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公開番号2023074353
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-29
出願番号2021187272
出願日2021-11-17
発明の名称金属含有皮膜を有する炭素繊維強化プラスチック成形体
出願人国立大学法人東北大学,東レ株式会社
代理人個人,個人
主分類C23C 24/04 20060101AFI20230522BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】炭素繊維強化プラスチック複合材料の上に緻密で強固に密着した金属含有皮膜が形成された成形体およびその成形体からなる耐雷材を提供する。
【解決手段】炭素繊維強化プラスチックの表面の少なくとも一部に、コールドスプレー法により金属粒子およびポリアリーレンエーテルケトン(PAEK)樹脂の粉粒体を投射し、金属粒子の金属およびポリアリーレンエーテルケトン(PAEK)樹脂からなる金属含有皮膜を形成した成形体、およびその成形体からなる耐雷材。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
炭素繊維強化プラスチックの表面の少なくとも一部に、コールドスプレー法により金属粒子およびポリアリーレンエーテルケトン(PAEK)樹脂の粉粒体を投射し、前記金属粒子の金属およびポリアリーレンエーテルケトン(PAEK)樹脂からなる金属含有皮膜を形成したことを特徴とする成形体。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記金属粒子の粒径が0.1μm以上、10μm未満である、請求項1に記載の成形体。
【請求項3】
前記金属粒子が球状である、請求項1または2に記載の成形体。
【請求項4】
前記金属粒子がCu、Sn、Ti、Alから選ばれる少なくとも1つからなる、請求項1~3のいずれかに記載の成形体。
【請求項5】
前記金属含有皮膜が炭素繊維強化プラスチック上に点在している、請求項1~4のいずれかに記載の成形体。
【請求項6】
前記点在している金属含有皮膜が微小突起形状である、請求項5に記載の成形体。
【請求項7】
前記金属含有皮膜と炭素繊維強化プラスチックが酸素原子または炭素原子を介して結合している、請求項1~6のいずれかに記載の成形体。
【請求項8】
前記炭素繊維強化プラスチックのマトリックス樹脂が熱硬化性樹脂を含む、請求項1~7のいずれかに記載の成形体。
【請求項9】
前記炭素繊維強化プラスチックのマトリックス樹脂が熱可塑性樹脂を含む、請求項1~7のいずれかに記載の成形体。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかの成形体からなる耐雷材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属含有皮膜を有する炭素繊維強化プラスチック成形体に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
炭素繊維強化プラスチック(CFRP)などの複合材料は軽量で高強度であるため、航空機、自動車、船舶等の構造部材として広く用いられている。このような炭素繊維強化プラスチックは、導電性の低い樹脂をマトリックスとして含んでいるため、例えば航空機主翼構造体として用いる場合、耐雷性を持たせるために表面に導電性を付与する必要がある。複合材料の表面に導電性を付与する方法としては、複合材料の成形と同時に銅箔を加熱接着成形することにより、複合材料表面に銅箔を露出させる手法が知られている(例えば、特許文献1参照)が、複合材料の表面に銅箔を同時加熱接着成形する上記の方法は、熱膨張係数の大きく異なる樹脂と銅箔とを貼り合せることから、密着性に劣る問題があった。
【0003】
そこで、複合材料の表面を導電化するために、コールドスプレー法により金属粒子を複合材料上に直接噴射して金属皮膜を作製する手法が知られている(例えば、特許文献2および特許文献3)。
【0004】
他方、CFRPへの金属皮膜の密着性を向上させる試みとして、非特許文献1ではCu粒子にPEEKを混合してコールドスプレーする検討が行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-175511号公報
特開2010-47825号公報
特開2007-246967号公報
【非特許文献】
【0006】
V. Bortolussi, F. Borit, A. Chesnaud, M. Jeandin, Evry /F, M. Faessel, B. Figliuzzi, F. Willot, Fontainebleau /F,K. Roche, G. Surdon, Argenteuil /F:Cold spray of metal-polymer composit e coatings ontocarbon fiber-reinforced polymer (CFRP) Interna tional Thermal Spray Conference 2016 (ITSC 2016), DVS, May 20 16, Shanghai, China. 7 p. hal-01337696
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2には非球状の異形粒子を複合材料にコールドスプレーする方法が、特許文献3には10μm以上の比較的大きな粒径の金属粒子を複合材料にコールドスプレーする方法について記載されているが、これらの文献に示されるコールドスプレーで金属皮膜を形成する方法においては、金属と複合材料との密着力が十分でない場合があり、例えば金属皮膜を複合材料の上に点在させて形成させた場合にその一部が界面剥離により脱落したりするといった課題があった。
【0008】
また、これらの文献で用いられている金属粒子ではその形状や大きさによりコールドスプレー時の金属粒子の運動エネルギーが大きくなり、使用する炭素繊維強化プラスチックの構造や組成によっては樹脂部分が削れたり、さらに炭素繊維そのものが折損や切断されるという課題があった。
【0009】
非特許文献1では、CFRPへの金属皮膜の密着性を向上させる試みとして、Cu粒子にPEEKを混合してコールドスプレーする検討が行われているが、この非特許文献1では10μm以上と比較的大きなサイズの球形Cu粒子とPEEK粉末を混合し、圧力が1Mpa以上の高圧のコールドスプレー装置によりCFRPへ混合粉末を投射しているため、基材としてのCFRP表面が損傷したり、一旦成膜された金属含有皮膜が部分的にはがれてしまうといった課題があった。
【0010】
そこで本発明の課題は、このような従来技術の背景に鑑み、炭素繊維強化プラスチック複合材料の上に緻密で強固に密着した金属含有皮膜が形成された成形体およびその成形体からなる耐雷材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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