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公開番号2023068631
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-17
出願番号2022169561
出願日2022-10-24
発明の名称ポリフェニレンサルファイド樹脂組成物および成形品
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08L 81/02 20060101AFI20230510BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】
ポリフェニレンサルファイド樹脂が本来有する優れた機械的強度、難燃性を大きく損なうことなく、耐冷熱衝撃性、耐トラッキング性に優れるポリフェニレンサルファイド樹脂組成物とその成形品を提供する。
【解決手段】
(A)ポリフェニレンサルファイド樹脂100重量部に対して、(B)異形断面ガラス繊維を60重量部以上150重量部以下、(C)非繊維状無機充填剤を50重量部以上140重量部以下、および(D)エラストマーを1重量部以上15重量部未満配合してなるポリフェニレンサルファイド樹脂組成物であって、前記(D)エラストマーが(D-1)エポキシ基を有するオレフィン系共重合体を含有することを特徴とする、ポリフェニレンサルファイド樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)ポリフェニレンサルファイド樹脂100重量部に対して、(B)異形断面ガラス繊維を60重量部以上150重量部以下、(C)非繊維状無機充填剤を50重量部以上140重量部以下、および(D)エラストマーを1重量部以上15重量部未満配合してなるポリフェニレンサルファイド樹脂組成物であって、前記(D)エラストマーが(D-1)エポキシ基を有するオレフィン系共重合体を含有することを特徴とする、ポリフェニレンサルファイド樹脂組成物。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
(A)ポリフェニレンサルファイド樹脂100重量部に対して、前記(B)異形断面ガラス繊維を80重量部超150重量部以下配合してなることを特徴とする請求項1に記載のポリフェニレンサルファイド樹脂組成物。
【請求項3】
(A)ポリフェニレンサルファイド樹脂100重量部に対して、前記(B)異形断面ガラス繊維を100重量部以上150重量部以下配合してなることを特徴とする請求項1または2に記載のポリフェニレンサルファイド樹脂組成物。
【請求項4】
(A)ポリフェニレンサルファイド樹脂100重量部に対して、前記(C)非繊維状無機充填剤を60重量部超140重量部以下配合してなることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のポリフェニレンサルファイド樹脂組成物。
【請求項5】
前記(A)ポリフェニレンサルファイド樹脂が、250℃で20倍重量の1-クロロナフタレンに5分間かけて溶融し、ポアサイズ1μmのPTFEメンブランフィルターで熱時加圧濾過した際の残渣量が、4.0重量%以下であるポリフェニレンサルファイド樹脂であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のポリフェニレンサルファイド樹脂組成物。
【請求項6】
(A)ポリフェニレンサルファイド樹脂100重量部に対して、前記(D-1)エポキシ基を有するオレフィン系共重合体を0.1重量部以上9重量部未満配合してなることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載のポリフェニレンサルファイド樹脂組成物。
【請求項7】
前記(D-1)エポキシ基を有するオレフィン系共重合体が、α,β-不飽和酸のグリシジルエステルに由来する構造を含むオレフィン系共重合体であり、全樹脂組成物を100重量部としたときのα,β-不飽和酸のグリシジルエステルに由来する構成単位の含有量が、0.01重量部以上0.15重量部未満であることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載のポリフェニレンサルファイド樹脂組成物。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載のポリフェニレンサルファイド樹脂組成物からなる成形品。
【請求項9】
前記成形品が、UL94に準拠して測定した難燃性が、試験片厚み1.5mmt以下においてV-0であることを特徴とする請求項8に記載の成形品。
【請求項10】
前記成形品が、IEC60112(2003)に準拠して測定した耐トラッキング性が、175V以上であることを特徴とする請求項8または9に記載の成形品。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリフェニレンサルファイド樹脂が本来有する優れた機械的強度、難燃性を大きく損なうことなく、耐冷熱衝撃性、耐トラッキング性に優れるポリフェニレンサルファイド樹脂組成物とその成形品に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
ポリフェニレンサルファイド(以下PPSと略す場合もある)樹脂は、耐熱性、難燃性、耐薬品性、電気絶縁性、耐湿熱性、機械的強度、および寸法安定性などに優れているため、電気・電子部品、機械部品および自動車部品などに広く用いられている。
【0003】
近年、自動車の電動化に伴い、バスバーなど、金属インサートしてなる樹脂成形品の自動車への搭載が大幅に増加している。自動車の使用環境は多岐に渡るため、環境温度の高低変化があっても金属インサート成形品の割れが発生しない、耐冷熱衝撃性に優れた樹脂組成物が求められる。
【0004】
加えて、自動車部品は軽量化を目的に薄肉化の要求が高まっているが、一般的に樹脂成形品は、薄肉部ほど機械的強度および難燃性は低下しやすく、これらの特性が向上した樹脂組成物が求められる。
【0005】
更に、電気電動車は高出力化に伴い、定格電圧が上昇する傾向にあるため、絶縁体表面へ高電圧を印加した際に生じるトラッキング破壊にも耐え得る樹脂成形品が求められる。
【0006】
PPS樹脂は、他のエンジニアリングプラスチックに比べて耐冷熱衝撃性に劣ることから、特許文献1には、PPS樹脂にアクリル酸エステルを含む反応性オレフィン系共重合体、アクリル酸ブチルを含む未変性オレフィン系共重合体、および無機充填材を配合してなる樹脂組成物が記載されている。また、特許文献2には、PPS樹脂に長手方向に直角な断面の長径と短径の比である異形比が3.0以上である繊維状無機充填剤と非繊維状無機充填剤およびオレフィン系共重合体を配合してなる樹脂組成物が記載されている。
【0007】
更に、PPS樹脂は、ポリアミド樹脂やポリエステル樹脂等の他のエンジニアリングプラスチックに比べて耐トラッキング性に劣ることから、特許文献3には、PPS樹脂に無機充填剤およびオレフィン系共重合体を所定の量含有することで、耐トラッキング性および耐高低温衝撃性を両立させた樹脂組成物の記載がされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2017-155221号公報
特願2020-109135号公報
特開2020-105502号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に開示された樹脂組成物は、耐冷熱衝撃性が改善されているものの、耐トラッキング性は低く、難燃性については具体的な記載がないが、オレフィン系共重合体を多量に配合しているために、難燃性は不十分と考えられる。
【0010】
特許文献2に開示された樹脂組成物は、耐冷熱衝撃性が改善されているものの、耐トラッキング性と難燃性についての具体的な記載はなく、オレフィン系共重合体を多量に配合しているために、難燃性は不十分と考えられる。
(【0011】以降は省略されています)

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