TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2023072320
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-24
出願番号2021184784
出願日2021-11-12
発明の名称容器、及び、容器の製造方法
出願人凸版印刷株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B65D 1/34 20060101AFI20230517BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】簡易な構成でヒケやソリの発生を抑制した容器を提供する。
【解決手段】容器10は、超臨界流体成形による成形体である容器である。容器10は、容器10の開口に設けられた開口端部であるフランジ3及び嵌合部4と、フランジ3及び嵌合部4に連なるように形成された側壁部2a,2bと、を備える。容器10の開口端部は、側壁部2a,2bよりも肉厚となるフランジ3と、開口端部内において肉厚差を生じさせるフランジ3及び嵌合部4とを有する。容器10の開口端部であるフランジ3及び嵌合部4の内部には、複数の独立気泡が形成されている。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
超臨界流体成形による成形体である容器であって、
前記容器の開口に設けられた開口端部と、
前記開口端部に連なるように形成された側壁部と、
を備え、
前記開口端部は、前記側壁部よりも肉厚となる部分と、前記開口端部内において肉厚差を生じさせる部分との少なくとも一方を有し、
前記開口端部の内部には、複数の独立気泡が形成されている、容器。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記複数の独立気泡のそれぞれは、各気泡の重心を通る最も長い辺を気泡長さとした場合に、10μm以上3000μm以下の気泡長さを有しており、
前記複数の独立気泡の単位体積当たりの気泡数は、0.3個/mm

以上8.5個/mm

以下である、
請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記側壁部の厚さは0.25mm以上0.4mm以下であり、且つ、前記側壁部の内部には独立気泡が形成されていない、
請求項1又は2に記載の容器。
【請求項4】
前記開口端部の表層にはスキン層が形成されており、前記複数の独立気泡は前記表層には露出していない、
請求項1~3の何れか一項に記載の容器。
【請求項5】
前記開口端部は、前記容器の前記開口を覆う別の部材をヒートシール可能なように又は前記別の部材と嵌合可能なように形成されている、
請求項1~4の何れか一項に記載の容器。
【請求項6】
一端に開口を有する容器を超臨界流体成形によって製造する方法であって、
(A)樹脂材料及び超臨界流体を含む溶融樹脂組成物を調整する工程と、
(B)前記溶融樹脂組成物を前記容器に対応する金型のキャビティ内に射出する工程と、
(C)前記キャビティ内に射出された前記溶融樹脂組成物を保圧する工程と、
を備え、
前記射出する工程では、前記金型のゲートから前記キャビティ内に射出された前記溶融樹脂組成物の流動末端が前記容器の前記開口に設けられた開口端部となるように、射出成形を行う、容器の製造方法。
【請求項7】
前記保圧する工程では、前記開口端部である流動末端において圧力の低下によって前記溶融樹脂組成物が発泡する、
請求項6に記載の容器の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、超臨界流体成形によって製造される容器、及び、超臨界流体成形による容器の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、カップ容器の一例が開示されている。このカップ容器では、フランジ部の外周下方に断面U字形の肉取り部を設け、これにより、フランジ部の接着面の変形を抑制し、ヒートシールの接着不良を防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-237477号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
射出成形により製造される成形品では、肉厚が変化する箇所にヒケやソリが生じてしまい、成形不良となることがある。これは、肉厚が薄い箇所に比べて肉厚が厚い箇所では固化の際に収縮量が大きくなるためであり、肉厚の薄い箇所と肉厚の厚い箇所とが隣接すると、その境界領域では収縮力がアンバランスになり、薄い箇所が厚い箇所の内部固化に引きずられることに起因している。特許文献1は、このようなヒケやソリの発生を抑制する構成の一例を開示しているが、構造が複雑であり、より簡易な構成でヒケやソリの発生を抑制することが望まれている。
【0005】
本発明は、簡易な構成でヒケやソリの発生を抑制することができる容器、及び、容器の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、一側面として、超臨界流体成形による容器に関する。この容器は、容器の開口に設けられた開口端部と、開口端部に連なるように形成された側壁部と、を備える。開口端部は、側壁部よりも肉厚となる部分と、開口端部内において肉厚差を生じさせる部分との少なくとも一方を有する。開口端部の内部には、複数の独立気泡が形成されている。
【0007】
この容器は、容器の開口に設けられた開口端部が、側壁部よりも肉厚となる部分と開口端部内において肉厚差を生じさせる部分との少なくとも一方を有する構成であるものの、開口端部の内部に複数の独立気泡が形成されるように構成されている。このように、開口端部の内部に空隙を形成して容積を減少させていることから、この容器では、肉厚部分の収縮率が低下し、肉厚部分の固化による引きずられ現象が低減する。これにより、この容器によれば、ヒケやソリの発生を抑制することができる。なお、ここでいう「独立気泡」とは、個々に独立して存在する気泡をいい、隣接する気泡と繋がっていない限りにおいては隣接する気泡と接している気泡も含むものである。
【0008】
上記の容器において、複数の独立気泡のそれぞれは、各気泡の重心を通る最も長い辺を気泡長さとした場合に、10μm以上3000μm以下の気泡長さを有しており、複数の独立気泡の単位体積当たりの気泡数は、0.3個/mm

