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公開番号2023058825
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-04-26
出願番号2021168561
出願日2021-10-14
発明の名称船外機のチルト装置
出願人株式会社豊田自動織機
代理人
主分類B63H 20/08 20060101AFI20230419BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約【課題】船尾板の形状が制約を受けることがなく、船外機の種類を変更しても船尾板の改修を不要とする船外機のチルト装置の提供にある。
【解決手段】船体11の後部に備えられる船外機12をチルトアップおよびチルトダウンさせる船外機12のチルト装置13である。船体11の後部の船尾板14に連結されるスターンブラケット31と、船外機12を左右に揺動可能に支持するスイベルブラケット32と、スターンブラケット31に軸着される基端部およびスイベルブラケット32に軸着される先端部を有し、船尾板14と水面Hとの間にて揺動可能なリンクアーム33と、スターンブラケット31とスイベルブラケット32とを連結し、船外機12をチルトアップおよびチルトダウンさせるチルトシリンダ41と、を備えた。
【選択図】 図4
特許請求の範囲【請求項1】
船体の後部に備えられる船外機をチルトアップおよびチルトダウンさせる船外機のチルト装置において、
前記船体の後部の船尾板に連結されるスターンブラケットと、
前記船外機を左右に揺動可能に支持するスイベルブラケットと、
前記スターンブラケットに軸着される基端部および前記スイベルブラケットに軸着される先端部を有し、前記船尾板と水面との間にて揺動可能なリンクアームと、
前記スターンブラケットと前記スイベルブラケットとを連結し、前記船外機をチルトアップおよびチルトダウンさせるチルトシリンダと、を備え、
前記チルトシリンダの収縮により前記リンクアームを前記船尾板へ起立させるとともに前記スイベルブラケットを前記スターンブラケットへ接近する方向に回動させることにより、前記船外機はチルトダウンされ、
前記チルトシリンダの伸長により前記リンクアームを水面へ向けて倒伏させるとともに前記スイベルブラケットを前記スターンブラケットから離間する方向に回動させることにより、前記船外機はチルトアップされることを特徴とする船外機のチルト装置。
続きを表示(約 280 文字)【請求項2】
前記チルトシリンダは、前記リンクアームを水平状態まで倒伏するように伸長することを特徴とする請求項1記載の船外機のチルト装置。
【請求項3】
前記スターンブラケットと前記リンクアームとを連結し、前記チルトシリンダとともに前記リンクアームの揺動を協働する補助シリンダを備えることを特徴とする請求項1又は2記載の船外機のチルト装置。
【請求項4】
前記船外機は、前記チルトシリンダの収縮により前記リンクアームが前記船尾板に沿うようにチルトダウンされることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項記載の船外機のチルト装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、船体の後部に備えられる船外機のチルト装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
船外機のチルト装置の従来技術として、例えば、特許文献1に開示された船舶推進機用チルト装置が知られている。特許文献1に開示された船舶推進機用チルト装置では、船体の船尾板にクランプブラケットが固定されている。クランプブラケットにはチルト軸を介してスイベルブラケットが略水平軸まわりに傾動可能に枢着されている。スイベルブラケットには、転舵軸を介して、推進ユニットが転舵軸まわりに回動可能に枢着されている。推進ユニットの上部にはエンジンユニットが搭載され、推進ユニットの下部にはプロペラが備えられている。クランプブラケットとスイベルブラケットとの間にトリム・チルト装置のシリンダ装置を介装しており、シリンダ装置の伸縮により推進ユニットをトリム域ないしはチルト域で傾動可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2003-34291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された船舶推進機用チルト装置では、船外機(推進ユニット)がチルトアップされ、船外機のエンジンユニットが船尾板の上部を乗り越えるため、船尾板の形状は制約を受けるという問題がある。また、船外機の種類に応じて船尾板に対する取付構造が異なることがあるので、種類の異なる船外機へ変更する場合には、変更後の船外機の取り付けのために船尾板を改修する必要がある。
【0005】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、船尾板の形状が制約を受けることがなく、船外機の種類を変更しても船尾板の改修を不要とする船外機のチルト装置の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明は、船体の後部に備えられる船外機をチルトアップおよびチルトダウンさせる船外機のチルト装置において、前記船体の後部の船尾板に連結されるスターンブラケットと、前記船外機を左右に揺動可能に支持するスイベルブラケットと、前記スターンブラケットに軸着される基端部および前記スイベルブラケットに軸着される先端部を有し、前記船尾板と水面との間にて揺動可能なリンクアームと、前記スターンブラケットと前記スイベルブラケットとを連結し、前記船外機をチルトアップおよびチルトダウンさせるチルトシリンダと、を備え、前記チルトシリンダの収縮により前記リンクアームを前記船尾板へ起立させるとともに前記スイベルブラケットを前記スターンブラケットへ接近する方向に回動させることにより、前記船外機はチルトダウンされ、前記チルトシリンダの伸長により前記リンクアームを水面へ向けて倒伏させるとともに前記スイベルブラケットを前記スターンブラケットから離間する方向に回動させることにより、前記船外機はチルトアップされることを特徴とする。
【0007】
本発明では、船外機を着水させて航行可能な状態にチルトダウンするとき、チルトシリンダは収縮する。チルトシリンダの収縮によりリンクアームを船尾板へ起立させるとともにスイベルブラケットをスターンブラケットへ接近する方向に回動させることにより、船外機がチルトダウンされる。他方、船外機を水面から持ち上げるチルトアップするとき、チルトシリンダは伸長する。チルトシリンダの伸長によりリンクアームを水面へ向けて倒伏させるとともにスイベルブラケットをスターンブラケットから離間する方向に回動させることにより、船外機はチルトアップされる。このため、船外機がチルトアップされた状態では船尾板から離れるので、船尾板の形状が制約を受けることがない。また、船外機がチルトアップの状態では船尾板を乗り越えないので、船外機の種類を変更しても船尾板の改修は不要となる。
【0008】
また、上記の船外機のチルト装置において、前記チルトシリンダは、前記リンクアームを水平状態まで倒伏するように伸長する構成としてもよい。
この場合、リンクアームを水平状態まで倒伏することで、スイベルブラケットが回動され、チルトダウンの状態で着水する船外機の着水部が水面から大きく離すことができる。
【0009】
また、上記の船外機のチルト装置において、前記スターンブラケットと前記リンクアームとを連結し、前記チルトシリンダとともに前記リンクアームの揺動を協働する補助シリンダを備える構成としてもよい。
この場合、補助シリンダは、チルトダウンおよびチルトアップのときにチルトシリンダとともにリンクアームの揺動を協働する。したがって、補助シリンダがチルトシリンダの負荷を軽減するので、チルトシリンダに過度な負荷が生じることがなく、チルト装置の強度向上を図ることができる。
【0010】
また、上記の船外機のチルト装置において、前記船外機は、前記チルトシリンダの収縮により前記リンクアームが前記船尾板に沿うようにチルトダウンされる構成としてもよい。
この場合、チルトシリンダの収縮によりリンクアームが船尾板に沿うことで、船外機はチルトダウンの状態となる。このため、チルトダウンされた船外機を航行に適した位置である船尾板の近く位置させることができるほか、船外機を安定した姿勢で保つことができる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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