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公開番号2023069399
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-18
出願番号2021181214
出願日2021-11-05
発明の名称密封式混練機のシール装置
出願人個人
代理人
主分類F16J 15/34 20060101AFI20230511BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】シール面に注油する潤滑油の油量を低減し、リングの摩耗を低減できる密封式混練機のシール装置を提供する。
【解決手段】ローターシャフト(2)に翼部(20)が設けられたローター(2)と、ローターシャフトが内孔に挿入される環状のエンドプレート(26)を備えた密封式混練機のシール装置(1)であって、ローターの翼部の端面に取り付けられる回転リング(3)と、エンドプレートの内周面とローターシャフトの外周面との間に、ローターシャフトの軸方向に勘合され、回転リングの端面に押し付けられる環状の固定リング(4)を備え、回転リングと固定リングの筒部との間にはシール面(5)が形成され、固定リングは、フランジ部に設けられた第1水路と、筒部のシール面側の他端近傍に設けられた第2水路と、筒部に設けられ第1水路と第2水路とを連結する連結通路と、筒部に設けられ、シール面に潤滑油を注油するための注油穴部を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ローターシャフトに翼部が設けられたローターと、ローターシャフトが内孔に挿入される環状のエンドプレートを備えた密封式混練機のシール装置であって、
前記ローターの前記翼部の端面に取り付けられる回転リングと、エンドプレートの内周面とローターシャフトの外周面との間に、ローターシャフトの軸方向に勘合され、回転リングの端面に押し付けられる環状の固定リングと、を備え、
固定リングは、フランジ部と、一端が前記フランジ部に接続され、前記軸方向に延伸する筒部を有し、前記回転リングと前記固定リングの筒部との間にはシール面が形成され、前記固定リングは、前記フランジ部に設けられた第1水路と、前記筒部の前記シール面側の他端近傍に設けられた第2水路と、前記筒部に設けられ、前記第1水路と前記第2水路とを連結する連結通路と、前記筒部に設けられ、前記シール面に潤滑油を注油するための注油穴部を有することを特徴とする密封式混練機のシール装置。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記固定リングの前記第2水路は、周方向に延伸した1又は2以上の分岐水路を含み、前記分岐水路は、それぞれ略同軸に径方向に並列して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の密封式混練機のシール装置。
【請求項3】
前記連結通路の一部は、前記軸方向に延伸している前記注油穴部の近傍に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の密封式混練機のシール装置。
【請求項4】
前記第2水路は、前記シール面に注油される前記潤滑油の温度を調整することにより、前記シール面に、所定の厚みの潤滑油の油膜が形成されるように構成されたことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の密封式混練機のシール装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、密封式混練機のシール装置に関するものである。より詳しくは、密封式混練機内部で混練される混練物が外部へ漏出することを防止する装置に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
ゴム、プラスチック等の被混練材料を混練するバッチ式の密閉式混練機は、内部が混練室とされたハウジングと、このハウジングの内部に設けられ、回転自在に支持されている一対のローターとを備えている。この密閉式混練機は、混練室に圧入されたゴムやプラスチックなどの被混練材料を、回転自在の一対のローターで混練し、所望の混練状態となった混練物を外部に取出す構成となっている。混練室(中空部)を備えたハウジングは、フレーム部材に支持されている。また、一対のローターは、被混練材料を混練する本体部が混練室に収納されるとともに、本体部の両端面から突設された軸部がフレーム部材を介して外部へ突出状に配備されている。本体部が回転するので、混練室に収納されたローターの本体部の端面とフレーム部材の間には所定の隙間が設けられている。すなわち、混練室はその隙間を介して、外部と連通された状態になっている。混練物を含めた所謂ダストが外部に漏れ出ないように、混練室に収納されたローターの本体部の端面とフレーム部材の間には、シール装置が設けられる。
【0003】
特許文献1(実公昭61-29467号公報)には、シール装置として、ローターのフランジ端面がローターシャフトを取り込む環状のエンドプレートとローターシャフトの外周面とエンドプレートのない周面との間に軸方向に嵌合され、ヨークを介して前記フランジ端面に押し付けられ、かつ回り止めされた環状のダストストップリングとを備えている混練機の圧着型ダストストップ組立体(シール装置)が開示されている。特許文献1に記載された混練機において、ダストストップリングは第1リングと第2リングとに2ツ割とされ、その分割端面を接合自在に組付けている。第1リングと第2リングの外周面に冷却水の導通ジャケットが周方向にそれぞれ形成され、該導通ジャケットを連通する連絡管が設けられている。導通ジャケットの一方に冷却水供給管が、他方に冷却水排出管がそれぞれ接続されている。更に第1リングと第2リングのそれぞれには前記フランジ端面との摺接部分に潤滑油を送る潤滑孔が軸方向に形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
実公昭61-29467号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
密封式混練機のシール装置では、特許文献1に記載されているように、環状のダストストップリング(以下の説明では、この環状のダストストップリングを固定リングと言う。)を備える。また、密封式混練機のシール装置では、ローターシャフトに設けられて、固定リングとの間にシール面を形成する回転リングが設けられる。この回転リングと固定リングが接触するシール面で発生する摩擦熱に起因して、固定リングの温度が上昇し、固定リングの熱変形を生じる虞がある。さらには、固定リングが熱変形することで摺動面(シール面)の接触面が均一に接触せず、混練物のシール性が低下する場合がある。このように固定リングの熱変形やシール面のシール性の低下を防ぐために、特許文献1に開示されている密封式混練機のシール装置では、ダストストップリング(固定リング)の外周に水路を設け、この水路に冷却水を通水し、固定リングを冷却する構成となっている。しかし、固定リングに設けられた水路は、固定リングの外周であり、シール面から最も離れた外側の位置に設置されている。
【0006】
一方、回転リングと固定リングが接触するシール面で発生する摩擦熱によって、シール面に注油される潤滑油(摺動面油)の温度が上昇する。このとき、シール面に油膜を形成している潤滑油の温度が高くなり、潤滑油の性質上、潤滑油の粘度が極端に低下する。この結果、潤滑油の油膜の膜厚(油膜厚)が薄くなりシール面において、回転リングと固定リングが金属接触し、摩耗が加速されることになる。
【0007】
シール面の温度上昇による油膜厚の低下を防止するために、シール面へ注油される潤滑油の注油量を増やし、これによって油膜を厚くして、金属接触による摩耗を防止することができる。しかし、油膜を厚くするための潤滑油の油量は、相当大きいものとなっている。
【0008】
発明者の知見によれば、シール面の油膜を所定の厚みに維持するためには、シール面の潤滑油の温度を制御することが重要であることが分かった。つまり、潤滑油の温度を所定の温度に維持(又は、冷却)することで、シール面の油膜の厚みを所定の厚みに維持することができ、これによりシール面に注油する潤滑油の油量を低減することができることが分かった。
【0009】
特許文献1に開示されている密封式混練機のシール装置では、固定リングに設けられた水路が、固定リングの外周であり、シール面から最も離れた外側の位置に設置されている。このため、固定リングは、ある程度冷却されるが、シール面の温度を低減することは困難であった。さらに、シール面に注油される潤滑油の温度を低減することはより困難であった。このため金属接触による摩耗を防止するために、シール面には大量の潤滑油を注油する必要があった。
【0010】
求められていることは、シール面の温度、及びシール面に注油する潤滑油の温度制御を可能とし、これによりシール面に注油する潤滑油の油量の低減と、固定リング又は回転リングの摩耗の防止の両方を達成することが可能な密封式混練機のシール装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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