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公開番号2023057269
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-04-21
出願番号2021166693
出願日2021-10-11
発明の名称包装容器
出願人花王株式会社
代理人個人
主分類B65D 30/02 20060101AFI20230414BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】自立可能な可撓性の包装容器としての機能を維持し且つ遮光性も優れ、さらに、収容物を使い切った後にはシート材を構成しているフィルム層どうしを容易に分離することが可能な包装容器を提供する。
【解決手段】紙層を含むかあるいは所定の樹脂フィルム層である外側フィルム層と、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂素材により構成された内側樹脂フィルム層と、これらを接合している易剥離性の接合層と、を有し、外側フィルム層または接合層の所定の位置に遮光層が含まれる積層フィルムのシート材が、外側フィルム層が容器外部側に配置されるように折り畳まれ、前面構成シート部と後面構成シート部との対向する内面側の側縁部どうしが接合されて側部シール部が形成され、収容領域を包囲するように製袋されており、側部シール部の下部側にはスカート部が形成され、少なくとも収容領域に収容物が収容されて底面を下側にして載置面に設置された状態で自立可能である包装容器。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
シート材が製袋されて形成された、前面、後面、および底面を有する包装容器であって、
前記シート材は、外側フィルム層と、前記外側フィルム層よりも前記包装容器において容器内部側に配置される内側樹脂フィルム層と、前記外側フィルム層と前記内側樹脂フィルム層との間に配置され、前記外側フィルム層と前記内側樹脂フィルム層とを接合している接合層と、を有する積層フィルムであり、
前記外側フィルム層が、紙材により構成された紙層を含み、
前記内側樹脂フィルム層が、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂素材により構成されており、
前記接合層が、前記外側フィルム層と前記内側樹脂フィルム層とを接合可能な接合性能を有し、且つ物理的または化学的な処理によって前記外側フィルム層を前記内側樹脂フィルム層から剥離させることが可能な易剥離性を有する材料により構成されており、
前記外側フィルム層における前記紙層の容器内部側に隣り合うように、あるいは前記接合層に、遮光材料により構成された遮光層が含まれ、
さらに前記シート材は、前記前面を構成する前面構成シート部と、前記後面を構成する後面構成シート部と、前記底面を構成する底面構成シート部と、を含み、
前記シート材が、前記外側フィルム層が前記包装容器において容器外部側に配置されるように折り畳まれ、前記前面構成シート部と前記後面構成シート部との対向する内面側の側縁部どうしが接合されて側部シール部が形成され、前記シート材が収容物を収容する収容領域を包囲するように製袋され、
さらに、前記側部シール部の下部側には、前記前面構成シート部の一部および前記底面構成シート部の一部により構成された前側下部スカートシートと、前記後面構成シート部の一部および前記底面構成シート部の一部により構成された後側下部スカートシートと、が配置されているとともに、前記前側下部スカートシートと前記後側下部スカートシートとの側縁部どうしが接合されたスカートシール部が形成され、且つ、前記スカートシール部を介して前記前側下部スカートシートと前記後側下部スカートシートとが一繋がりになったスカート部が形成されており、
少なくとも前記収容領域に前記収容物が収容されて前記底面を下側にして載置面に設置された状態で自立可能である、
包装容器。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記遮光層が、前記外側フィルム層の前記紙層における容器内部側の表面に形成された遮光印刷層または金属蒸着層である、請求項1に記載の包装容器。
【請求項3】
前記遮光層が、前記外側フィルム層における前記紙層の容器内部側に隣り合うように配置された、着色成分により着色された着色樹脂により構成された着色樹脂フィルム層あるいは発泡ポリエチレンテレフタレートまたは発泡ポリエチレンにより構成された発泡樹脂フィルム層である、請求項1または2に記載の包装容器。
【請求項4】
前記接合層が、支持層および易剥離層を含む複数の樹脂層が積層されて構成されたイージーピール樹脂層であり、且つ、前記易剥離層は前記包装容器において前記接合層の最も容器内部側に配置され、前記接合層における前記易剥離層の容器外部側に前記遮光層が配置されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の包装容器。
【請求項5】
シート材が製袋されて形成された、前面、後面、および底面を有する包装容器であって、
前記シート材は、外側フィルム層と、前記外側フィルム層よりも前記包装容器において容器内部側に配置される内側樹脂フィルム層と、前記外側フィルム層と前記内側樹脂フィルム層との間に配置され、前記外側フィルム層と前記内側樹脂フィルム層とを接合している接合層と、を有する積層フィルムであり、
前記外側フィルム層が、ポリエステル系樹脂またはポリアミド系樹脂を含む樹脂素材により構成された樹脂フィルム層であり、
前記内側樹脂フィルム層が、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂素材により構成されており、
