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公開番号2023061661
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-02
出願番号2021171733
出願日2021-10-20
発明の名称船外機
出願人スズキ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B63H 20/14 20060101AFI20230425BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約【課題】駆動ギヤをロアケースの蓋部材にベアリングを介して取り付ける作業、またはシムを交換する作業の容易化を図る。
【解決手段】船外機1は、リバース駆動ギヤ13と、内輪26がリバース駆動ギヤ13のボス14に装着されたベアリング25と、ベアリング25の内輪26をボス14に留めるワッシャ28およびサークリップ29と、リバース駆動ギヤ13とベアリング25の外輪27との間に設けられた取付部材20とを有するリバース駆動ギヤユニット12を備え、ロアケース74の蓋部材81の下面においてドライブシャフト挿入穴82の外周側にはユニット取付穴83が形成され、リバース駆動ギヤユニット12は、リバース駆動ギヤ13のボス14およびベアリング25がシム31を介してユニット取付穴83内に挿入され、取付部材20の各固定部23が蓋部材81の下面に固定されることにより、蓋部材81の下面に取り付けられている。
【選択図】図4

特許請求の範囲【請求項1】
船外機の下部に設けられ、上部が開口したロアケースと、
前記ロアケースの上部の少なくとも一部を覆うように前記ロアケースに取り付けられ、ドライブシャフト挿入穴を有する蓋部材と、
前記船外機の上部に設けられた動力源から前記ロアケースに向かって上下方向に伸長し、下端側が前記ドライブシャフト挿入穴に挿入され、前記動力源の動力を受けて回転するドライブシャフトと、
前後方向に伸長し、前端側が前記ロアケース内に回転可能に支持され、後端側にプロペラが取り付けられたプロペラシャフトと、
前記ロアケース内に設けられ、駆動ギヤユニット、被動ギヤおよびシムを有し、前記ドライブシャフトの回転を前記プロペラシャフトに伝達する回転伝達機構とを備え、
前記駆動ギヤユニットは、
ボスを有するベベルギヤであって前記ドライブシャフトの下端側に結合された駆動ギヤと、
内輪が前記ボスに装着されたベアリングと、
前記ベアリングの内輪を前記ボスに留める留め部材と、
環状の板状に形成され、前記駆動ギヤと前記ベアリングの外輪との間に設けられた取付部材とを有し、
前記被動ギヤは、前記駆動ギヤと噛合するギヤであり、
前記シムは前記被動ギヤに対する前記駆動ギヤの上下方向における位置を定めることにより前記駆動ギヤと前記被動ギヤとの噛み合いを設定するための環状の部材であり、
前記蓋部材の下面において前記ドライブシャフト挿入穴の外周側には取付穴が設けられ、
前記駆動ギヤユニットは、前記ボスおよび前記ベアリングが前記シムを介して前記取付穴内に挿入され、前記取付部材の外周側部分が前記蓋部材の下面に固定されることにより、前記蓋部材の下面に取り付けられていることを特徴とする船外機。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記取付部材の外周側部分は、前記蓋部材の下面において前記取付穴の外周側部分に、前記蓋部材の下方からねじ止めされていることを特徴とする請求項1に記載の船外機。
【請求項3】
前記取付部材は、弾性変形することにより当該取付部材の内周側部分が当該取付部材の外周側部分に対して上下方向に変位可能となるように形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の船外機。
【請求項4】
前記取付部材は、前記ベアリングの外輪の外径よりも大きい内径を有する環状部と、前記環状部から内向きに突出した複数の突出部とを有し、前記各突出部の突出端側部分の上面が前記ベアリングの外輪の下面に接触することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の船外機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、動力源の動力を受けて回転するドライブシャフト、およびドライブシャフトの回転をプロペラシャフトに伝達する回転伝達機構を備えた船外機に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
多くの船外機は、動力源、プロペラ、プロペラシャフト、ドライブシャフト、および回転伝達機構を備えている。動力源は、水面よりも上方に位置する船外機の上部に配置されている。プロペラはプロペラシャフトの後端部に取り付けられ、プロペラおよびプロペラシャフトは、水面下に位置する船外機の下部に配置されている。ドライブシャフトは、このように上下方向に互いに離れた動力源とプロペラシャフトとの間において動力の伝達を行うべく、動力源からプロペラシャフトに向かって上下方向に伸長している。ドライブシャフトは動力源の動力を受けて回転し、その回転が回転伝達機構によりプロペラシャフトに伝達されることによって、プロペラシャフトが回転する。回転伝達機構は、複数のギヤおよびクラッチを有し、クラッチの制御に基づいてプロペラシャフトの回転方向を切り替えることができるように構成されている。また、動力源はカウルにより覆われ、ドライブシャフトはアッパケース内に収容され、プロペラシャフトの前端側部分および回転伝達機構はロアケース内に収容されている。
