TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2023074078
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-29
出願番号2021186832
出願日2021-11-17
発明の名称植栽ユニット
出願人鹿島建設株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A01G 9/02 20180101AFI20230522BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】土留壁体と一体にして設ける植栽部において、重力による排水を円滑に行うと共に、建物の竣工後の植栽部や排水系のメンテナンスを容易にする。また、植栽部から生じる排水に混入しがちな土粒子等による汚れが土留壁体に影響しないようにして、建築環境の衛生や美観を保持する。
【解決手段】植栽ユニット100は、土圧に対抗する土留壁体10の表面10aから張り出して設けられ、土留壁体10の表面10aと一体に設けられた植栽部20と、植栽部20の下部と土留壁体10が立ち上がる壁体根元部との間で排水が流下可能に設けられ、その上部に空間を有する排水管31と、植栽部20の植栽空間26と排水管31の上部との間に設けられ植栽空間26と排水管31の上部の空間とを仕切る網状部材33とを備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
土圧に対抗する土留壁体の表面から張り出して設けられ、前記土留壁体の前記表面と一体に設けられた植栽部と、
前記植栽部の下部と前記土留壁体が立ち上がる壁体根元部との間で排水が流下可能に設けられ、その上部に空間を有する排水管と、
前記植栽部の植栽空間と前記排水管の上部との間に設けられ前記植栽空間と前記排水管の上部の空間とを仕切る網状部材と、
を備える植栽ユニット。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
請求項1に記載の植栽ユニットにおいて、
前記植栽空間に対向する位置の前記土留壁体の一部が前記土留壁体の内側へ凹んで設けられた壁内空間部が設けられており、
前記排水管の上部は、前記壁内空間部へ向けて開口しており、
前記網状部材は、前記植栽空間と前記壁内空間部との境界に設けられている植栽ユニット。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の植栽ユニットにおいて、
前記排水管の上部には、濾過蓋が設けられている植栽ユニット。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれかに記載の植栽ユニットにおいて、
前記土留壁体の一部が前記土留壁体の内側へ凹んで設けられた壁体溝部を有し、
前記排水管は、少なくとも一部が前記壁体溝部内に設けられている植栽ユニット。
【請求項5】
請求項4に記載の植栽ユニットにおいて、
前記壁体溝部を覆い、表面の位置が前記土留壁体の表面と略一致する隠蔽部材を備える植栽ユニット。
【請求項6】
請求項4又は請求項5に記載の植栽ユニットにおいて、
前記壁体溝部の近傍における前記土留壁体の内部の鉄筋が、前記土留壁体の他の部分の鉄筋よりも、間隔を密に配筋されている植栽ユニット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、壁面に設けられる植栽ユニットに関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
土圧に対抗する土留壁体は、一般にコンクリートにより形成されており、殺風景な外観となることが多い。特に、ドライエリアのように日常的に利用される空間において、土留壁体の壁面の美的外観を向上させることが望まれる。
このドライエリアとは、一般的に、建築物の地下室部分の、外壁の周囲を掘り下げて設けた空間のことで、例えば、建築基準法施行令第22条の2に、からぼりと規定されているものである。
壁面の美的外観を向上させる手法として、植物等を壁面において栽培することが考えられる。例えば、特許文献1、特許文献2には、壁面緑化ユニットが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-335765号公報
特開2007-306845号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の壁面緑化ユニットでは、その内部を水が流下する構成となっていることから、壁面の下端から連続して配置しないと、壁面を水が伝わって流下することとなり、壁面が汚れてしまう。したがって、壁面の下端から連続して配置する必要があることから、設計の自由度が低かった。
また、特許文献1の壁面緑化ユニットは、垂直な面に植栽される構成となっていることから、植栽可能な植物が限られ、植え替え等のメンテナンスも通常とは異なる特殊なやり方が必要となることから、使いづらいものであった。
【0005】
特許文献2の壁面緑化ユニットは、建物の外壁の施工の進捗と共に同時に施工され、壁面緑化ユニットへの給水・排水パイプを建物の外壁面内に挿通するものである。この排水パイプは、その上部に壁面緑化ユニットが直接接続されているので、排水パイプ内に負圧が生じやすく、重力による排水が阻害されるおそれがある。また、壁面緑化ユニットは全体が建物の外壁内に埋設されてしまうので、竣工後の排水系を含めたメンテナンスが困難である。
【0006】
壁面の下端部近傍に植栽可能な領域を配置する通常の花壇であれば、従来の花壇と同様に植え替え等のメンテナンスを行うことができ、また、壁面が汚れてしまう心配もないが、壁面の大部分がそのまま露出する形態となる。また、意匠性も低いものとなってしまう。よって、壁面のより上方においても美的外観を向上させることが望まれる。
【0007】
本開示の第1の課題は、土留壁体と一体にして設ける植栽部において、重力による排水を円滑に行うと共に、建物の竣工後の植栽部や排水系のメンテナンスを容易にすることである。第2の課題は、植栽部から生じる排水に混入しがちな土粒子等による汚れが土留壁体に影響しないようにして、建築環境の衛生や美観を保持することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本開示の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
【0009】
第1の開示は、土圧に対抗する土留壁体(10)の表面から張り出して設けられ、前記土留壁体(10)の前記表面と一体に設けられた植栽部(20)と、前記植栽部(20)の下部と前記土留壁体(10)が立ち上がる壁体根元部との間で排水が流下可能に設けられ、その上部に空間を有する排水管(31)と、前記植栽部(20)の植栽空間(26)と前記排水管(31)の上部との間に設けられ前記植栽空間(26)と前記排水管(31)の上部の空間とを仕切る網状部材(33)と、を備える植栽ユニット(100)である。
【0010】
第2の開示は、第1の開示に記載の植栽ユニット(100)において、前記植栽空間(26)に対向する位置の前記土留壁体(10)の一部が前記土留壁体(10)の内側へ凹んで設けられた壁内空間部(11)が設けられており、前記排水管(31)の上部は、前記壁内空間部(11)へ向けて開口しており、前記網状部材(33)は、前記植栽空間(26)と前記壁内空間部(11)との境界に設けられている植栽ユニット(100)である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許