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公開番号2023067821
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-16
出願番号2022171792
出願日2022-10-26
発明の名称油脂組成物
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類A23D 9/00 20060101AFI20230509BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】未精製オリーブ油の特徴的な香りは有しつつ、苦味及び辛味が低減された油脂組成物の提供。
【解決手段】次の成分(A)及び(B):
(A)構成脂肪酸の30~70質量%がα-リノレン酸である油脂
(B)未精製オリーブ油
を含有し、ジアシルグリセロールの含有量が14質量%以上であり、3-ヘキセン-1-オールの含有量が0.4ppm以上である油脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
次の成分(A)及び(B):
(A)構成脂肪酸の30~70質量%がα-リノレン酸である油脂
(B)未精製オリーブ油
を含有し、ジアシルグリセロールの含有量が14質量%以上であり、3-ヘキセン-1-オールの含有量が0.4ppm以上である油脂組成物。
続きを表示(約 280 文字)【請求項2】
油脂組成物中の3-ヘキセン-1-オールの含有量(ppm)とα-リノレン酸の含有量(質量%)を乗じた値が5以上である請求項1記載の油脂組成物。
【請求項3】
成分(A)の含有量が15~60質量%である請求項1又は2記載の油脂組成物。
【請求項4】
成分(B)の含有量が40~85質量%である請求項1~3のいずれか1項記載の油脂組成物。
【請求項5】
成分(B)が、油脂を構成する脂肪酸中のオレイン酸の含有量が70質量%以上である未精製オリーブ油である請求項1~4のいずれか1項記載の油脂組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、油脂組成物に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
オリーブ果実を圧搾して得られる未精製のオリーブ油は、オリーブ果実のフルーティな香りや草のような青々しい香りが特徴である。一方で、精製度の低いオリーブ油には特有の苦味と辛味があり、苦手とする消費者も多い。この苦味と辛味は、精製オリーブ油をブレンドした混合油(ピュアオリーブオイル)では弱まるが、脱酸、脱色、脱臭といった油の精製工程を経ることで、前述した未精製オリーブ油の特徴的な香りも同時に弱まってしまうという問題がある。
【0003】
α-リノレン酸(C18:3、ALA)は、ω3系高度不飽和脂肪酸の一つであり、抗動脈硬化作用、抗血圧作用、抗アレルギー作用等があることが報告されている。また、ジアシルグリセロールを高濃度に含む油脂は、食後の血中トリグリセリド(中性脂肪)の増加を抑制し、体内への蓄積性が少ない等の生理作用を有することが報告されている。
最近では、生理効果を有効に得るべく、構成脂肪酸としてα-リノレン酸を多く含むジアシルグリセロール含有油脂が種々提案されている(例えば、特許文献1)。しかし、オリーブ油の風味に関する技術については言及されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2002-138296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、未精製オリーブ油の特徴的な好ましい香りは有しつつ、苦味及び辛味が低減された油脂組成物を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を行ったところ、ジアシルグリセロールと3-ヘキセン-1-オールを高含有させると共に、α-リノレン酸を構成脂肪酸として含む油脂を未精製オリーブ油に組み合わせて含有させれば、未精製オリーブ油の特徴的な青々しい香りが維持されつつも、その苦味と辛味が低減された油脂組成物が得られることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は、次の成分(A)及び(B):
(A)構成脂肪酸の30~70質量%がα-リノレン酸である油脂
(B)未精製オリーブ油
を含有し、ジアシルグリセロールの含有量が14質量%以上であり、3-ヘキセン-1-オールの含有量が0.4ppm以上である油脂組成物を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、未精製オリーブ油の特徴的な青々しい香りを有しつつ、苦味と辛味が低減された油脂組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の油脂組成物は、(A)構成脂肪酸の30~70質量%がα-リノレン酸である油脂を含有する。本明細書において「(A)構成脂肪酸の30~70質量%がα-リノレン酸である油脂」を「成分(A)油脂」ともいう。
本発明において、成分(A)油脂の油脂を構成する脂肪酸中のα-リノレン酸の含有量は30~70質量%(以下、単に「%」とする)であるが、オリーブ油らしい青々しい風味を保持する点、生理効果の点から、30%以上であって、好ましくは40%以上、更に好ましくは45%以上、更に好ましくは50%以上、更に好ましくは52%以上であり、また、酸化安定性の点から、70%以下であって、好ましくは65%以下、より好ましくは60%以下である。
成分(A)油脂を構成する脂肪酸中のα-リノレン酸の含有量は、30~70%であって、より好ましくは40~65%、更に好ましくは45~65%、更に好ましくは50~60%、更に好ましくは52~60%である。
なお、本明細書における脂肪酸量は遊離脂肪酸換算量である。
【0010】
本発明において、成分(A)油脂を構成するα-リノレン酸以外の構成脂肪酸としては、特に限定されず、飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸のいずれであってもよい。
油脂の風味・工業的生産性の点からは、油脂を構成する脂肪酸中の不飽和脂肪酸の含有量は、好ましくは60~100%、より好ましくは70~100%、更に好ましくは80~99.5%である。不飽和脂肪酸の炭素数は、生理効果の点から、好ましくは14~24、より好ましくは16~22である。
(【0011】以降は省略されています)

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