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公開番号2023060963
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-01
出願番号2021170667
出願日2021-10-19
発明の名称誘導加熱装置
出願人アイリスオーヤマ株式会社
代理人個人
主分類H05B 6/12 20060101AFI20230424BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】スイッチング素子の損失を低減して安価で効率の良い誘導加熱装置を提供する。
【解決手段】
インバータ回路10と、このインバータ回路10は鍋で代表される導電性被加熱物5の下方に配置された加熱コイル52と直列に直列共振コンデンサ54を接続し、加熱コイル52と並列に並列共振コンデンサ55を接続した構成の共振回路5を備えて、直流電圧電源9のプラス、マイナス間に逆導通スイッチング素子41、42を直列に接続してスイッチング回路4を構成し、この接続点と前記直流電圧電源のプラス、あるいはマイナス間に前記共振回路5を接続して、前記逆導通スイッチング素子41、42を交互に導通、不導通させる制御により、前記スイッチング素子41、42のスイッチング損失と導通損失を減少させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
直流電圧電源に接続されるインバータ回路と、
前記インバータ回路を制御する制御回路と、を備え、
前記インバータ回路は、スイッチング回路、及び共振回路を有するものであり、
前記共振回路は、
導電性被加熱物を電磁誘導加熱するための加熱コイルに対して直列接続された直列共振コンデンサと、
前記加熱コイルに対して並列に接続された並列共振コンデンサと、を備えており、
前記スイッチング回路は、
前記直流電圧電源のプラス、マイナス間に第一の逆導通スイッチング素子及び第二の逆導通スイッチング素子を直列に接続すると共に、前記第一の逆導通スイッチング素子及び第二の逆導通スイッチング素子の接続点と、前記直流電圧電源のプラス、あるいはマイナスとの間に前記共振回路を接続したものであり、
前記制御回路により前記第一の逆導通スイッチング素子及び第二の逆導通スイッチング素子の双方が不導通となる時間帯を確保しつつ、前記逆導通スイッチング素子を交互に導通、不導通とすることにより導電性被加熱物の加熱を行うこと、を特徴とする誘導加熱装置。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
直流電圧電源に接続されるインバータ回路と、
前記インバータ回路を制御する制御回路と、を備え、
前記インバータ回路は、スイッチング回路、及び共振回路を有するものであり、
前記共振回路は、
加熱コイルに対して直列接続された第一の直列共振コンデンサ及び第二の直列共振コンデンサと、
前記加熱コイルに対して並列に接続された並列共振コンデンサと、を備えており、
前記スイッチング回路は、
前記直流電圧電源のプラス、マイナス間に第一の逆導通スイッチング素子及び第二の逆導通スイッチング素子を直列に接続すると共に、前記第一の逆導通スイッチング素子及び第二の逆導通スイッチング素子の接続点と、前記直流電圧電源のプラス側との間に、前記共振回路を構成している前記第一の直列共振コンデンサ及び前記第二の直列共振コンデンサのうちの一方の直列共振コンデンサを接続すると共に、他方の直列共振コンデンサをマイナス側に接続したものであり、
前記制御回路により前記第一の逆導通スイッチング素子及び第二の逆導通スイッチング素子が同時に不導通となる時間帯を確保しつつ、前記逆導通スイッチング素子を交互に導通、不導通とすることにより、前記加熱コイルにより生成される磁束が及ぶ領域内に配された導電性被加熱物を電磁誘導加熱できることを特徴とする誘導加熱装置。
【請求項3】
第一のコンデンサ、及び第二のコンデンサがプラス、マイナス間に直列接続された直流電圧電源と、
前記直流電圧電源に接続されるインバータ回路と、
前記インバータ回路を制御する制御回路と、を備え、
前記インバータ回路は、スイッチング回路、及び共振回路を備えたものであり、
前記共振回路は、
加熱コイルに対して直列接続された直列共振コンデンサと、
前記加熱コイルに対して並列に接続された並列共振コンデンサと、を備えており、
前記スイッチング回路は、
前記直流電圧電源のプラス、マイナス間に前記第一の逆導通スイッチング素子及び第二の逆導通スイッチング素子を直列に接続すると共に、前記第一の逆導通スイッチング素子及び第二の逆導通スイッチング素子の接続点と、前記直流電圧電源のプラス、マイナス間に直列接続されたコンデンサの接続点との間に前記共振回路を接続し、
前記制御回路により前記第一の逆導通スイッチング素子及び第二の逆導通スイッチング素子が同時に不導通となる時間帯を確保しつつ、前記逆導通スイッチング素子を交互に導通、不導通とすることにより前記加熱コイルにより生成される磁束が及ぶ領域内に配された導電性被加熱物を電磁誘導加熱できることを特徴とする誘導加熱装置。
【請求項4】
直流電圧電源に接続されるインバータ回路と、
前記インバータ回路を制御する制御回路と、を備え、
前記インバータ回路は、スイッチング回路、及び共振回路を有するものであり、
前記共振回路は、
加熱コイルに対して直列接続された直列共振コンデンサと、
前記加熱コイルに対して並列に接続された並列共振コンデンサと、を備えており、
前記スイッチング回路は、
前記直流電圧電源のプラス、マイナス間に、第一と第二の逆導通スイッチング素子を直列に、第三と第四の逆導通スイッチング素子を直列に接続すると共に、それぞれの接続点の間に前記共振回路を接続したものであり、
前記制御回路により前記第一と第四の逆導通スイッチング素子を一組、第二と第三の逆導通スイッチング素子を一組とし、この二組の逆導通スイッチング素子が同時に不導通となる時間帯を確保しつつ、前記逆導通スイッチング素子の組を交互に導通、不導通とすることにより、前記加熱コイルにより生成される磁束が及ぶ領域内に配された導電性被加熱物を電磁誘導加熱できることを特徴とする誘導加熱装置。
【請求項5】
前記スイッチング回路を構成する逆導通スイッチング素子のうち、少なくとも一個の逆導通スイッチング素子間の電圧を検知する電圧検知部を設けた請求項1から4のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
