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公開番号2023073626
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-26
出願番号2021186195
出願日2021-11-16
発明の名称多孔質基材、それを用いたイムノクロマトアッセイ用メンブレン、検査機器、および多孔質基材の製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類G01N 33/543 20060101AFI20230519BHJP(測定;試験)
要約【課題】本発明は、検体の展開速度を制御しつつ、生産性に優れ、検出感度の高いイムノクロマトアッセイ用メンブレン向けの多孔質基材、多孔質基材を用いたイムノクロマトアッセイ用メンブレン、およびイムノクロマトアッセイ用メンブレンを用いた検査機器の提供を課題とする。
【解決手段】ポリオレフィンを主成分とする多孔質基材であって、前記多孔質基材の平均細孔径が0.010μm以上、0.100μm以下で、かつ水の接触角が15°以下である多孔質基材。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリオレフィンを主成分とする多孔質基材であって、前記多孔質基材の平均細孔径が0.010μm以上、0.100μm以下で、かつ水の接触角が15°以下である多孔質基材。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
ポリエチレンを主成分とする、請求項1に記載の多孔質基材。
【請求項3】
空孔率が30%以上、60%以下である請求項1または2に記載の多孔質基材。
【請求項4】
膜厚みが3μm以上、28μm以下である請求項1~3のいずれかに記載の多孔質基材。
【請求項5】
多孔質基材の質量に対する界面活性剤検出量が0.5質量%以下である請求項1~4のいずれかに記載の多孔質基材。
【請求項6】
イムノクロマトアッセイ用メンブレンに用いる、請求項1~5のいずれかに記載の多孔質基材。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載の多孔質基材を用いたイムノクロマトアッセイ用メンブレン。
【請求項8】
請求項7に記載のイムノクロマトアッセイ用メンブレンを有する検査機器。
【請求項9】
紫外線照射処理、電子線照射処理、イオン照射処理、およびプラズマ処理からなる群より選択される少なくとも1種の処理工程を有する請求項1~6のいずれかに記載の多孔質基材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、多孔質基材、それを用いたイムノクロマトアッセイ用メンブレン、検査機器、および多孔質基材の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、臨床医療の現場におけるPOCT(Point Of Care Testing)が、幅広い検査項目への広がりを見せている。その中でも迅速に検査結果が得られること、操作が簡便であること、および安価であること等を特徴とするイムノクロマトアッセイが広く利用されている。
【0003】
イムノクロマトアッセイに用いられる部材は、大きく分けて、抗原を含んだ検体を滴下するサンプルパッド、抗原と特異的に結合する役割の標識抗体を含有するコンジュゲートパッド、毛細管現象による検体の展開および捕捉抗体を保持するメンブレン、検体を吸収する吸収パッド、各部材を固定保持するバッキングシートといった部材から構成される。特にメンブレンは、検査結果の時間に影響する検体を展開する機能と検査結果の感度に影響する捕捉抗体を保持する機能を持つため、イムノクロマトアッセイに用いられる部材の中でも重要な役割を果たすことから、これまで様々な試みがなされている。
【0004】
例えば、特許文献1には、検体の展開速度を制御する手法としてメンブレンにニトロセルロース多孔質膜を用いる技術が開示されている。また、特許文献2には、ニトロセルロース多孔質膜が課題とする機械強度を補う方法として、ニトロセルロース多孔質膜に支持体を貼り合わせる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2006-194687号公報
特開平3-120470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述の特許文献1に記載の技術では、孔径が大きく、表面積が小さいため、検体における抗原の濃度が低い場合に、抗原と多孔質基材内に保持される捕捉抗体とが効率的に結合せず、検査精度の観点で課題がある。
【0007】
一方、特許文献2に記載の技術では、支持体を貼り付けるための貼合工程の際に、ニトロセルロース多孔質膜の機械強度が低いことから、多孔質膜の折れや破れ、曲げ、シワ等の工程不良が発生し、生産性の観点で課題がある。
【0008】
このような課題を解決するため、検体の展開速度を制御しつつ、生産性に優れ、検出感度の高いイムノクロマトアッセイ用メンブレン向けの多孔質基材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、次によって解決することを見出し、本発明に至ったものである。すなわち、本発明の多孔質基材、それを用いたイムノクロマトアッセイ用メンブレン、および検査機器の好ましい一態様は以下である。
(1)ポリオレフィンを主成分とする多孔質基材であって、前記多孔質基材の平均細孔径が0.010μm以上、0.100μm以下で、かつ水の接触角が15°以下である多孔質基材。
(2)ポリエチレンを主成分とする、(1)に記載の多孔質基材。
(3)空孔率が30%以上、60%以下である(1)または(2)に記載の多孔質基材。
(4)膜厚みが3μm以上、28μm以下である(1)~(3)のいずれかに記載の多孔質基材。
(5)多孔質基材の質量に対する界面活性剤検出量が0.5質量%以下である(1)~(4)のいずれかに記載の多孔質基材。
(6)イムノクロマトアッセイ用メンブレンに用いる、(1)~(5)のいずれかに記載の多孔質基材。
(7)(1)~(6)のいずれかに記載の多孔質基材を用いたイムノクロマトアッセイ用メンブレン。
(8)(7)に記載のイムノクロマトアッセイ用メンブレンを有する検査機器。
(9)紫外線照射処理、電子線照射処理、イオン照射処理、プラズマ処理およびコロナ放電処理からなる群より選択される少なくとも1種の処理工程を有する(1)~(6)のいずれかに記載の多孔質基材の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、検体の展開速度を制御しつつ、生産性に優れ、検出感度の高いイムノクロマトアッセイ用メンブレン向けの多孔質基材およびそれを用いたイムノクロマトアッセイ用メンブレンを提供することができる。本発明のイムノクロマトアッセイ用メンブレンを用いた検査機器により安価で迅速かつ正確な検査が可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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