TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2023065277
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-12
出願番号2021175995
出願日2021-10-27
発明の名称樹脂組成物及び複合材料
出願人帝人株式会社
代理人個人
主分類C08L 71/08 20060101AFI20230502BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】母材樹脂となるポリアリールエーテルケトン類との相溶性が高く、且つポリアリールエーテルケトン類の溶融粘度を十分に低下させることができ、複合材料の物性を低下させ難い可塑剤を含んで成る樹脂組成物、及びこの樹脂材料を含んで成る複合材料を提供する。
【解決手段】ビスフェノール構造を有する所定のオリゴマーを可塑剤として用いることにより、上記課題を解決できる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリアリールエーテルケトン類と、オリゴマーと、を含んで成る樹脂組成物であって、
前記オリゴマーが、下記化学式(1)
TIFF
2023065277000019.tif
21
115
(化学式(1)中、R

及びR

は水素原子、又は置換基を有していても良い脂肪族炭化水素、若しくは芳香族炭化水素であり、同一であっても異なっていてもよい。また、R

及びR

が結合して環を形成していてもよい。)
で示される構造を含む繰り返し単位Aと、アリール基を含む繰り返し単位Bと、から成ることを特徴とする樹脂組成物。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記繰り返し単位Bがケトン基を含有するアリール基である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記繰り返し単位Bが下記化学式(2)
TIFF
2023065277000020.tif
21
102
で示されるベンゾフェノン構造を有する請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記オリゴマーの質量平均分子量(Mw)が、1,000~30,000である、請求項1乃至3の何れか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記ポリアリールエーテルケトン類100質量部に対して、前記オリゴマーを5~30質量部含む請求項1乃至4の何れか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
繊維強化基材と、
前記繊維強化基材内に含浸する請求項1乃至5の何れか1項に記載の樹脂組成物と、
から成る複合材料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物及び複合材料に関する。詳しくは、ポリアリールエーテルケトン類と、オリゴマーと、を含んで成る樹脂組成物であって、当該オリゴマーによってポリアリールエーテルケトン類の溶融粘度が減粘されている樹脂組成物、及びこれを用いる複合材料に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等の強化繊維材料と、各種のマトリクス樹脂とを複合化して得られる繊維強化複合材料は、種々の分野・用途に広く利用されている。従来、高度の機械的特性や耐熱性等を要求される航空・宇宙分野や、産業分野などでは、マトリクス樹脂として、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂が主に使用されている。
【0003】
しかし、これらの熱硬化性樹脂は、脆く、耐衝撃性に劣るという欠点を有する。そのため、特に航空・宇宙分野では、得られる複合材料の耐衝撃性や、成形コストの観点から、熱可塑性樹脂が、マトリクス樹脂として検討されている。
【0004】
熱可塑性樹脂の中でも、航空・宇宙分野においては、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)やポリエーテルケトンケトン(PEKK)などのポリアリールエーテルケトン(PAEK)類が、耐熱性、耐薬品性、機械強度に優れるため、期待されている。特にPEKKは、その構造中に含まれるテレフタロイル基(T)とイソフタロイル基(I)の含有比率を変化させることにより、その特性を変化させることができるため、部材ごとに求められる特性や成形条件に応じて特性を調整できる等の理由から、近年開発が加速している。
【0005】
しかしながら、ポリアリールエーテルケトン類は、その溶融粘度が高いため、繊維強化基材内に十分に含浸させることが困難となる場合がある他、複数のプリプレグを積層する場合に、層間の接着性が不十分となる場合がある。そのため、ポリアリールエーテルケトン類の溶融粘度を下げるために可塑剤を添加することが試みられている。
【0006】
特許文献1-2には、ポリエーテル系共重合体から成る耐熱性樹脂用可塑剤が開示されているが十分な効果を得るには至っていない。また、低分子化合物であるフタル酸エステル等の従来の可塑剤は、得られる複合材料の強度が低下し易い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平03-181518号公報
特開平03-134055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、母材樹脂となるポリアリールエーテルケトン類との相溶性が高く、且つポリアリールエーテルケトン類の溶融粘度を十分に低下させることができ、複合材料の物性を低下させ難い可塑剤を含んで成る樹脂組成物、及びこの樹脂材料を含んで成る複合材料を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、ビスフェノール構造を有する所定のオリゴマーを可塑剤として用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
上記課題を解決する本発明を以下に記載する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

Flag Counter