TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2023057955
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-04-24
出願番号2021167719
出願日2021-10-12
発明の名称電子膨張弁
出願人富士電機株式会社
代理人個人
主分類F16K 31/06 20060101AFI20230417BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】電子膨張弁が大型化することを抑制することが可能な電子膨張弁を提供する。
【解決手段】この発明の電子膨張弁1は、冷媒が通過する貫通孔11aが設けられた弁座11と、弁体12とを備え、弁座11の貫通孔11aは、弁体12の移動方向に見て移動機構13から弁体12に弁座11から離れる方向に移動させる力が作用する作用中心Gから所定距離分オフセットされた位置に配置されている。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
冷媒が循環する冷凍サイクルに用いられる電子膨張弁であって、
冷媒が通過する貫通孔が設けられた弁座と、
前記弁座と対向するように配置され、前記弁座と接触することにより前記貫通孔を塞ぐように構成されているとともに、前記弁座から離れることにより前記貫通孔に冷媒を流すように構成されている前記弁座に対して傾斜可能な弁体と、
磁力によって前記弁座から離れる方向に前記弁体を移動させる電磁石と、前記弁座に近づく方向に前記弁体を移動させる付勢部材とを含む、移動機構と、を備え、
前記弁座の前記貫通孔は、前記弁体の移動方向に見て前記移動機構から前記弁体に前記弁座から離れる方向に移動させる力が作用する作用中心から所定距離分オフセットされた位置に配置されている、電子膨張弁。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記弁体は、傾斜することにより前記弁座から離間するように構成されている、請求項1に記載の電子膨張弁。
【請求項3】
前記弁座は、前記弁体の移動方向から見て前記作用中心から所定距離分オフセットされた位置に配置され、前記貫通孔が設けられるとともに前記弁体側に突出するように構成された第1突出部を含む、請求項1または2に記載の電子膨張弁。
【請求項4】
前記第1突出部は、前記弁体の移動方向に見て、前記作用中心と重ならない位置に設けられている、請求項3に記載の電子膨張弁。
【請求項5】
前記弁座または前記弁体の少なくとも一方は、第2突出部を含み、
前記第1突出部と前記第2突出部とは、突出高さが同じであるとともに、前記第2突出部は前記作用中心に対して前記第1突出部と反対側に配置されている、請求項3または4に記載の電子膨張弁。
【請求項6】
前記弁座は、前記第2突出部を含み、
前記第2突出部には、前記貫通孔が設けられていない、請求項5に記載の電子膨張弁。
【請求項7】
前記弁体の周囲に設けられ、前記弁体の外周面との間に、冷媒が通路を構成する環状部材をさらに備え、
前記環状部材の内周面と前記弁体の外周面との間の隙間分だけ前記弁体が傾斜可能に設けられている、請求項1~6のいずれか1項に記載の電子膨張弁。
【請求項8】
前記作用中心は、前記弁体の重心に位置し、
前記貫通孔は、前記弁体の移動方向に見て前記弁体の重心から所定距離分オフセットされた位置に配置されている、請求項1~7のいずれか1項に記載の電子膨張弁。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、電子膨張弁に関し、特に、弁体が弁座から離れることにより貫通孔に冷媒を流すように構成されている弁体を備える電子膨張弁に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、弁座から離れることにより貫通孔に冷媒を流すように構成されている弁体を備える電子膨張弁が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、弁体を含むアーマチュアと、中心軸線上にオリフィスが設けられた弁座と、鉄心およびコイルを含むソレノイドとを備える電子膨張弁が開示されている。特許文献1の電子膨張弁では、ソレノイドに通電することによりアーマチュアが吸引され、弁体が弁座から離れることにより、オリフィスに冷媒を流すように構成されている。また、特許文献1では、電子膨張弁は、冷凍サイクルに用いられており、凝縮器と蒸発器との間に配置され、蒸発器に流入する冷媒を膨張させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-196596号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記特許文献1には開示されていないが、冷凍サイクルに用いられる電子膨張弁では、凝縮器側の高圧の冷媒と、蒸発器側の低圧の冷媒と間の圧力差によって弁座側に弁体を吸引する吸引力が弁体にかかるため、弁体を弁座から離間する際には、弁体を移動させる力(弁開力)を圧力差による吸引力よりも大きくする必要がある。特に、大流量かつ高圧の冷媒を使用する場合は、圧力差による吸引力が大きくなるため弁開力を大きくする必要がある。