TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2023056966
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-04-20
出願番号2021166503
出願日2021-10-08
発明の名称車両
出願人ヤマハ発動機株式会社
代理人個人
主分類F16H 61/12 20100101AFI20230413BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】無端ベルトの劣化を精度よく判定できる、車両を提供する。
【解決手段】車両10は、エンジン30と、無端ベルト50を有しエンジン30からの動力を変速して出力する無段変速機32と、無段変速機32によって変速された動力が伝達される変速機34とを含む。車速が第1閾値以上かつアクセル開度が第2閾値以上であれば、コントロールユニット76は、無段変速機32がベルト高負荷状態で使用されていると判定する。ベルト高負荷状態で使用されているときの走行距離が第3閾値以上であれば、コントロールユニット76は、無端ベルト50が劣化しているまたは劣化が進んでいると判定し、コントロールユニット76からの指示により、無端ベルト50の劣化が表示器82に表示される。無段変速機32の変速比が第4閾値以下であれば、ベルト高負荷状態と判定してもよい。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
原動機と、
無端ベルトを有し前記原動機からの動力を変速して出力する無段変速機と、
前記無段変速機のベルト高負荷状態での使用を検出する検出部と、
前記検出部によって検出された前記ベルト高負荷状態での使用に関する積算値に基づいて、前記無端ベルトの劣化を判定する判定部とを備える、車両。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記ベルト高負荷状態は、当該車両が所定速度以上で走行する状態を含む、請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記ベルト高負荷状態は、当該車両が所定開度以上のアクセル開度で走行する状態を含む、請求項1に記載の車両。
【請求項4】
前記ベルト高負荷状態は、前記無段変速機の変速比が所定値以下で当該車両が走行する状態を含む、請求項1に記載の車両。
【請求項5】
前記積算値は走行距離を含む、請求項1から4のいずれかに記載の車両。
【請求項6】
前記無端ベルトの劣化を報知する報知部をさらに含む、請求項1から5のいずれかに記載の車両。
【請求項7】
前記報知部は、前記無段変速機の変速比の変化をさらに報知する、請求項6に記載の車両。
【請求項8】
前記無段変速機によって変速された動力が伝達される変速機をさらに含む、請求項1から7のいずれかに記載の車両。
【請求項9】
前記原動機は、出力軸を含み、
前記無段変速機は、前記出力軸と同軸上に設けられるプライマリシャフトを含む、請求項1から8のいずれかに記載の車両。
【請求項10】
前記無段変速機の上方または前方に設けられるサイドバイサイドシートをさらに含む、請求項1から9のいずれかに記載の車両。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は車両に関し、より特定的には無端ベルトを含む無段変速機を備える車両に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、車両に搭載された無段変速機の無端ベルトは、使用により摩耗すると交換する必要があるので、無端ベルトの交換時期を検知する様々な装置が提案されている。
【0003】
この種の従来技術の一例として、特許文献1において、駆動プーリおよび従動プーリでの無端ベルトの巻掛け径が変化して変速比が変更されるベルト式自動変速機のベルト交換時期報知装置が開示されている。この装置では、車両の特定の運転状態において、自動変速機の実際の変速比が設定変速比よりも大きく設定された基準変速比を越えた状態が、所定時間継続したとき、無端ベルトが交換時期であると判定し、表示手段に判定結果を表示する。すなわち、特許文献1の装置では、同じ特定の運転状態における無端ベルトの新品での変速比と劣化後での変速比とのずれ量が所定の値よりも大きくなった状態の継続時間を計測して、無端ベルトの交換時期を判定する。言い換えれば、変速比のずれが所定範囲内である場合にはタイマーはカウントダウンされず、積算時間は取得されない。また、特許文献1では、積算走行距離を計測することについても言及されているが、この積算走行距離は、変速比のずれなどが無くても計測される。
【0004】
また、特許文献2において、無段式に可変の変速比を備えた、摩擦係合によってトルクを伝達する伝動装置の運転確実性を監視するための方法が開示されている。この方法では、摩擦係合の箇所の温度、摩擦係合する構成部材の間の圧着量、摩擦係合する構成部材の間のスリップ量、摩擦係合の場所、摩擦係合の期間などを運転パラメータとする損傷量モデルを準備し、当該損傷量モデルから導き出したプーリ、ベルト等の巻掛け手段の損傷量を累積して表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2002-213548
特許第5282317号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
無端ベルトを含む無段変速機を備える車両において、加速・減速を繰り返して走行するアップダウン走行と、略所定速度で走行する通常走行とでは、無端ベルトが劣化し破損するまでの総走行距離は大きく異なり、特許文献1および2に開示された手法では、このような車両の無端ベルトの劣化を精度よく判定できない。特に、特許文献1および2に開示された手法では、アップダウン走行する場合に無端ベルトの劣化を精度よく検出できない。
【0007】
それゆえにこの発明の主たる目的は、無端ベルトの劣化を簡単に精度よく判定できる、車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するために、原動機と、無端ベルトを有し原動機からの動力を変速して出力する無段変速機と、無段変速機のベルト高負荷状態での使用を検出する検出部と、検出部によって検出されたベルト高負荷状態での使用に関する積算値に基づいて、無端ベルトの劣化を判定する判定部とを備える、車両が提供される。
【0009】
この発明では、アップダウン走行と通常走行とで、無端ベルトが劣化し破損するまでのベルト高負荷状態での走行距離はほとんど変わらないことが初めて見出された。したがって、積算走行距離を走行状態などにかかわらず単に計測する特許文献1とは異なり、ベルト高負荷状態での走行距離などの使用に関する積算値を用いることによって、車両のアップダウン走行や通常走行などの走行モードにかかわらず、無端ベルトの劣化を簡単に精度よく判定できる。
【0010】
好ましくは、ベルト高負荷状態は、車両が所定速度以上で走行する状態を含む。この場合、車両が所定速度以上で走行する状態は、無端ベルトの劣化と相関性が高いので、無端ベルトの劣化を精度よく判定できる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許