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公開番号2023074330
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-29
出願番号2021187228
出願日2021-11-17
発明の名称放射線検出装置の製造方法
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人
主分類G01T 1/20 20060101AFI20230522BHJP(測定;試験)
要約【課題】 本発明は、可撓性マトリクスパネルを基台から剥離する剥離工程において、マトリクスパネルに発生するクラックを抑え、かつ、剥離工程にかかる時間を短くすることを特徴とする製造方法を提供する。
【解決手段】 基台上に形成された可撓性を有する基材の第1面に放射線に基づく電荷を生成する複数の画素を有するセンサ基板を有する放射線検出装置を基台から剥離する製造方法である。レーザーを基台を透過して照射することにより基台とセンサ基板とを剥離する際に、照射面の裏面にシンチレータが設けられている領域とそれ以外の領域とで、レーザーの出力および照射領域同士がオーバーラップする面積の少なくともいずれかが異なる照射を行う。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
可撓性絶縁層の第1面に放射線に基づく電荷を生成する複数の画素が設けられたマトリクスパネルと、前記複数の画素上に設けられた放射線を光に変換するシンチレータと、を有する放射線検出装置の製造方法であって、
前記可撓性絶縁層の前記第1面と対向する第2面で基台と接し、前記第2面に前記第2面への正射影において前記シンチレータが設けられている第1領域と前記第1領域以外の領域である第2領域とを有する前記マトリクスパネルを準備する準備工程と、
前記基台と前記マトリクスパネルとを剥離するために、レーザーを前記基台を透過して前記第1面と対向する第2面に第1照射領域で照射する第1照射と、前記第1照射の後に前記第1照射領域と少なくとも一部を重複させた第2照射領域でレーザーの照射を行う第2照射と、を行う剥離工程と、を行い、
前記剥離工程は、前記第2面に照射する前記レーザーの1回の照射あたりの出力が前記第2領域よりも前記第1領域で高いこと、および、前記第1照射と前記第2照射とで重複させた照射領域の面積が前記第2領域よりも前記第1領域で小さいこと、の少なくともいずれかであること
を特徴とする製造方法。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
前記剥離工程は、前記第2領域のうち前記第2面への正射影において前記複数の画素からの電荷を外部回路へと転送する配線が設けられていない領域に、前記出力および前記重複させた照射領域の面積が前記第1領域と同じになるように前記レーザーを照射することを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記剥離工程は、前記第1照射領域および前記第2照射領域の形状が、円状であることを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記剥離工程は、前記第1照射領域および前記第2照射領域の形状が、四角形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項5】
前記剥離工程は、前記第1照射領域および前記第2照射領域の形状が、長穴状であることを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項6】
前記剥離工程は、前記レーザーを出力するレーザー装置として、固体レーザーを用いることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項7】
前記剥離工程は、前記レーザーを出力するレーザー装置として、気体レーザーを用いることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線検出装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
薄膜トランジスタ(TFT)を用いた液晶ディスプレイのような表示装置用のマトリクスパネルの製造技術が向上し、パネルの大型化と共に表示部の大画面化が進められてきた。この製造技術は、TFTなどのスイッチ素子と半導体によって構成された光電変換素子を有する大面積エリアセンサとしてマトリクスパネルに応用されている。
【0003】
このマトリクスパネルは、X線などの放射線を可視光等の光に変換するシンチレータと組み合わせて、医療用X線撮像装置のような放射線検出装置の分野で利用されている。このマトリクスパネルはガラス基板上に形成する技術が一般的であったが、近年では、装置の軽量化と衝撃や変形に耐える高い信頼性が期待できる樹脂基板等を用いた可撓性のマトリクスパネルの開発が進み、放射線検出装置にも利用されつつある。
【0004】
可撓性のマトリクスパネルを形成する方法としては、ガラス基板等の剛性のある基板上に樹脂材料等を薄膜状に載置し、その薄膜上にセンサを形成するのが一般的である。このようにして形成された可撓性のマトリクスパネルは、不要なガラス基板から剥離されて利用される。剥離方法の一つとして、LLO(Laser Lift Off)加工と呼ばれる、レーザーを照射して剥離対象の界面を溶融・蒸発(レーザーアブレーション)して剥離する技術が使用されている。
【0005】
可撓性のマトリクスパネルをLLO加工する際に、剥離部と非剥離部の境界でマトリクスパネルが撓むことで、マトリクスパネル状に形成された画素や配線にクラック(亀裂)が生じることがある。このようなクラックはマトリクスパネルを製品として使用する際に出力異常等を生じさせる原因となり、結果としてマトリクスパネルの製造における歩留まりが悪化する。
【0006】
例えば、特許文献1では、マトリクスパネルに撓みに対する復元力を有した弾力層を設けることで、剥離の際の撓みの影響を抑制する構成が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第2019/181568号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1では、マトリクスパネル上に新しく弾力層を設ける必要があり、弾力層を新たに設けるための製造時間や弾力層として用いる部材のコストが増えるという課題があった。
【0009】
そこで検討により、LLO加工時のレーザーのエネルギー密度(以下、レーザー出力も同義とする)とレーザーのオーバーラップ率(照射領域同士が重複する面積の割合)により、加工時に発生するクラックの発生率が変化することを発見した。
【0010】
具体的には、レーザー出力を下げ、オーバーラップ率を上げるとクラックの発生を抑制することができる。つまり、新たに弾力層を設けることなく、LLOの条件によってクラックを抑えることが可能となることを発見した。しかしながら、出力を下げオーバーラップ率を上げると、LLO工程におけるレーザーの照射回数が増加するので、加工時間が増大してしまい、生産効率が下がるという課題が発生していた。
(【0011】以降は省略されています)

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