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公開番号2023074033
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-29
出願番号2021186739
出願日2021-11-17
発明の名称多孔質表面の抗菌方法
出願人花王株式会社
代理人個人,個人
主分類A01N 61/00 20060101AFI20230522BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】多孔質表面の抗菌の持続性に優れる、多孔質表面の抗菌方法を提供する。
【解決手段】(A)カチオン性ポリマー、及び水を含有する処理液を、多孔質表面に接触させる、多孔質表面の抗菌方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)カチオン性ポリマー(以下、(A)成分という)、及び水を含有する処理液を、多孔質表面に接触させる、多孔質表面の抗菌方法。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
(A)成分のカチオン電荷密度が2.5meq./g以上である、請求項1に記載の多孔質表面の抗菌方法。
【請求項3】
(A)成分の重量平均分子量が5,000以上500,000以下である、請求項1又は2に記載の多孔質表面の抗菌方法。
【請求項4】
(A)成分が、濃度1質量%の分散液とした場合の透過度が90%以上のものである、請求項1~3の何れか1項に記載の多孔質表面の抗菌方法。
【請求項5】
(A)成分の平均粒子径が0.5μm以上500μm以下である、請求項1~3の何れか1項に記載の多孔質表面の抗菌方法。
【請求項6】
(A)成分が、下記一般式(a1)で表される化合物、その酸塩及びその4級塩から選ばれる1種以上のカチオン性単量体(a1)を含む不飽和単量体を重合して得られる、カチオン性ポリマーである、請求項1~5の何れか1項に記載の多孔質表面の抗菌方法。
JPEG
2023074033000006.jpg
44
159
〔一般式(a1)中、R
1a
、R
2a
は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を示し、R
3a
は-C(O)OM(Mは水素原子、又はアルカリ金属原子)又は水素原子を示す。Xは、-C(O)O-R
6a
-、-C(O)NR
7a
-R
8a
-又は-CH

-を示す。R
4a
は、Xが-CH

-の場合には一般式(a1’)
JPEG
2023074033000007.jpg
35
159
で表される基を示し、Xがそれ以外の場合は炭素数1以上3以下のアルキル基、又は炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基を示す。R
5a
は、炭素数1以上3以下のアルキル基、炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基又は水素原子を示す。R
6a
、R
8a
は、それぞれ独立に炭素数1以上4以下のアルキレン基、R
7a
は、水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示す。〕
【請求項7】
前記処理液が、(A)成分を0.01質量%以上10質量%以下含有する、請求項1~6の何れか1項に記載の多孔質表面の抗菌方法。
【請求項8】
前記処理液を、(A)成分の付着量が、前記多孔質表面に対して、0.2ng/cm

以上3ng/cm

以下となるように接触させる、請求項1~7の何れか1項に記載の多孔質表面の抗菌方法。
【請求項9】
前記処理液を、多孔質表面に噴霧又は塗布する、請求項1~8の何れか1項に記載の多孔質表面の抗菌方法。
【請求項10】
前記処理液を不織布に含侵させて、多孔質表面に接触させる、請求項1~8の何れか1項に記載の多孔質表面の抗菌方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、多孔質表面の抗菌方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、衛生観念の高まりから抗菌製品への関心が高まっている。また抗菌剤として用いられるカチオン性界面活性剤は環境やヒト毒性が懸念されるため規制が強化されつつある。
接触感染リスク低減のために身の周りの対象表面の抗菌持続性が求められている。
【0003】
特許文献1には、組成物の全質量基準で、C1‐6アルコール少なくとも約50質量%;無機酸、有機酸、又はその混合物から選ばれる酸;及び陽イオン系オリゴマー又はポリマーにて構成する、術前消毒組成物が開示されている。
特許文献2には、少なくとも(i)ポリエチレンイミン系ポリマー及び担体、又は(ii)可視光中で光触媒的に活性である有機及び/又は無機粒子、接着促進剤、及び担体を含む抗菌性組成物が開示されている。
特許文献3には、除菌活性剤と特定のカチオン性高分子化合物と界面活性剤とを含有する組成物が開示されている。
特許文献4には、基質の表面への抗菌カチオン性多価電解質を結合する方法が開示されており、ここにおいて前記基質へ付着した前記抗菌剤は抗菌特性を有する基質が開示されている。
特許文献5には、a)非イオン界面活性剤1~60重量%、b)分岐鎖アルキル硫酸塩0.1~40重量%、並びにc)第4級窒素含有ポリマー0.1~30重量%を含有する液体洗浄剤組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-211012号公報
特表2019-527241号公報
特開2020-164880号公報
特表2009-506056号公報
特開2002-060791号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者は、例えばベンザルコニウム塩化物などの低分子抗菌剤を含有する処理液を、皮革又は人工皮革などの多孔質表面を有するソファーや鞄、又はベルトなどに接触させた場合、多孔質表面の内部に浸透してしまい抗菌性が持続できないことを発見した。
【0006】
本発明は、多孔質表面の抗菌の持続性に優れる、多孔質表面の抗菌方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、低分子抗菌剤よりも分子量の大きいカチオン性ポリマーを用いることで、多孔質表面の内部に浸透せず、多孔質表面に留まることができるため、多孔質表面の抗菌性が持続できることを見出した。
【0008】
すなわち本発明は、(A)カチオン性ポリマー(以下、(A)成分という)、及び水を含有する処理液(以下、本発明の処理液という)を、多孔質表面に接触させる、多孔質表面の抗菌方法に関する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、多孔質表面の抗菌の持続性に優れる、多孔質表面の抗菌方法が提供される。
抗菌剤として用いられるベンザルコニウム塩化物などの低分子抗菌剤は環境やヒト毒性が懸念されるため規制が強化されつつあるが、本発明の多孔質表面の抗菌方法は、低分子抗菌剤の代わりに皮膚に浸透しないカチオン性ポリマーを用いるため、皮膚安全性が高く、安全に行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<多孔質表面の抗菌方法>
本発明の多孔質表面の抗菌方法が、多孔質表面の抗菌の持続性に優れる理由は必ずしも定かではないが以下のように推定される。
皮革又は人工皮革などの特定の細孔径を有する多孔質表面に、ベンザルコニウム塩化物などの低分子抗菌剤を含有する処理液を接触させた場合、多孔質表面が有する細孔径よりも分子サイズが小さいため、時間の経過とともに多孔質表面の内部にまで浸透する。しかしながら、外部より多孔質表面に接触した菌は、多孔質表面が有する細孔径よりも大きいため多孔質表面に留まり、時間の経過とともに低分子抗菌剤と菌が接触する頻度が低くなり抗菌を持続することができない。
一方、本発明のカチオン性ポリマーである(A)成分を含有する処理液を前記多孔質表面に接触させた場合、多孔質表面が有する細孔径よりも粒子サイズが大きいため、時間が経過しても多孔質表面の内部にまで浸透せず、多孔質表面に留まることができる。そのため、外部より多孔質表面に接触した菌と(A)成分が多孔質表面で接触する頻度を維持することができ、その結果、抗菌を持続することができたものと推定される。
(【0011】以降は省略されています)

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