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公開番号2023073868
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-26
出願番号2021186603
出願日2021-11-16
発明の名称ダイシング方法
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類H01L 21/301 20060101AFI20230519BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】ウェハのステルスダイシングにおいて、均一な亀裂の制御を行いやすくしてウェハの分割性を向上させる。
【解決手段】第1のウェハ抵抗率を有する第1のウェハと、第1のウェハ抵抗率より第2の
ウェハ抵抗率を有する第2のウェハと、を接合して接合ウェハを形成する工程と、接合ウェハの厚み方向において焦点距離を変えながらレーザを照射することで、ダイシングラインに沿って複数の改質領域を形成する工程と、改質領域が形成された接合ウェハに対してエキスパンド処理を行い、ダイシングラインにおいて接合ウェハをダイシングする工程を有するダイシング方法。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
第1のウェハ抵抗率を有する第1のウェハと、前記第1のウェハ抵抗率よりも高い第2の
ウェハ抵抗率を有する第2のウェハと、を接合することで、厚み方向においてウェハ抵抗率の異なる領域を有する接合ウェハを形成する工程と、
前記接合ウェハの厚み方向において焦点距離を変えながらレーザを照射することで、ダイシングラインに沿って複数の改質領域を形成する工程と、
前記改質領域が形成された前記接合ウェハに対してエキスパンド処理を行い、前記ダイシングラインにおいて前記接合ウェハをダイシングする工程と、
を有することを特徴とするダイシング方法。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記接合ウェハの厚み方向において、前記第2のウェハにより形成されるウェハ抵抗率の高い領域の厚みは、前記第1のウェハにより形成されるウェハ抵抗率の低い領域の厚みよりも厚い、請求項1に記載のダイシング方法。
【請求項3】
前記ダイシングする工程の前に前記接合ウェハの一面にダイシングテープを貼付する工程をさらに有し、
前記ダイシングする工程においては、前記ダイシングテープを引き延ばすことにより前記エキスパンド処理を行う、請求項1または2に記載のダイシング方法。
【請求項4】
前記貼付する工程においては、前記接合ウェハのうち前記第2のウェハの側に前記ダイシングテープを貼付する、請求項3に記載のダイシング方法。
【請求項5】
前記接合ウェハは、複数の前記第2のウェハの間に前記第1のウェハが挟まれて接合された構成となっている、請求項1から4のいずれか1項に記載のダイシング方法。
【請求項6】
前記貼付する工程においては、前記接合ウェハのうち前記第1のウェハの側に前記ダイシングテープを貼付する、請求項3に記載のダイシング方法。
【請求項7】
前記接合ウェハの厚み方向において、複数の前記第1のウェハが接合されてウェハ抵抗率の低い領域を形成している、請求項1から6のいずれか1項に記載のダイシング方法。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載のダイシング方法により前記接合ウェハから複数のインクジェットプリンタの記録素子を形成することを特徴とする記録素子の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイシング方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
ウェハのダイシング方法として、ステルスダイシングが知られている。ステルスダイシングは、レーザ光を対物レンズ光学系で集光し、所定のダイシングラインに沿ってウェハにレーザを照射するダイシング方法である。具体的には、ウェハの所定の深さで集光されるようにレーザを照射することで、ウェハ層の所定の深さに結晶強度が低い改質領域を形成する。そして、レーザの焦点距離を異ならせて複数の深さにおいて照射走査することで、ウェハ内に複数の改質領域の層を形成することができる。そして、当該複数の改質領域を起点として、エキスパンド工程など外部の力を加えることにより、ウェハ厚み方向に亀裂が繋がりウェハを分割することが可能となる。ステルスダイシングは、ウェハに対し非接触かつドライプロセスで切断を行う手法なので、ウェハの損傷や汚れを抑制することができる。
【0003】
特許文献1には、接合ウェハのステルスダイシング方法が提案されている。特許文献1に記載の方法によれば、接合部材毎にレーザが効率的に吸収されるよう、波長が異なるレーザを用いてステルスダイシングしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-238911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述したように、ステルスダイシングは外部の力を加えることでウェハを分割するため、レーザ照射時点ではウェハが完全に分割されていないハーフカット状態にするのが一般的である。特許文献1に記載の方法は、レーザがウェハに効率的に吸収されるよう波長を変えており、改質領域を起点として亀裂が繋がりやすい。そのため、ウェハのバラつきなどによっては、外部の力を加える前に意図せず亀裂が繋がりすぎる箇所が発生し、ウェハ内で均一な亀裂の制御を行えない可能性がある。このような不均一な亀裂状態の場合、エキスパンド工程など外部の力を加える際にウェハ全体に均一な力がかからず、分割性が低下する可能性がある。特に分割するライン数が多い場合などはその影響が大きくなる。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、ウェハのステルスダイシングにおいて、均一な亀裂の制御を行いやすくしてウェハの分割性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の構成を採用する。すなわち、
第1のウェハ抵抗率を有する第1のウェハと、前記第1のウェハ抵抗率より第2のウェハ
抵抗率を有する第2のウェハと、を接合して接合ウェハを形成する工程と、
前記接合ウェハの厚み方向において焦点距離を変えながらレーザを照射することで、ダイシングラインに沿って複数の改質領域を形成する工程と、
前記改質領域が形成された前記接合ウェハに対してエキスパンド処理を行い、前記ダイシングラインにおいて前記接合ウェハをダイシングする工程と、
を有することを特徴とするダイシング方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ウェハのステルスダイシングにおいて、均一な亀裂の制御を行いやすくしてウェハの分割性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
ステルスダイシングのフローチャートと模式図
ステルスダイシングにおける分割過程を示す模式断面図
ステルスダイシングにおける理想的な分割過程を示す模式断面図
実施例1におけるウェハ構成を示す模式図
実施例1における別のウェハ構成を示す模式図
実施例2におけるウェハ構成を示す模式図
実施例3におけるウェハ構成を示す模式図
本発明のウェハのインクジェット用のチップへの適用例を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、実施形態に記載されている構成部品の寸法や材質や形状やそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件などにより適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施形態に限定する趣旨ではない。
(【0011】以降は省略されています)

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