以上8.5個/mm

以下であることが好ましい。この場合、肉厚部分の内部固化による引きずられ現象をより確実に防止して、ヒケやソリの発生をより確実に抑制することができる。また、独立気泡が形成される開口端部の厚さが十分に薄く(例えば0.5mm程度以下で)光を透過可能な場合は、単位面積当たりの気泡数で規定することもでき、この場合、10μm以上3000μm以下の気泡長さを有する複数の独立気泡の単位面積当たりの気泡数は、0.1個/mm

以上2.5個/mm

以下であってもよい。一方、光を透過しない材料から形成される場合、開口端部を含む領域を切断して切断面に存在する単位面積当たりの気泡数を数えてもよく、この場合、10μm以上3000μm以下の気泡長さを有する複数の独立気泡の単位面積当たりの気泡数は、上記同様、0.1個/mm

以上2.5個/mm

以下であってもよい。なお、上述した気泡数の算出は、光学顕微鏡により測定されてもよく、また、得られた画像から直接算出してもよいし、得られた画像に二値化などの所定の画像処理などを施して算出してもよい。光学顕微鏡により観察を行う際は、開口端部が広がる方向に沿った断面画像を取得することが好ましいが、開口端部が広がる方向に垂直な方向の断面画像を取得してもよい。また、光学顕微鏡により観察を行う際は、観察可能な程度に容器を薄く切断することが好ましい。
【0009】
上記の容器において、側壁部の厚さは0.25mm以上0.4mm以下であり、且つ、側壁部の内部には独立気泡が設けられていないことが好ましい。このような薄肉の側壁部を有する容器であることにより、容器を構成するプラスチックの使用量の削減や容器自体の軽量化を図ることが可能となる。また、このような薄肉の側壁部を有する容器であっても、開口端部の内部に複数の独立気泡を設けることで開口端部に起因するヒケやソリの発生を抑制することができる。よって、このような容器によれば、プラスチック使用量の削減や容器の軽量化と、ヒケやソリの抑制との両立を図ることが可能となる。なお、ここでいう「独立気泡が形成されていない」とは、肉眼で確認できる独立した気泡が存在していない、又は、顕微鏡の拡大倍率を35倍とした場合において確認できる単位面積当たりの気泡数が0.01個/mm

以下であることを意味する。一般的に、目視で確認できる気泡の気泡長さの下限値は200μmであるため、「肉眼で確認できる独立した気泡が存在していない」とは、200μmを超える気泡長さの気泡が存在しないことを意味する。また、独立気泡が形成されていないか否かを判断する点において、顕微鏡の拡大倍率を35倍とした場合に確認することができる気泡の気泡長さは200μmを超えていてもよい。すなわち、顕微鏡で観察した際に200μmを超える気泡が確認されても、単位面積当たりの気泡数が0.01個/mm

以下であれば、独立気泡が形成されていないと判断される。
【0010】
上記の容器において、開口端部の表層にはスキン層が形成されており、複数の独立気泡が表層には露出していないことが好ましい。この場合、外観の美感により優れた容器を提供することができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
構造体
1か月前
個人
包装体
7か月前
個人
包装体
7か月前
個人
パレット
7か月前
個人
半蓋半箱筒
4か月前
個人
衣類カバー
7か月前
個人
折り畳み製品
5か月前
個人
「即時結束具」
5か月前
個人
開封用カッター
10日前
個人
テープホルダー
5か月前
個人
段ボール用キリ
6か月前
個人
荷物運搬補助具
8か月前
個人
内容物排出装置
8か月前
個人
送出具付き容器
8か月前
個人
ビニール袋開口具
8か月前
個人
粘着テープカッタ
5か月前
個人
折りたたみコップ
10か月前
個人
爪楊枝流通セット
4か月前
個人
チャック付き袋体
22日前
個人
コード長さ調整器
5か月前
個人
折りたたみコップ
23日前
個人
パウチ容器
1か月前
個人
収容ケース
8か月前
個人
穿孔紐通し結束器具
2か月前
三甲株式会社
容器
8か月前
三甲株式会社
容器
6か月前
日東精工株式会社
包装機
7か月前
株式会社KY7
封止装置
4か月前
凸版印刷株式会社
包装袋
8か月前
個人
チャック付き保存袋
8日前
凸版印刷株式会社
包装袋
8か月前
凸版印刷株式会社
パウチ
8か月前
株式会社イシダ
包装装置
4か月前
三甲株式会社
容器
6か月前
三甲株式会社
容器
5か月前
個人
伸縮するゴミ収納器
1か月前
続きを見る