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公開番号2023071608
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-23
出願番号2022175235
出願日2022-11-01
発明の名称磁気記録媒体用ポリエステルフィルムおよび磁気記録媒体
出願人東レ株式会社
代理人
主分類G11B 5/73 20060101AFI20230516BHJP(情報記憶)
要約【課題】フィルム製膜時の破れや、電磁変換特性に優れ、エラーレートの抑制に優れた磁気記録媒体用ポリエステルフィルムおよびそれを用いた磁気記録媒体等を提供すること。
【解決手段】
少なくとも2層以上の層を有する、少なくとも一方の表面に磁性層を塗布する用途に用いられる積層ポリエステルフィルムであって、磁性層を塗布する側の最表層に位置する層をA層、他方の最表層に位置する層をB層としたとき、フィルムの幅方向のフィルム断面を観察したとき、B層100μm2あたりに含まれる一次平均粒子径600nm以上の粒子のうち、当該粒子の中心を通るフィルム長手方向の断面に対して片方にのみにボイドが存在する粒子数の割合が1~50%、またはフィルムの長手方向のフィルム断面を観察したとき、B層100μm2あたりに含まれる一次平均粒子径600nm以上の粒子のうち、当該粒子の中心を通るフィルム幅方向の断面に対して片方にのみにボイドが存在する粒子数の割合が1~50%である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも2層以上の層を有する、少なくとも一方の表面に磁性層を塗布する用途に用いられる積層ポリエステルフィルムであって、磁性層を塗布する側の最表層に位置する層をA層、他方の最表層に位置する層をB層としたとき、フィルム面に垂直なフィルムの幅方向のフィルム断面を観察したとき、B層100μm

あたりに含まれる一次平均粒子径600nm以上の粒子のうち、当該粒子の中心を通るフィルム長手方向の断面に対して片方にのみにボイドが存在する粒子数の割合が1~50%、またはフィルム面に垂直なフィルムの長手方向のフィルム断面を観察したとき、B層100μm

あたりに含まれる一次平均粒子径600nm以上の粒子のうち、当該粒子の中心を通るフィルム幅方向の断面に対して片方にのみにボイドが存在する粒子数の割合が1~50%である事を特徴する磁気記録媒体用ポリエステルフィルム。
続きを表示(約 170 文字)【請求項2】
前記フィルムの面配向係数fnが0.165以上0.180以下である請求項1に記載の磁気記録媒体用フィルム。
【請求項3】
前記フィルムのA層厚さtA(μm)が1.0μm以上4.5μm以下であり、かつB層厚さtB(μm)が0.1μm以上4.0μm以下である請求項1~2のいずれかに記載の磁気記録媒体用フィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、塗布型磁気記録媒体用として好適に使用できる磁気記録媒体用ポリエステルフィルムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
二軸配向ポリエステルフィルムはその優れた熱特性、寸法安定性、機械特性および表面形態の制御のし易さから各種用途に使用されており、特に磁気記録媒体などの支持体としての有用性がよく知られている。
【0003】
特に、近年、強磁性六方晶フェライト粉末を用いてなる磁気記録媒体用支持体においては、高密度化や高容量化が進んでいる。例えば、LTO(Linear Tape Open)等のリニア記録方式の磁気記録媒体では、1巻で10TBを超える高容量を有するものが開発されており、磁性層を二軸配向ポリエステルフィルムに塗布をすることで製造される。
【0004】
それら磁気記録媒体は、高容量化のために支持体の薄膜化や寸法安定性が求められ、磁気記録媒体の更なる高容量化を達成するために、支持体や磁性層の薄膜化や高密度記録化が要求されている。高密度記録化は、磁性層の薄膜化や高密度記録化と合わせて、記録媒体磁性面の欠陥を最小限に抑制することが不可欠とされている。記録媒体磁性面の欠陥は、支持体の構成が大きく影響を及ぼしている。
【0005】
磁気記録媒体の構成としては、磁気記録媒体とした際に走行性を高めるべく、二軸配向ポリエステルフィルムの一方の面にバックコート層、そのバックコート層とは反対面に、支持体層の表面に下地層、その下地層の上に、磁性層を設ける構成が一般的である。磁性層面は、データの読み取りヘッドと相対する面であり、磁性層の面が凹凸形状のように粗れている場合、ヘッドと磁性層面にスペーシングロスが生じ電磁変換特性が低下する。また、バックコート層の面が凹凸形状のように粗いと、磁気記録媒体として巻き取った際に磁性層の表面にその形状が転写することにより磁性面に陥没が発生することによって、電磁変換特性が低下すると共にエラーレートが増加する。
【0006】
そのため、ポリエステルフィルムには粗大な突起や欠点がない平坦な表面を有することが求められる。一方、磁性層をポリエステルフィルムに塗布して形成する塗布型磁気記録テープでは、ベースフィルムの巻取性や走行性という生産性が不安定であると、均一な磁性層を効率的に製造することができず、ポリエステルフィルムに滑剤としての粒子を含有させて、表面に突起などを形成することが求められる。この2つの要求は相反するものであり、これらの要求を満たすために、表面欠点を低減するために触媒種を特定のものにすること、フィルム中に含有させる粒子として粗大粒子の少ないものを用いること、およびそのような処理を行った表面欠点の少ないフィルムが提案されているが、いずれも支持体の製膜時・加工時の走行性や磁気特性を両立できるものではなかった。(特許文献1~3)。
【0007】
特に、今日では高容量化に伴い磁気記録媒体そのものの厚みも薄くなり、薄膜化するほど、フィルム製膜時の破れや、上述した磁性層を設け巻き取った後の磁性層の硬化熱処理の際にロール巻き締りによるエラーレート欠陥が増加する問題が大きな課題となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2013-206483号公報
特開2016-192247号公報
特開2020-68045号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、上記バックコート面側の層の空隙率を制御してフィルムにクッション性を付与するとともに、磁性面側の層のフィルム厚みを規定してフィルム強度を担保することで、巻取後の磁性面への磁気特性の低下(磁性面の陥没)を抑制し、フィルム生産性や、磁気特性を両立し、詳しくは、フィルム製膜時の破れが少なく、電磁変換特性に優れ、エラーレートの抑制に優れた磁気記録媒体用ポリエステルフィルムおよびそれを用いた磁気記録媒体等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、特定の構成を有するフィルムによれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)

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