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公開番号2023068602
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-17
出願番号2021206946
出願日2021-12-21
発明の名称イモ焼酎
出願人宝酒造株式会社
代理人個人,個人
主分類C12G 3/06 20060101AFI20230510BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】新たな香味を備えたイモ焼酎を提供する。
【解決手段】アルコール濃度25v/v%換算で、カプロン酸エチル含量が2~10mg/L、リナロール含量が125~450μg/L、β-ダマセノン含量が30~100μg/Lであることを特徴とするイモ焼酎が提供される。酢酸イソアミル含量が7.5~35mg/Lであることが好ましい。原料の少なくとも一部が橙色サツマイモ及び赤色サツマイモであることが好ましい。掛原料と麹原料がいずれもサツマイモのみである全量イモ焼酎であることが好ましい。本発明のイモ焼酎は、リンゴ様と柑橘様の華やかな香味と、サツマイモ様の甘い香味を兼ね備えた、香味良好で風味に優れたものである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
アルコール濃度25v/v%換算で、カプロン酸エチル含量が2~10mg/L、リナロール含量が125~450μg/L、β-ダマセノン含量が30~100μg/Lであることを特徴とするイモ焼酎。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記カプロン酸エチル含量が3~5mg/L、前記リナロール含量が150~400μg/L、前記β-ダマセノン含量が30~50μg/Lであることを特徴とする請求項1に記載のイモ焼酎。
【請求項3】
アルコール濃度25v/v%換算で、酢酸イソアミル含量が7.5~35mg/Lであることを特徴とする請求項1又は2に記載のイモ焼酎。
【請求項4】
アルコール濃度25v/v%換算で、酢酸イソアミル含量が10~20mg/Lであることを特徴とする請求項1又は2に記載のイモ焼酎。
【請求項5】
アルコール濃度25v/v%換算で、カプロン酸エチル含量が2~10mg/L、リナロール含量が125~450μg/L、β-ダマセノン含量が30~100μg/L、酢酸イソアミル含量が10~20mg/Lであることを特徴とするイモ焼酎。
【請求項6】
原料の少なくとも一部が橙色サツマイモ及び赤色サツマイモであることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載のイモ焼酎。
【請求項7】
掛原料と麹原料がいずれもサツマイモのみである全量イモ焼酎であることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載のイモ焼酎。
【請求項8】
発泡性を有することを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載のイモ焼酎。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、イモ焼酎に関する。さらに詳細には、本発明は、カプロン酸エチル、リナロール、β-ダマセノンを特定量含有するイモ焼酎に関する。本発明のイモ焼酎は、リンゴ様と柑橘様の華やかな香味と、サツマイモ様の甘い香味を兼ね備えた、香味良好で風味に優れたものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、消費者の嗜好が多様化しており、イモ焼酎についても多様な香りや味わい等が求められている。例えば、バナナ様、ライチ様、マスカット様、等の風味を有するイモ焼酎が市販されている。
【0003】
イモ焼酎の特徴香に、原料サツマイモを起源とするリナロール、α-テルピネオール、シトロネロール、ネロール及びゲラニオールなどのモノテルペンアルコールが関与しているという研究報告がある(非特許文献1)。また、一般に、酒類においては、エステル成分が香味に寄与しており、例えば、酢酸イソアミルやカプロン酸エチルが果実様の香気を有することが知られている。さらに、β-ダマセノンが甘い香気を有することが知られている。
【0004】
イモ焼酎の香味を増強する技術としては、例えば、特許文献1~4に開示されたものがある。
特許文献1には、ストレスを受けたサツマイモを原料として醸造及び蒸留により製造した焼酎であって、リナロール、α-テルピネオール、シトロネロール、ネロール及びゲラニオールから選ばれたモノテルペン類化合物の何れか1種類の成分濃度が200μg/L以上で且つ該モノテルペン類化合物の総成分濃度が600μg/L以上の芳香成分及び香り豊かな焼酎が開示されている。
特許文献2には、麹を使用して原料を糖化及び/又は醸造することにより得られる酒類において、前記麹として、テルペン配糖体を含有する芋粉体を製麹して得られる芋粉麹を用いて、仕込み原料を糖化及び/又は醸造することによって製造されることを特徴とする酒類の製造方法が開示されている。
【0005】
特許文献3には、原料に橙色サツマイモを用いた、リナロールを高含有するイモ焼酎が開示されている。
特許文献4には、サツマイモの表面に略V字状の切れ込みを形成する表面処理、前記表面処理で入れた切れ込みの底部に沿って、一定の深さの切れ込みを形成する表面処理、酵素剤の散布、エチレンガス雰囲気下、かつ、所定の温度及び所定の湿度環境下での一定時間静置を行う工程を有する、焼酎の製造方法が開示されており、モノテルペンアルコールやローズオキサイドを高めた芋焼酎が開示されている。
【0006】
前述のように、モノテルペンアルコールが香りに寄与していることは知られてはいるが、モノテルペンアルコールと他の香味成分とを組み合わせて、香味を向上させることについては、十分に検討されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2002-17334号公報
特開2005-245249号公報
特開2018-143170号公報
特開2021-23180号公報
【非特許文献】
【0008】
太田剛雄、「甘藷焼酎の香気」、日本醸造協会誌、1991年、第86巻、第4号、p.250-254
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述のように、消費者の嗜好が多様化しており、イモ焼酎についても多様な香りや味わい等が求められている。リンゴ様と柑橘様の華やかな香味と、サツマイモ様の甘い香味を兼ね備えたイモ焼酎は、消費者の多様な嗜好を満たす一例である。そこで本発明は、消費者の多様な嗜好にさらに対応すべく、リンゴ様と柑橘様の華やかな香味と、サツマイモ様の甘い香味を兼ね備えたイモ焼酎を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、従来のイモ焼酎にはない、リンゴ様と柑橘様の華やかな香味と、サツマイモ様の甘い香味を兼ね備えたイモ焼酎を提供すべく、鋭意検討を行った。その結果、エステル成分であるカプロン酸エチルや酢酸イソアミル、モノテルペンアルコールであるリナロール、及びローズケトンの一種であるβ-ダマセノンを特定量含有させることにより、リンゴ様と柑橘様の華やかな香味と、サツマイモ様の甘い香味を兼ね備えた、香味良好で風味に優れた新規のイモ焼酎を得ることに成功した。
(【0011】以降は省略されています)

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