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公開番号2023071349
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-23
出願番号2021184064
出願日2021-11-11
発明の名称無線通信装置及び歪み補償方法
出願人富士通株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類H04B 7/06 20060101AFI20230516BHJP(電気通信技術)
要約【課題】消費電力の増大を抑制しつつ、歪み補償性能の低下を防止すること。
【解決手段】無線通信装置は、複数のアンテナ素子と、前記複数のアンテナ素子に設けられる複数の電力増幅器と、前記複数の電力増幅器へ送信信号を出力するプロセッサと、前記複数の電力増幅器から前記プロセッサへフィードバック信号をフィードバックさせる複数のフィードバック経路とを有し、前記プロセッサは、前記複数のフィードバック経路におけるアナログ特性のばらつきを一括して補正し、補正されて得られる送信信号及びフィードバック信号を用いて、前記複数の電力増幅器において発生する非線形歪みを補償するための歪み補償係数を更新する処理を実行する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
複数のアンテナ素子と、
前記複数のアンテナ素子に設けられる複数の電力増幅器と、
前記複数の電力増幅器へ送信信号を出力するプロセッサと、
前記複数の電力増幅器から前記プロセッサへフィードバック信号をフィードバックさせる複数のフィードバック経路とを有し、
前記プロセッサは、
前記複数のフィードバック経路におけるアナログ特性のばらつきを一括して補正し、
補正されて得られる送信信号及びフィードバック信号を用いて、前記複数の電力増幅器において発生する非線形歪みを補償するための歪み補償係数を更新する
処理を実行することを特徴とする無線通信装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記補正する処理は、
前記複数のフィードバック経路におけるゲイン、遅延、位相及び周波数特性の少なくともいずれか1つに関するばらつきを一括して補正する
ことを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記複数のフィードバック経路におけるアナログ特性を推定し、
推定されたアナログ特性を一括して補正するフィルタ係数を算出する
処理をさらに実行することを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記算出する処理は、
前記複数のフィードバック経路それぞれのアナログ特性に対応する経路別フィルタ係数を算出し、
前記経路別フィルタ係数の和を求めることにより一括フィルタ係数を算出する
ことを特徴とする請求項3記載の無線通信装置。
【請求項5】
前記補正する処理は、
前記複数のフィードバック経路におけるアナログ特性と同等の特性を前記送信信号に付与する
ことを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
【請求項6】
前記補正する処理は、
前記複数のフィードバック経路におけるアナログ特性の逆特性を前記フィードバック信号に付与する
ことを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
【請求項7】
前記補正する処理は、
前記複数のフィードバック経路におけるアナログ特性の平均分については前記フィードバック信号に対して補正を施し、当該平均分を除くばらつき分については前記送信信号に対して補正を施す
ことを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記送信信号と前記複数のフィードバック経路それぞれのフィードバック信号とから収束アルゴリズムを用いて、前記複数のフィードバック経路それぞれのアナログ特性に対応する経路別フィルタ係数を算出し、
前記経路別フィルタ係数の和を求めることにより一括フィルタ係数を算出する
処理をさらに実行することを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記複数のフィードバック経路におけるアナログ特性を一括して補正するフィルタ係数を送信ビームの方向ごとに算出し、
算出したフィルタ係数を送信ビームの方向に対応付けて記憶する
処理をさらに実行することを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
【請求項10】
複数のアンテナ素子と、前記複数のアンテナ素子に設けられる複数の電力増幅器と、前記複数の電力増幅器へ送信信号を出力するプロセッサと、前記複数の電力増幅器から前記プロセッサへフィードバック信号をフィードバックさせる複数のフィードバック経路とを有する無線通信装置によって実行される歪み補償方法であって、
前記複数のフィードバック経路におけるアナログ特性のばらつきを一括して補正し、
補正されて得られる送信信号及びフィードバック信号を用いて、前記複数の電力増幅器において発生する非線形歪みを補償するための歪み補償係数を更新する
処理を有することを特徴とする歪み補償方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信装置及び歪み補償方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、送信装置の小型化、運用コストの削減及び環境問題などの観点から、高効率で動作する電力増幅器のニーズが高くなっている。電力増幅器を高効率で動作させる場合、入力電力が比較的大きい領域では、入力電力が線形増幅されずに非線形歪みが発生する。そこで、電力増幅器で発生する非線形歪みの逆特性の歪みをあらかじめ送信信号に付与するデジタルプリディストーションを併用した増幅方法が用いられることがある。デジタルプリディストーションにおいてあらかじめ送信信号に付与される歪みは、歪み補償係数とも呼ばれ、ルックアップテーブルから読み出されたり、多項式を用いて算出されたりする。そして、歪み補償係数は、例えば温度などの環境に応じて変動する非線形歪みを十分に補償するように、適切に更新される。
【0003】
一方、送信信号の宛先以外への干渉を低減して通信システム容量を向上するために、指向性ビームを形成するビームフォーミングが行われることがある。ビームフォーミングが行われる場合には、アレーアンテナを構成する複数のアンテナ素子から送信される信号に位相差が設定される。複数のアンテナ素子には、それぞれ例えばフェーズシフタが設けられて信号の位相が制御され、位相が制御された信号は、それぞれのアンテナ素子に対応する電力増幅器によって増幅される。
【0004】
このように、複数のアンテナ素子それぞれに電力増幅器が設けられる場合でも、送信信号に対して一括してデジタルプリディストーションを施すことが提案されている。すなわち、歪み補償係数によって送信信号を歪み補償した後、この送信信号を分波してアンテナ素子ごとの電力増幅器によって増幅し、各アンテナ素子から送信することが検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-154024号公報
特開2019-220816号公報
特開2018-195955号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、複数の電力増幅器に関して一括してデジタルプリディストーションを施す場合、それぞれの電力増幅器からフィードバックされるフィードバック信号を用いて歪み補償係数が更新される。このとき、各電力増幅器からのフィードバック信号は、複数のアンテナ素子に対応したそれぞれ異なるフィードバック経路を経由してフィードバックされる。
【0007】
しかしながら、複数のアンテナ素子に対応する各フィードバック経路は、互いに異なるアナログ特性を有するため、アナログ特性のばらつきによって各フィードバック経路のフィードバック信号に誤差が生じ、歪み補償性能が低下するという問題がある。
【0008】
具体的には、各電力増幅器からのフィードバック経路には、例えばゲイン、位相、遅延及び周波数特性などのアナログ特性のばらつきがあり、これらのアナログ特性によってフィードバック信号に誤差が発生する。そして、このフィードバック信号と送信信号から歪み補償係数が更新されるため、歪み補償係数の精度が低下し、歪み補償性能が低下してしまう。
【0009】
このようなフィードバック経路のアナログ特性のばらつきを補正するためには、例えばそれぞれのフィードバック経路におけるゲイン、位相、遅延及び周波数特性を個別に推定し、フィードバック経路ごとのアナログ特性を補正することが考えられる。しかし、それぞれのフィードバック経路に関して、ゲイン、位相、遅延及び周波数特性を補正すると、補正のための乗算器が多くなり、消費電力が増大してしまう。特に、最近のアレーアンテナは多数のアンテナ素子を備えるため、フィードバック経路の数も多くなり、それぞれのフィードバック経路に対応する乗算器を稼働させるのは、現実的ではない。
【0010】
開示の技術は、かかる点に鑑みてなされたものであって、消費電力の増大を抑制しつつ、歪み補償性能の低下を防止することができる無線通信装置及び歪み補償方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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