【請求項6】
前記電圧検知部により前記逆導通スイッチング素子の両端電圧が0ボルトを検知できなかった場合、
動作周波数が、前記導電性被加熱物を前記加熱コイルにより生成される磁束が及ぶ領域内に配した条件下における前記加熱コイルのインダクタンスLr及び前記加熱コイルに接続された前記並列共振コンデンサのキャパシタンスCr2により決定される第一の共振周波数、及び前記キャパシタンスCr2及び前記直列共振コンデンサのキャパシタンスCr1を加えたキャパシタンスによる第二の共振周波数の中間の周波数である中間周波数より高いことを条件として、動作周波数を低く制御し、前記中間周波数より低いことを条件として、動作周波数を高く制御することを特徴とする請求項5に記載の誘導加熱装置。
【請求項7】
前記電圧検知部により前記逆導通スイッチング素子の両端電圧が0ボルトを検知できなかった場合、動作を停止させて使用者に警告することを特徴とする請求項5に記載の誘導加熱装置。
【請求項8】
前記加熱コイルにより生成される磁束が及ぶ領域内に前記導電性被加熱物が存在していない条件下における加熱コイルのインダクタンスLr、及び前記並列共振コンデンサのキャパシタンスCr2により決定される共振周波数以下の周波数域において制御することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
【請求項9】
動作中に前記導電性被加熱物を前記加熱コイルにより生成される磁束が及ぶ領域から取り去り可能な構造であることを特徴とする請求項8に記載の誘導加熱装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、商用電源を高周波に変換して調理鍋で代表される導電被加熱物を加熱する誘導加熱装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
高周波電流を加熱コイルに流して交番磁界を発生させ、この磁界による誘導電流により鍋等の導電性被加熱物を加熱する調理器が、安全な調理器として多くの家庭に普及している。この調理器において商用周波数を高周波に変換するために採用されているインバータには、逆導通スイッチング素子として逆方向に導通するダイオードを内蔵した絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)が一般的に使用されている。
【0003】
主に100V系統の商用電源を使用した小電力の誘導加熱調理器には、前記逆導通スイッチング素子1個を使用した電圧共振型インバータが一般的に採用されている。このような電圧共振型インバータは、例えば家庭用の炊飯器、あるいは卓上調理器等において好適に採用されている。このような従来技術の例として、例えば特許文献1(特開2004-14492公報)に開示されているようなものがある。
【0004】
組込み型誘導加熱調理器などに採用されている200V系統の電源を使用した大電力誘導加熱調理器には、逆導通スイッチング素子を二個使用した電流共振型インバータが一般的に採用されている。このような調理器には、逆導通スイッチング素子に並列にコンデンサを接続して損失を低減させる方法が採用されている。このような従来技術の例として、例えば特許文献2(特開昭59-209296号公報)に開示されているようなものがある。
【0005】
また、下記特許文献3(特開平4-337281号公報)には、二組の共振回路を用いる回路や制御方法が開示されている。下記特許文献3に開示されている回路は、電流共振回路と電圧共振回路を組み合わせたものである。下記特許文献3に係る従来技術は、固定周期の動作の中で出力を制御するときに逆導通スイッチング素子を0ボルトターンオン動作させることにより前記スイッチング素子の損失を低減することを目的としている。この回路の電源は、直流電流電源を必須としている。
【0006】
さらに、下記特許文献4(特開平9-245953号公報)には、直流電圧電源を使用して、電流共振回路と電圧共振回路を組み合わせてスイッチング素子の電圧が0ボルトでターンオンさせ、このスイッチング素子の損失を少なくする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2004-14492公報
特開昭59-209296号公報
特開平4-337281号公報
特開平9-245953号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1に示されるインバータを200V系統の大電力誘導加熱調理器を、例えば4kW鍋加熱能力のある調理器に使用する場合は、1300Vを超える耐電圧で60Aを超える大電流定格のスイッチング素子を必要とする。このような仕様の汎用スイッチング素子の入手は難しく、汎用スイッチング素子を並列に接続するなどの工夫が必要になり複雑・高価な回路となるという問題がある。
【0009】
上記特許文献2に開示されているインバータは、一般の家庭で使用されている調理器のビルトイン大電力誘導加熱装置向けとして一般的に使用されている。このインバータは、前述したように、逆導通スイッチング素子に並列に接続した遅延コンデンサ43によりスイッチング素子のターンオン損失を少なくしているが、スイッチング素子が少なくとも二個必要である。従って、上記特許文献2に開示されているインバータは、スイッチング素子を複数必要とし、各スイッチング素子においてそれぞれ損失が発生するため、回路全体としての損失が大きくならざるを得ないという問題がある。
【0010】
また、上記特許文献3に開示されているインバータは、共振コンデンサを二個使用して0ボルトスイッチングを行うことによりによりスイッチング損失を低減している。このような構成とした場合、スイッチング素子には電圧共振の電圧が印可されるので、高電圧、高電流の環境下において使用可能である高性能なスイッチング素子が要求されるという問題がある。加えて、上記特許文献3に開示されているインバータにおいては、直流電流源が必要である。直流電流源は、商用電源を整流するだけでは得られないので、高価な電流電源回路が必要になるという問題もある。
(【0011】以降は省略されています)

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