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公開番号2023073601
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-26
出願番号2021186151
出願日2021-11-16
発明の名称ポリアリーレンスルフィド組成物
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類C08L 81/02 20060101AFI20230519BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 機械的物性、難燃性、成形加工性に優れ、かつエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂等との接着性に優れると同時に、帯電防止性能、難燃性に優れるポリアリーレンスルフィド組成物を提供する。
【解決手段】 ポリアリーレンスルフィド(A)30~83.5重量%、エチレン共重合体(B)1~15重量%、エポキシ当量が450~2300、かつ融点が50~135℃のビスフェノールA型エポキシ樹脂(C)0.5~15重量%、導電性充填材(D)15~40重量%を含むポリアリーレンスルフィド組成物。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリアリーレンスルフィド(A)30~83.5重量%、エチレン系共重合体(B)1~15重量%、エポキシ当量が450~2300、かつ融点が50~135℃のビスフェノールA型エポキシ樹脂(C)0.5~15重量%、導電性充填材(D)15~40重量%を含むことを特徴とするポリアリーレンスルフィド組成物。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
エチレン系重合体(B)が、エチレン-α、β-不飽和カルボン酸アルキルエステル-無水マレイン酸共重合体(B-1)、エチレン-α、β-不飽和カルボン酸グリシジルエステル共重合体(B-2)、エチレン-α、β-不飽和カルボン酸グリシジルエステル-酢酸ビニル共重合体(B-3)、エチレン-α、β-不飽和カルボン酸グリシジルエステル-α、β-不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体(B-4)及び無水マレイン酸グラフト変性エチレン系重合体(B-5)からなる群より選択される少なくとも1種以上の変性エチレン系重合体であることを特徴とする請求項1に記載のポリアリーレンスルフィド組成物。
【請求項3】
導電性充填材(D)が、繊維径10~200μmの炭素繊維、平均粒径10~200μmの黒鉛及び/又はカーボンブラックであることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリアリーレンスルフィド組成物。
【請求項4】
ポリアリーレンスルフィド(A)、エチレン系共重合体(B)、エポキシ当量が450~2300、かつ融点が50~135℃のビスフェノールA型エポキシ樹脂(C)、導電性充填材(D)の合計量100重量部に対し、さらにガラス繊維1~ 150重量部を含むことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のポリアリーレンスルフィド組成物。
【請求項5】
UL-94に準拠した燃焼性レベルがV-0相当であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のポリアリーレンスルフィド組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアリーレンスルフィドの本来有する耐熱性、機械的強度、成形加工性などを損なうことなく、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂等との接着性を改良すると同時に、帯電防止性能、難燃性に優れるポリアリーレンスルフィド組成物に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ポリ(p-フェニレンスルフィド)(以下、PPSと略記することもある。)に代表されるポリアリーレンスルフィド(以下、PASと略記することもある。)は、優れた機械的特性、熱的特性、電気的特性、耐薬品性を有し、多くの電気・電子機器部材や自動車機器部材、その他OA機器部材等に幅広く使用されている。
【0003】
そして、これら部品はその二次加工として他部材とエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂等からなる(接着)材料とを介し、接着し複合体としての使用が検討されている。しかし、PAS材料は、接着剤との接合力が比較的小さいことから、これらエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂等からなる(接着)材料とPASからなる部品材料との接着性に課題を有することが多い。
【0004】
そこで、部品材料との接着性を改良する方法として、ポリアリーレンスルフィド樹脂にエポキシ樹脂を配合した組成物(例えば、特許文献1参照。)、ポリアリーレンスルフィドにビスフェノールA型エポキシ樹脂、無水マレイン酸変性エチレン系共重合体、カルナバワックスを配合した組成物(例えば特許文献2参照。)、等が提案されている。
【0005】
また、ポリアリーレンスルフィドは、ガラス繊維や炭酸カルシウム等の無機充填材を配合した組成物として各種用途に展開されている。その際にガラス繊維や炭酸カルシウム等の無機充填材は電気絶縁材料であることから、それらを配合したPAS組成物部品は、表面抵抗率が高く、摩擦等により帯電しやすい、帯電部品が静電気を発生する、空気中の塵を吸着する、などの課題を有する上に、帯電により電子製品の回路が不良動作を起こす、等の課題を有する場合があり、PAS組成物の帯電防止性を改良する方法として、樹脂材料に導電性充填材を配合した組成物が提案されている(例えば特許文献3、4参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第4873117号
特開2006-45293号公報
特公平3-50792号
特開2000-336266号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に提案の樹脂組成物は、エポキシ樹脂等との接着性改良には更なる検討を要するものである上に、ウレタン樹脂との接着性、帯電防止性については検討のなれていないものであった。また、特許文献2に提案の組成物は、接着性の改良効果の見られるものではあるが、難燃性に課題を生じやすいものであった。さらに、特許文献3、4に提案の樹脂組成物は、表面抵抗率の性能としては十分なものではなく、接触時に激しい静電気放電を起こし、電気製品の損傷が懸念されるものであった。
【0008】
そこで、本発明は、PASが有する機械的物性、成形加工性を損なうことなく、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂との接着性を改良すると同時に、帯電防止性能、難燃性にも優れるPAS組成物を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題に関し鋭意検討した結果、PAS、エチレン系共重合体、特定のエポキシ樹脂、導電性充填材をそれぞれ特定の割合で含むPAS組成物が、機械的物性、難燃性、成形加工性かつエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂との接着性および帯電防止性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明は、PAS(A)30~83.5重量%、エチレン系共重合体(B)1~15重量%、エポキシ当量が450~2300、かつ融点が50~135℃のビスフェノールA型エポキシ樹脂(C)0.5~15重量%及び導電性充填材(D)15~40重量%を含むことを特徴とするPAS組成物に関するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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