【0003】
このような構成を有する船外機において、ドライブシャフトの下端部には駆動ギヤが例えばスプライン結合されている。駆動ギヤは、回転伝達機構を構成するギヤの一つであり、ドライブシャフトの回転を回転伝達機構に入力する機能を有する。
【0004】
上記構成を有する船外機の中には、駆動ギヤとしてベベルギヤが用いられ、この駆動ギヤが、ロアケースの上部に設けられたロアケースの蓋部材にベアリングを介して取り付けられているものがある。
【0005】
下記の特許文献1には、ベベルギヤである駆動ギヤがロアケースの蓋部材にベアリングを介して取り付けられた構成を有する従来の船外機が記載されている。すなわち、同文献の段落0038には、船外機(1)において、上側歯車(41)が、軸受(412)によって、ロアユニットハウジング(103)の蓋部材(71)に回転可能に支持された構成が記載されている。また、同段落には、上側歯車(41)が上側ドライブ軸(171)の下端部に、上側ドライブ軸(171)と一体に回転するように係合している構成が記載されている。また、同段落には、上側歯車(41)にベベルギヤが適用される旨が記載されている。なお、上記丸括弧付きの符号は特許文献1に記載された符号である。特許文献1の段落0038の記載において、上側歯車(41)は上記駆動ギヤに対応し、ロアユニットハウジング(103)は上記ロアケースに対応する。
【0006】
図10は、従来の船外機において、ベベルギヤである駆動ギヤがロアケースの蓋部材にベアリングを介して取り付けられた構成の一例を示している。なお、図10に示す例は、ベベルギヤである駆動ギヤがロアケースの蓋部材にベアリングを介して取り付けられた構成を有する既存かつ周知の船外機を参考にして作成したものであり、図中の構成の詳細および符号は特許文献1に記載されたものと一致していない。
【0007】
図10において、ロアケースの蓋部材121には、駆動ギヤ131がベアリング141を介して取り付けられている。詳しくは、蓋部材121にはドライブシャフト101を挿入するドライブシャフト挿入穴122が形成され、ドライブシャフト挿入穴122の外周側にはベアリング取付穴123が形成されている。ベアリング取付穴123は上方に開口しており、ベアリング取付穴123内にはベアリング141が蓋部材121の上方から挿入されている。また、ベアリング141の外輪はベアリング固定部材151によりベアリング取付穴123内に固定されている。すなわち、ベアリング固定部材151は、筒状に形成され、その下端部の外周面にはねじが切られている。また、ベアリング取付穴123の上部の内周面にもねじが切られている。ベアリング141の外輪は、ベアリング固定部材151を蓋部材121の上方からベアリング取付穴123に装着して締め付けることにより、ベアリング取付穴123内に固定されている。
【0008】
また、駆動ギヤ131は、ボス132を有するベベルギヤであり、ボス132の上端部の外周面にはねじが切られている。駆動ギヤ131は、ボス132をベアリング141の内輪の内側に蓋部材121の下方から挿入し、ボス132の上端部に蓋部材121の上方からナット152を装着して締め付けることにより、ベアリング141の内輪に固定されている。また、駆動ギヤ131とベアリング141の内輪との間にはシム154が設けられている。シム154は、駆動ギヤ131と、当該駆動ギヤ131と噛合する被動ギヤ161との噛み合い(歯当たり、またはバックラッシュ等)を調整するための環状の部材である。シム154は、駆動ギヤ131のボス132をベアリング141の内輪の内側に挿入する際に、駆動ギヤ131とベアリング141の内輪との間に装着される。また、駆動ギヤ131の軸穴133にはドライブシャフト101の下端部が挿入され、駆動ギヤ131はドライブシャフト101の下端部にスプライン結合されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2016-94116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
図10に示す従来の船外機の構成において、ベアリング141の外輪は、ベアリング固定部材151を蓋部材121の上方からベアリング取付穴123に装着することにより蓋部材121のベアリング取付穴123内に固定されている。また、駆動ギヤ131は、ボス132をベアリング141の内輪の内側に蓋部材121の下方から挿入し、ナット152を蓋部材121の上方からボス132の上端部に装着することによりベアリング141の内輪に固定されている。したがって、駆動ギヤ131を蓋部材121にベアリング141を介して取り付けるに当たり、ベアリング141の外輪を蓋部材121のベアリング取付穴123内に固定する作業を蓋部材121の上方から行う必要があり、また、駆動ギヤ131のボス132をベアリング141の内輪の内側に挿入する作業を蓋部材121の下方から行う必要があり、また、ベアリング141の内輪に挿入された駆動ギヤ131のボス132をベアリング141の内輪に固定する作業を蓋部材121の上方から行う必要がある。このように、従来の船外機の構成においては、駆動ギヤ131を蓋部材121にベアリング141を介して取り付けるために、蓋部材121の上方から行う作業と、蓋部材121の下方から行う作業とが必要になる。その結果、駆動ギヤ131を蓋部材121にベアリング141を介して取り付ける作業が煩雑化または困難化するおそれがある。
(【0011】以降は省略されています)

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