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公開番号2023073561
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-26
出願番号2021186096
出願日2021-11-16
発明の名称アキシャルフィード式プラズマ溶射装置
出願人個人
代理人個人
主分類H05H 1/34 20060101AFI20230519BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】
付着効率を向上させるとともに、トーチ内の旋回流の乱れを抑制・強化してプラズマアークを安定させることで、プラズマ出力アップ及び時間当たりの被膜形成量の増加、並びにプラズマ噴出速度を上げることで被膜密度及び被膜密着力を向上させることを可能とするアキシャルフィード式プラズマ溶射装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
トーチ10の内周面から前記トーチ10の中央方向に向かって設けられた複数のブリッジ2を設け、プラズマ噴出口7の中心点と被膜形成材料噴出口6の中心点を同一軸線上に設ける。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
先端部にプラズマ噴出口(7)を有する略無底円錐状前方部とプラズマガス供給口(8)を有しプラズマ室(9)を形成する円筒状後方部から構成される陽極ノズル(3)と陰極電極(4)を備えるトーチ(10)と、プラズマガス供給手段と、被膜形成材料供給手段を含むアキシャルフィード式プラズマ溶射装置であって、
前記陽極ノズル(3)の前記略無底円錐状前方部の後部の内周面から前記トーチ(10)の中央方向に向かって設けられた複数のブリッジ(2)と、
前記複数のブリッジ(2)の先端部の間に設けられた被膜形成材料ノズル(1)と、
前記被膜形成材料ノズル(1)の先端部に設けられた被膜形成材料噴出口(6)と、
前記陽極ノズル(3)の周壁を貫通し、少なくとも一つの前記ブリッジ(2)内と前記被膜形成材料ノズル(1)内を経由して、前記被膜形成材料噴出口(6)まで連通する被膜形成材料通路(5)を備え、
前記プラズマ噴出口(7)の中心点と前記被膜形成材料噴出口(6)の中心点が同一軸線(A)上に設けられていることを特徴とするアキシャルフィード式プラズマ溶射装置。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記ブリッジ(2)が、前記プラズマ噴出口(7)の中心点と前記被膜形成材料噴出口(6)の中心点が設けられる同一軸線(A)に対して傾斜して設けられていることを特徴とする請求項1に記載のアキシャルフィード式プラズマ溶射装置。
【請求項3】
前記複数のブリッジ(2)が、前記プラズマ噴出口(7)の中心点と前記被膜形成材料噴出口(6)の中心点が設けられる同一軸線(A)に対して、全て同じ角度で傾斜して設けられていることを特徴とする請求項2に記載のアキシャルフィード式プラズマ溶射装置。
【請求項4】
前記複数のブリッジ(2)が、前記陽極ノズル(3)の前記略無底円錐状前方部の後部の内周面に等間隔に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のアキシャルフィード式プラズマ溶射装置。
【請求項5】
前記複数のブリッジ(2)が、全て同じ形状に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のアキシャルフィード式プラズマ溶射装置。
【請求項6】
前記円筒状後方部の後部が第二陽極ノズル(3’)を形成し、
前記第二陽極ノズル(3’)が前記プラズマ室(9)を第一プラズマ室(9’)及び第二プラズマ室(9’’)に区画し、
前記第一プラズマ室(9’)及び前記第二プラズマ室(9’’)は、それぞれ絶縁体(12’及び12’’)で包囲されたプラズマガス供給口(8’及び8’’)を備え、
前記プラズマ噴出口(7)の前方に、サブトーチ陽極電極(15)、サブトーチ陰極ノズル(16)及びサブトーチプラズマガス供給口(17)を備える少なくとも1つのサブトーチ(18)が、前記プラズマ噴出口(7)の中心点と前記被膜形成材料噴出口(6)の中心点が設けられる同一軸線(A)に対して垂直方向に設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のアキシャルフィード式プラズマ溶射装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、基材の表面に耐食性、耐摩耗性、耐熱性等を付与するための被膜を形成するためにプラズマ溶射を行う際に利用されるプラズマ溶射装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、プラズマ溶射は、概略、次のように行われている。
