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公開番号2023065566
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-12
出願番号2023030884,2022019605
出願日2023-03-01,2015-04-07
発明の名称合金のマトリックス中に分散したセラミック核燃料
出願人アドバンスト・リアクター・コンセプツ・エルエルシー
代理人個人,個人,個人
主分類G21C 3/64 20060101AFI20230502BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】金属燃料を製造するための装置と方法を提供する。
【解決手段】金属燃料マトリックスのサーメット核燃料を製造するための方法は、下注ぎ鋳造または射出鋳造または粉末冶金プロセスによって金属の高速炉燃料と合体させた粉砕したセラミック粒子を含むことができる。金属燃料に添加される粉砕したセラミック粒子の最大限の量は、金属燃料の連続したマトリックスをもたらすことを損なうほどに過大であってはならない。短時間の照射の後、製造プロセスの如何に関わらず、燃料のミクロ組織を、粉砕したセラミック粒子を含まない場合の射出鋳造した燃料のミクロ組織と実質的に同一にすることができる。従って、粉砕したセラミック粒子を含まない場合の射出鋳造した燃料についての広範囲にわたる現行のデータベースは、予想される照射処理能についての優れた指針となるだろう。使用済み核燃料の問題の解決に寄与し、また、Pu239を変性させるだろう。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
サーメット金属燃料マトリックス核燃料ピンを製造する方法であって、次の各工程:
1種以上の金属核燃料の原料を誘導炉の中で溶解して溶融した金属の溶融物を形成させること;
セラミック粒子を粉砕すること;
溶融した金属の溶融物の中に粉砕したセラミック粒子を添加して混合物を形成させること;
誘導炉の周波数を調整することにより混合物を撹乱させて粒子の均一な分布を生成すること;
混合物を鋳型の中に射出鋳造すること;
混合物を鋳型の中で凝固させることによって、サーメット金属燃料マトリックス核燃料ピンを形成すること;
を含み、
前記セラミック粒子は、90%を超える酸化ウラン、6%の核分裂性生成物、及び1.5%の超ウラン元素を含む組成を有する、前記方法。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記粉砕したセラミック粒子は、軽水炉使用済み核燃料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記粉砕したセラミック粒子は、酸化トリウム、酸化アメリシウム、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記混合物を凝固させることは、冷却により行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記1種以上の金属核燃料の原料は、ウランを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記1種以上の金属核燃料の原料は、ウランとジルコニウムを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記1種以上の金属核燃料の原料は、ウランと超ウラン元素を含む、請求項1に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は核燃料に関し、特に、金属の核燃料に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
世界の電力需要は2030年までに2倍程度になり、そして2050年までには4倍程度になると予想される。世界の電力需要の増加は先進国から生じ、かなりの程度までは発展途上国から生じると予測される。需要のこの急速な増加を満たすためには、原子力は現実的かつ費用対効果が高いエネルギー源であろう。
【0003】
天然ガスの電力生成からの寄与などの、他の源からの増大するエネルギーの供給は、高くおよび変動しやすいガスの価格、温室効果ガスの排出、および不安定な供給源への長期間の依存に対する懸念によって制約を受けるだろう。一方、代替エネルギー(太陽熱、風力、バイオマス、水力発電など)の形態は、増大する需要の幾分かを満たすのに有用であるかもしれない。しかし、それらは十分には増大せず、新たな電力需要の幾ばくかの重要な部分を満たすために、大部分の市場における十分な追加の電力生成能力を提供することはできない。
【0004】
石炭発電所は幾ばくかの追加の供給を提供するであろうが、しかし、石炭の燃焼質量は、有害な環境への影響がある場合には、重大な政治上の障害をもたらす。
在来型の原子力発電所も追加の需要の一部を満たすかもしれない。しかし、在来型の原子力発電所は、技術上かつ社会一般に受け入れられるために克服すべき多くの障害を伴っている。新しいタイプの核燃料も必要とされるだろう。
【0005】
特定の高速炉をベースとする発電所は、高温冶金リサイクル技術に基づく閉じた燃料サイクルによって維持される20年の燃料交換間隔を有していてもよい。初期の炉心への充填(loading)のために、ウラン(U)/プルトニウム(Pu)/ジルコニウム(Zr) 組成物または濃縮したU/Zr組成物からなる合金燃料の形態を用いることができる。燃料ピン(
燃料棒)を製造するために、遠隔射出鋳造プロセスを用いることができる。燃料の定常状態、過渡状態(transient)および安全性能についての極めて広範囲にわたる照射のデー
タベースが存在する。3元合金のリサイクルピンは高度に放射性の場合があり、それらの製造のために1500~1600℃の温度において遮蔽の後ろで遠隔操作を用いる技術は十分に確立されている。
【発明の概要】
【0006】
本発明の態様は、セラミック粒子を組み入れた金属の核燃料を製造するための方法を含むだろう。特定の態様において、そのセラミック粒子は、粉砕した軽水炉(LWR)使用済み核燃料(SNF)を含むことができる。特定の態様において、セラミック粒子は酸化トリウムおよび/または酸化アメリシウムを含むことができる。特定の態様において、使用済み原子炉燃料からの材料を合金混合物に添加することができる。例えば、軽水炉使用済み核燃料のようなセラミック粒子を粉砕して、合金のマトリックス中に分散させることができる。
【0007】
米国特許第8,571,167号明細書、米国特許出願公開第2011/019466
6号明細書、および米国特許出願公開第2011/0206173号明細書はそれぞれ、
それらの全体が引用文献として本明細書に取り込まれる。
【0008】
特定の態様において、以下の三つのプロセスのうちのいずれかで、セラミック酸化物の
LWR-SNF粒子を金属の高速炉燃料と合体させることができる:
1.下注ぎ鋳造(bottom pour casting)燃料スラッグ。環状(または円柱状)の燃料の
スラッグの下注ぎ鋳造を行う前に、溶融した金属燃料の仕込み原料にSNF燃料粒子を添加することができる。二重の周波数を用いて仕込み原料を誘導加熱することができ、周波数の変化が溶融物の中でのSNF粒子の混合をもたらすだろう。
2.中実燃料スラッグの射出鋳造(injection casting)。中実で円柱状の燃料スラッグ
の射出鋳造を行う前に、溶融した金属燃料の仕込み原料にSNF燃料粒子を添加することができる。仕込み原料は1で説明したようにして加熱されるだろう。
3.粉末冶金プロセス。粉末冶金プロセスによって製造された金属燃料の粒子とSNF燃料粒子を合体(混合)することができる。
【0009】
金属燃料に添加することができるSNF燃料粒子の最大限の量は、金属燃料の連続したマトリックスをもたらす量でなければならない。
短時間の照射の後、いずれの製造プロセスを用いたかに関わらず、燃料のミクロ組織を、粉砕したセラミック粒子を含まない場合の射出鋳造した燃料のミクロ組織と同一、実質的に同一、および/または機能上同一にすることができる。従って、SNF粒子を含まない場合の射出鋳造した燃料についての広範囲にわたるデータベースは、予想される照射処理能についての優れた指針となるだろう。
【0010】
プロセスの詳細および燃料棒を製造するためのそれぞれのプロセスの特質について以下で説明する。それぞれのプロセスは、複数回のリサイクルにわたって超ウラン元素を焼却することによるSNFの問題の解決に寄与し、また、それらの全てがプロセスにおいてPu239を変性させるだろう。特定の態様において、燃料棒は再処理した金属燃料を用いて製造することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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