬化性樹脂の硬化反応に対する耐久性と、耐溶剤性のいずれか一方しか満足しない場合があり、解決が求められていた。つまり、光硬化性樹脂の硬化反応に対する耐久性と、耐溶剤性を両立した離型層を有する離型フィルムが求められていた。
【0004】
離型性に優れた離型層を有する離型フィルムとして、例えば特開2020-23690号公報(特許文献1)には、メチル化メラミン樹脂、水酸基含有有機変性シリコーン、酸触媒、および導電性高分子化合物を含有する水系帯電防止離型コーティング剤組成物により形成された離型層を有する離型フィルムが開示され、特開2017-78161号公報(特許文献2)には、メチル化メラミン樹脂、分子量100~3000のポリオール、酸触媒、および水酸基含有変性シリコーン樹脂を含有する熱硬化性離型コーティング剤により形成された離型層を有する離型フィルムが開示され、特開2018-104661号公報(特許文献3)にはメチル化メラミン樹脂、分子量100~3000のポリオール、および酸触媒を含有する熱硬化離型コーティング剤が開示され、該コーティング剤は剥離力を調整する目的で水酸基含有変性シリコーン樹脂を含有してもよく、同公報にはこれら成分を特定の割合で含んだ離型層を有する離型フィルムが開示されている。しかし、上記した光硬化樹脂の硬化反応に対する耐久性と、耐溶剤性を両立するという点については、さらなる改善が求められていた。
【0005】
また特開2012-171230号公報(特許文献4)には、製造が容易で離型性に優れ、高温プレス時の被着体への離型層の移行が抑制され、被着体の汚染や廃棄時の環境負荷が少なく、さらに耐水性が向上した離型シートとして、基材上に酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコールおよびメラミン化合物を含有する離型用シートが開示され、特開2019-137005号公報(特許文献5)には、寸法安定性の高い非シリコーン系離型フィルムとして、基材フィルム上に炭素数8以上のアルキル基を有するポリビニル樹脂とメラミン系架橋剤を含有する組成物の硬化物により形成された離型層を有する離型フィルムが開示されている。しかし、光硬化樹脂の硬化反応に対する耐久性と、耐溶剤性を両立するという点については、さらなる改善が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-23690号公報
特開2017-78161号公報
特開2018-104661号公報
特開2012-171230号公報
特開2019-137005号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、離型性に優れ、光硬化樹脂の硬化反応に対する耐久性と、耐溶剤性を両立することが可能な離型層形成用組成物および離型フィルムの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の上記課題は、以下の発明によって達成される。
(1)メラミン化合物(A)、分子量1500以下のポリオール(B1)、ポリビニルアセタール(B2)、酸触媒(C)、および水酸基含有変性シリコーン樹脂(D)を含有し、さらに下記数式(1)および(2)を満たすことを特徴とする離型層形成用組成物。
0.5≦X+Y≦1.15 (1)
0.57≦Y/X≦1.79 (2)
(式中、X、Yはそれぞれ離型層形成用組成物が含有する(A)成分に対する(B1)成分の質量比、および同(A)成分に対する(B2)成分の質量比を表す。)
(2)上記(1)記載の離型層形成用組成物を、樹脂フィルムの少なくとも一方の面に塗布し、その後加熱して離型層を形成することを特徴とする離型フィルムの製造方法。
(3)上記(2)記載の離型フィルムの製造方法において、樹脂フィルムの少なくとも一方の面に形成される離型層の厚みが0.05~0.4μmであることを特徴とする離型フィルムの製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、離型性に優れ、光硬化樹脂の硬化反応に対する耐久性と、耐溶剤性を両立することが可能な離型層形成用組成物および離型フィルムの製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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