すなわち、直流電源装置によって陽極及び陰極の間にアーク放電を発生させ、アーク放電によりプラズマ作動ガスがプラズマアークとして噴出し、噴出したプラズマアークに被膜形成材料を供給し、供給した被膜形成材料がプラズマアークによって加速及び加熱されて溶射粒子となり、これを基材表面に付着させて被膜を形成する。
【0003】
特許文献1は、アーク放電により陽極ノズル孔から噴射されるプラズマジェットの流れに上記陽極ノズル孔上流または下流に設けられた粉末供給ポートから溶射材料の粉末粒子を供給して溶射を行うプラズマ溶射トーチにおいて、上記粉末供給ポートを軸方向に進退およびプラズマジェットの流れに対して略直角方向に移動可能に設けたことを特徴とするプラズマ溶射トーチを開示している。
【0004】
特許文献1は、被膜形成材料をプラズマアークの流れに対して略直角方向に供給するものである(特許文献1の図1)が、このように被膜形成材料をプラズマアークの流れに対して略直角方向に供給すると、被膜形成材料がプラズマアークの中心に到達する前にプラズマアークによって弾き飛ばされ、又はプラズマアークを突き抜けてしまい、被膜形成材料の基材表面への付着効率が低下して歩留まりが悪いという問題があった。
【0005】
このような問題に対しては、例えば、図1に示すように、トーチ内に直角に曲げた材料ノズルを挿入して被膜形成材料をプラズマアークの進行方向と同方向に供給することで付着効率の低下を防止しようとする方法を採用し得る。
しかしながら、当該方法を用いた場合、非対称な形状の材料ノズルをトーチ内に設けるため、トーチ内のプラズマ旋回流を乱す要因となり、その結果、プラズマアークが不安定になり、またプラズマ噴出方向と材料噴出方向がずれるといった弊害が生じてしまうおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平10―152766号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述した問題に鑑み、被膜形成材料の基材表面への付着効率を向上させるとともに、トーチ内の旋回流の乱れを抑制して、むしろ当該旋回流を強化してプラズマアークを安定させることで、プラズマ出力アップ及び時間当たりの被膜形成量の増加、並びにプラズマ噴出速度を上げることで被膜密度及び被膜密着力を向上させることを可能とするアキシャルフィード式プラズマ溶射装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様のアキシャルフィード式プラズマ溶射装置は、先端部にプラズマ噴出口(7)を有する略無底円錐状前方部とプラズマガス供給口(8)を有しプラズマ室(9)を形成する円筒状後方部から構成される陽極ノズル(3)と陰極電極(4)を備えるトーチ(10)と、プラズマガス供給手段と、被膜形成材料供給手段を含むアキシャルフィード式プラズマ溶射装置であって、前記陽極ノズル(3)の前記略無底円錐状前方部の後部の内周面から前記トーチ(10)の中央方向に向かって設けられた複数のブリッジ(2)と、前記複数のブリッジ(2)の先端部の間に設けられた被膜形成材料ノズル(1)と、前記被膜形成材料ノズル(1)の先端部に設けられた被膜形成材料噴出口(6)と、前記陽極ノズル(3)の周壁を貫通し、少なくとも一つの前記ブリッジ(2)内と前記被膜形成材料ノズル(1)内を経由して、前記被膜形成材料噴出口(6)まで連通する被膜形成材料通路(5)を備え、前記プラズマ噴出口(7)の中心点と前記被膜形成材料噴出口(6)の中心点が同一軸線(A)上に設けられていることを特徴とする。
【0009】
本発明の第2の態様のアキシャルフィード式プラズマ溶射装置は、前記ブリッジ(2)が、前記プラズマ噴出口(7)の中心点と前記被膜形成材料噴出口(6)の中心点が設けられる同一軸線(A)に対して傾斜して設けられていることを特徴とする。
【0010】
本発明の第3の態様のアキシャルフィード式プラズマ溶射装置は、前記複数のブリッジ(2)が、前記プラズマ噴出口(7)の中心点と前記被膜形成材料噴出口(6)の中心点が設けられる同一軸線(A)に対して、全て同じ角度で傾斜して設けられていることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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