前記接合層が、支持層および易剥離層を含む複数の樹脂層が積層されて構成されたイージーピール樹脂層であり、且つ、前記易剥離層は前記包装容器において前記接合層の最も容器内部側に配置され、前記接合層における前記易剥離層の容器外部側には遮光材料により構成された遮光層が含まれており、
さらに前記シート材は、前記前面を構成する前面構成シート部と、前記後面を構成する後面構成シート部と、前記底面を構成する底面構成シート部と、を含み、
前記シート材が、前記外側フィルム層が前記包装容器において容器外部側に配置されるように折り畳まれ、前記前面構成シート部と前記後面構成シート部との対向する内面側の側縁部どうしが接合されて側部シール部が形成され、前記シート材が収容物を収容する収容領域を包囲するように製袋され、
さらに、前記側部シール部の下部側には、前記前面構成シート部の一部および前記底面構成シート部の一部により構成された前側下部スカートシートと、前記後面構成シート部の一部および前記底面構成シート部の一部により構成された後側下部スカートシートと、が配置されているとともに、前記前側下部スカートシートと前記後側下部スカートシートとの側縁部どうしが接合されたスカートシール部が形成され、且つ、前記スカートシール部を介して前記前側下部スカートシートと前記後側下部スカートシートとが一繋がりになったスカート部が形成されており、
少なくとも前記収容領域に前記収容物が収容されて前記底面を下側にして載置面に設置された状態で自立可能である、
包装容器。
【請求項6】
前記遮光層が、前記接合層における前記支持層の表面に形成された遮光印刷層である、請求項5に記載の包装容器。
【請求項7】
前記遮光層が、前記接合層における前記易剥離層の容器外部側に配置された、着色成分により着色された着色樹脂により構成された着色樹脂フィルム層あるいは発泡ポリエチレンテレフタレートまたは発泡ポリエチレンにより構成された発泡樹脂フィルム層である、請求項5または6に記載の包装容器。
【請求項8】
前記遮光層が、遮光材料により構成された層が2層以上積層された複層構造である、請求項1~7のいずれか1項に記載の包装容器。
【請求項9】
前記遮光層が、少なくとも前記収容領域を包囲している容器本体領域の全面に備わる、請求項1~8のいずれか1項に記載の包装容器。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の包装容器と、前記包装容器の前記収容領域に収容された収容物と、を備える、容器詰め品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、包装容器に関する。
続きを表示(約 3,900 文字)【背景技術】
【0002】
環境問題などを背景として、プラスチック成形容器よりも樹脂原料の使用量が少なく、且つ収容物が収容された状態で自立可能である可撓性の包装容器が開発されている。この包装容器は、プラスチック成形容器よりも樹脂原料の使用量が少ないためプラスチック資源使用量や廃棄物量の削減が可能であり、収容物の収容前にはかさばらないような大きさに縮小することができるため輸送や保管などがし易く、収容物が収容された状態で自立可能であるため店頭などにおいて自立させて陳列することができ、さらに収容物を使い切った後には小さく押しつぶすことができるため廃棄物の体積も削減が可能である。
【0003】
例えば特許文献1には、二つ折りした底部材を、折り部を上にして表裏のフィルムの下端に挟み込み、周縁部をシールした自立性包装袋であって、底部材に内容物収納部とは別の独立充填室が設けられている、自立性が確保された自立性包装袋が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-000726号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような自立可能である可撓性の包装容器は、通常、樹脂フィルム層を含む複数のフィルム層が積層された積層フィルムのシート材を用いて形成されている。そして、この積層フィルムのシート材は、可撓性だけでなく、印刷適性や剛性など包装容器としたときに求められる特性が多岐にわたるため、積層されている複数のフィルム層の一部に、他のフィルム層を構成する材料とは種類が異なる異種材料により構成されたフィルム層を含むもの(例えば、紙層と樹脂フィルム層とを含むものなど)が多い。また、樹脂フィルム層により構成されたシート材であっても、同様の理由から、種類が異なる樹脂素材により構成された複数の樹脂フィルム層を含むものが多い。さらに、収容物の使用後にこのシート材から異種材料または種類が異なる樹脂素材により構成された複数のフィルム層どうしを容易に分離できるようにして、品質の良いリサイクル材料を得られるようにする試みもなされている。
【0006】
そして、紙層を含むシート材により形成された包装容器は、紙層を容器外部側に配置することによって包装容器に紙材の質感(紙材の素材感)を付与することができるため、樹脂フィルム層により構成されたシート材から形成された包装容器との差別化ができるという利点もある。しかしながら、このような紙層を含むシート材は収容物に対する遮光性が十分でない場合が多く、この遮光性を高める目的で紙層の表面(表側)にベタ刷り印刷などを施すと、紙材の質感が損なわれてしまうという課題がある。さらに、このベタ刷り印刷などを施すことによって、他の印刷に使用可能な色彩数が制限されたり、印刷工程がより複雑となったりしてしまうという課題もある。