移動機構(ソレノイド)の吸引力を大きくするためにコイルを大きくすることが考えられるが、コイルを大きくすると、移動機構が大きくなるため、電子膨張弁が大型化するという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、電子膨張弁が大型化するのを抑制することが可能な電子膨張弁を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一の局面による電子膨張弁は、冷媒が循環する冷凍サイクルに用いられる電子膨張弁であって、冷媒が通過する貫通孔が設けられた弁座と、弁座と対向するように配置され、弁座と接触することにより貫通孔を塞ぐように構成されているとともに、弁座から離れることにより貫通孔に冷媒を流すように構成されている弁座に対して傾斜可能な弁体と、磁力によって弁座から離れる方向に弁体を移動させる電磁石と、弁座に近づく方向に弁体を移動させる付勢部材とを含む、移動機構と、を備え、弁座の貫通孔は、弁体の移動方向に見て移動機構から弁体に弁座から離れる方向に移動させる力が作用する作用中心から所定距離分オフセットされた位置に配置されている。
【0008】
この発明の一の局面による電子膨張弁では、上記のように弁体は、弁座に対して傾斜可能に設けられているとともに、弁座の貫通孔は、弁体の移動方向に見て移動機構から弁体に弁座から離れる方向に移動させる力が作用する作用中心から所定距離分オフセットされた位置に配置されている。これにより、弁体を弁座から離れる方向に移動させる力が作用する作用中心と、冷媒の圧力差による弁座側に弁体を吸引する吸引力の作用中心となる貫通孔の位置とがオフセットされるため、弁座から弁体を離間させるときに弁体が傾斜して弁体と貫通孔との間に隙間が形成される。これにより、弁体と貫通孔との間に形成された隙間に冷媒が流れ込むため、圧力差が小さくなることから、弁体を移動させる力を大きくする必要がない。その結果、移動機構を大きくする必要がないため、電子膨張弁が大型化するのを抑制することができる。
【0009】
上記一の局面による電子膨張弁において、好ましくは、弁体は、傾斜することにより弁座から離間するように構成されている。このように構成すれば、弁体が傾斜することにより、弁体と貫通孔との間に隙間が確実に形成されるため、弁体と弁座との間の隙間に冷媒が流入して弁体にかかる圧力差が小さくなり、弁体を弁座から容易に離間させることができる。
【0010】
上記一の局面による電子膨張弁において、好ましくは、弁座は、弁体の移動方向から見て作用中心から所定距離分オフセットされた位置に配置され、貫通孔が設けられるとともに弁体側に突出するように構成された第1突出部を含む。このように構成すれば、弁体と弁座とが第1突出部を介して接触するため、弁体と弁座とが対向する面の全体で接触する場合と比べて弁体と弁座との接触面積を小さくすることができる。ここで、弁体にかかる力は、圧力と面積との積で求められる。そのため、弁体と弁座との接触面積を小さくすることにより、弁体と弁座とが対向する面の全体で接触する場合と比べて、圧力差によって弁体にかかる吸引力を小さくすることができるため、移動機構が弁体を弁座から離間するときに必要な吸引力をより小さくすることができる。また、弁体と弁座とが第1突出部を介して接触することにより、不安定な状態で弁体と弁座とを配置することができるため、弁体を弁座から離間させる際に弁体を傾斜させやすくすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

富士電機株式会社
原料供給装置
11日前
富士電機株式会社
半導体モジュール
2日前
富士電機株式会社
半導体モジュール
9日前
富士電機株式会社
集積回路、電源回路
16日前
富士電機株式会社
炭化珪素半導体装置の製造方法
9日前
富士電機株式会社
半導体装置、及び、半導体装置の製造方法
18日前
富士電機株式会社
半導体モジュール及び半導体モジュールの製造方法
18日前
富士電機株式会社
情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
11日前
富士電機株式会社
洗浄装置
11日前
富士電機株式会社
飲料供給装置
16日前
富士電機株式会社
商品収納装置
17日前
富士電機株式会社
充電システム、制御装置、充電システムの制御方法及び電力制御システム
17日前
富士電機株式会社
半導体装置及びその製造方法
15日前
富士電機株式会社
要因分析装置及び要因分析方法
11日前
富士電機株式会社
半導体ユニット及び半導体装置
17日前
富士電機株式会社
炭化珪素半導体装置の製造方法および炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法
8日前
個人
脚装置
2か月前
個人
配管固定金具
2か月前
個人
チェーン
4か月前
個人
ポール制振装置
3か月前
個人
家具
1か月前
個人
ジャイロの軸受装置
1か月前
個人
管と容器の断熱装置
4か月前
個人
締結具
4か月前
個人
ナット
5か月前
個人
アンカーボルト
17日前
カヤバ株式会社
バルブ
25日前
マフレン株式会社
自動給脂器
1か月前
株式会社フジキン
開度固定器
4か月前
株式会社ジェイテクト
玉軸受
3か月前
株式会社ミクニ
弁装置
2か月前
株式会社フジキン
バルブ装置
17日前
株式会社ミクニ
弁装置
2か月前
カヤバ株式会社
緩衝器
2か月前
日東精工株式会社
シールねじ
3か月前
カヤバ株式会社
ダンパ
25日前
続きを見る