また、樹脂フィルム層により構成されたシート材は、収容物に対する遮光性がかなり低いため、このシート材から得られるリサイクル材料の品質低下抑制も考慮して、通常、リサイクルする際に分離して除去される樹脂フィルム層のいずれかの表面に全面ベタ刷り印刷(白ベタ印刷など)を1層以上施すことなどが必要である。しかしながら、これも同様に、他の印刷に使用可能な色彩数が制限されたり、印刷工程がより複雑となったりしてしまうという課題がある。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、自立可能な可撓性の包装容器としての機能を維持し且つ遮光性も優れ、さらに、収容物を使い切った後にはシート材を構成しているフィルム層どうしを容易に分離することが可能な包装容器、および容器詰め品に関する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、シート材が製袋されて形成された、前面、後面、および底面を有する包装容器であって、このシート材は、外側フィルム層と、外側フィルム層よりも包装容器において容器内部側に配置される内側樹脂フィルム層と、外側フィルム層と内側樹脂フィルム層との間に配置され、外側フィルム層と内側樹脂フィルム層とを接合している接合層と、を有する積層フィルムであり、外側フィルム層が、紙材により構成された紙層を含み、内側樹脂フィルム層が、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂素材により構成されており、接合層が、外側フィルム層と内側樹脂フィルム層とを接合可能な接合性能を有し、且つ物理的または化学的な処理によって外側フィルム層を内側樹脂フィルム層から剥離させることが可能な易剥離性を有する材料により構成されており、外側フィルム層における紙層の容器内部側に隣り合うように、あるいは接合層に、遮光材料により構成された遮光層が含まれ、さらにシート材は、前面を構成する前面構成シート部と、後面を構成する後面構成シート部と、底面を構成する底面構成シート部と、を含み、このシート材が、外側フィルム層が包装容器において容器外部側に配置されるように折り畳まれ、前面構成シート部と後面構成シート部との対向する内面側の側縁部どうしが接合されて側部シール部が形成され、シート材が収容物を収容する収容領域を包囲するように製袋され、さらに、側部シール部の下部側には、前面構成シート部の一部および底面構成シート部の一部により構成された前側下部スカートシートと、後面構成シート部の一部および底面構成シート部の一部により構成された後側下部スカートシートと、が配置されているとともに、前側下部スカートシートと後側下部スカートシートとの側縁部どうしが接合されたスカートシール部が形成され、且つ、スカートシール部を介して前側下部スカートシートと後側下部スカートシートとが一繋がりになったスカート部が形成されており、少なくとも収容領域に収容物が収容されて底面を下側にして載置面に設置された状態で自立可能である包装容器に関する。
また、本発明は、同様にシート材が製袋されて形成された、前面、後面、および底面を有する包装容器であって、このシート材は、外側フィルム層と、外側フィルム層よりも包装容器において容器内部側に配置される内側樹脂フィルム層と、外側フィルム層と内側樹脂フィルム層との間に配置され、外側フィルム層と内側樹脂フィルム層とを接合している接合層と、を有する積層フィルムであり、外側フィルム層が、ポリエステル系樹脂またはポリアミド系樹脂を含む樹脂素材により構成された樹脂フィルム層であり、内側樹脂フィルム層が、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂素材により構成されており、接合層が、支持層および易剥離層を含む複数の樹脂層が積層されて構成されたイージーピール樹脂層であり、且つ、易剥離層は包装容器において接合層の最も容器内部側に配置され、この接合層における易剥離層の容器外部側には遮光材料により構成された遮光層が含まれており、このようなシート材が上記の包装容器と同じ構成となるように製袋されて形成された包装容器にも関する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、自立可能な可撓性の包装容器としての機能を維持しつつ遮光性も優れており、さらに、シート材を構成している外側フィルム層と内側樹脂フィルム層とを容易に分離することが可能な包装容器、および容器詰め品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施形態に係る包装容器(第1-1実施形態または第2-1実施形態)の斜視図である。
本発明の実施形態に係る包装容器(第1-1実施形態または第2-1実施形態の変形例)の斜視図である。
本発明の実施形態に係る包装容器(第1-2実施形態または第2-2実施形態)の斜視図である。
図1の包装容器を形成しているシート材を展開した展開図である。
本発明の実施形態に係る包装容器(第1-1実施形態)を形成しているシート材(第1実施形態)についての部分断面図である。
本発明の実施形態に係る包装容器(第1-1実施形態)を形成しているシート材(第1実施形態の変形例)についての部分断面図である。
本発明の実施形態に係る包装容器(第1-1実施形態)を形成しているシート材(第1実施形態の別の変形例)についての部分断面図である。
本発明の実施形態に係る包装容器(第1-1実施形態)を形成しているシート材(第1実施形態のさらに別の変形例)についての部分断面図である。
本発明の実施形態に係る包装容器(第1-1実施形態)を形成しているシート材(第1実施形態のさらに別の変形例)についての部分断面図である。
本発明の実施形態に係る包装容器(第2-1実施形態)を形成しているシート材(第2実施形態)の部分断面図である。
本発明の実施形態に係る包装容器(第1-1実施形態または第2-1実施形態の別の変形例)の上部付近を拡大した斜視図である。
本発明の実施形態に係る包装容器(第1-1実施形態または第2-1実施形態のさらに別の変形例)の上部付近を拡大した斜視図である。
本発明の実施形態に係る包装容器(第1-2実施形態)を形成しているシート材(第1実施形態のさらに別の変形例)についての部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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