TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2023056224
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-04-19
出願番号2021165440
出願日2021-10-07
発明の名称繊維強化樹脂基材
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08J 5/04 20060101AFI20230412BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】機械特性の優れた繊維強化樹脂基材を提供する。
【解決手段】連続した複数の強化繊維に、ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を含浸させてなる繊維強化熱可塑性樹脂基材であって、前記ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物が下記電子スピン共鳴法により測定されるラジカル発生量が3.0×1016個/g以上3.5×1016個/g以下である、繊維強化熱可塑性樹脂基材。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
連続した複数の強化繊維に、ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を含浸させてなる繊維強化熱可塑性樹脂基材であって、下記電子スピン共鳴法により測定される前記ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物のラジカル発生量が3.0×10
16
個/g以上3.5×10
16
個/g以下である、繊維強化熱可塑性樹脂基材。
(測定条件)
昇温速度20℃/minで、室温から350℃まで昇温し、350℃に到達後30分保持したきのラジカル発生量
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物が、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂と(B)ビスフェノール誘導体からなる、請求項1に記載の繊維強化樹脂基材。
【請求項3】
(A)と(B)の合計を100重量%として(A)が99.6~99.9重量%、(B)が0.4~0.1重量%である、請求項1または2に記載の繊維強化熱可塑性樹脂基材。
【請求項4】
前記(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂のカルボキシル基量が5~250μmol/gである、請求項1から3のいずれかに繊維強化熱可塑性樹脂基材。
【請求項5】
繊維強化樹脂基材の繊維体積含有率が20~65体積%である、請求項1から4のいずれかに繊維強化熱可塑性樹脂基材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維強化樹脂基材に関するものである。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
連続した複数の強化繊維に熱可塑性樹脂を含浸させた繊維強化樹脂基材は、軽量効果に優れるだけでなく、熱硬化性樹脂を用いた繊維強化樹脂基材よりも靭性、溶着加工性およびリサイクル性に優れるため、航空機や自動車などの輸送機器や、スポーツ・電気・電子部品などの各種用途へ幅広く展開されている。近年、従来CFRTP(炭素繊維強化熱可塑性樹脂)中間基材の付加価値であった機械強度、軽量化以外に高耐熱、低吸水、高靭性および成形加工性などの高付加価値も要求されるようになり、航空機、自動車用途を中心に高機能CFRTP中間基材の技術開発が強く求められている。
【0003】
ポリフェニレンルフィド(以下ではPPSと略すことがある)樹脂は、優れた耐熱性、耐薬品性を有する結晶性の熱可塑性樹脂であり、複合材料のマトリックス樹脂としても注目されている。しかしながら、従来のPPS樹脂は本質的には靭性が低く脆い材料であり、炭素繊維のように加熱によってほとんど膨脹しない繊維の場合には、成形時の残留応力が大きく僅かな繊維の配列の乱れによって成形品が湾曲したり、クラックが発生し、曲げ強度や層間剪断強度などのコンポジット物性が不十分になることが多い。
【0004】
特許文献1には、未架橋のPPS樹脂を含浸し、300~360℃で特定の時間加熱し、熱架橋化処理することで、機械特性の優れた炭素繊維強化PPS基材の製造法が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、大気下で酸化架橋されたPPS樹脂を用いることで、機械特性の優れた炭素繊維強化PPS基材の製造法が開示されている。
【0006】
さらに、特許文献3には、大気下で酸化架橋されたPPS樹脂と高分子量のPPS樹脂の樹脂組成物を用いることで、機械特性の優れた炭素繊維強化PPS基材の製造法が開示されている。
【0007】
またさらに、特許文献4には、高分子量のPPS樹脂の樹脂組成物を用いることで、機械特性の優れた短炭素繊維強化PPS基材の製造法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第1477262号公報
特開平2-180934号公報
特開平3-292335号公報
特開平9-25346号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1において提案されている方法では、機械特性の優れた炭素繊維強化PPS基材が得られるが、PPS樹脂のラジカル発生量やカルボン酸の含有量については、具体的な開示はなされていなかった。
【0010】
特許文献2には、大気下で酸化架橋されたPPS樹脂を用いることで、機械特性の優れた炭素繊維強化PPS基材が得られるが、PPS樹脂中にゲル化物が発生しやすく、製造時のプロセスの安定性や成形品の機械特性が低下するとういう課題があった。また、PPS樹脂のラジカル発生量やカルボン酸の含有量については、具体的な開示はなされていなかった。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

東レ株式会社
織物
18日前
東レ株式会社
標的
24日前
東レ株式会社
積層体
11日前
東レ株式会社
積層フィルム
2日前
東レ株式会社
衝撃吸収部材
19日前
東レ株式会社
導電ペースト
23日前
東レ株式会社
光源ユニット
2日前
東レ株式会社
熱可塑性長繊維
2日前
東レ株式会社
血液成分吸着材料
24日前
東レ株式会社
液体展開用シート
26日前
東レ株式会社
熱接着性複合繊維
1か月前
東レ株式会社
多層積層フィルム
24日前
東レ株式会社
スパンボンド不織布
2日前
東レ株式会社
有機物質の濃縮方法
2日前
東レ株式会社
スパンボンド不織布
3日前
東レ株式会社
車両用衝撃吸収構造体
10日前
東レ株式会社
感光性樹脂印刷版原版
24日前
東レ株式会社
積層ポリエステルフィルム
23日前
東レ株式会社
感光性フレキソ印刷版原版
17日前
東レ株式会社
ポリオレフィン多層微多孔膜
1か月前
東レ株式会社
人工皮革およびその製造方法
2日前
東レ株式会社
積層不織布および吸収性物品
2日前
東レ株式会社
二軸配向ポリエステルフィルム
10日前
東レ株式会社
共重合ポリエステルの製造方法
3日前
東レ株式会社
二軸配向ポリエステルフィルム
11日前
東レ株式会社
二軸配向ポリプロピレンフィルム
2日前
東レ株式会社
プラスチックフィルムの製造方法
26日前
東レ株式会社
電池の電極用フィルム、及び電池
1か月前
東レ株式会社
積層体、および積層体の製造方法
1か月前
東レ株式会社
バイオマス資源由来アクリル系繊維
17日前
東レ株式会社
ポリエステル組成物及びその製造方法
10日前
東レ株式会社
樹脂組成物およびそれを用いたフィルム
1か月前
東レ株式会社
被膜付きフィルムからの被膜の剥離装置
19日前
東レ株式会社
導電性多孔質基材シートのスプライス方法
1か月前
東レ株式会社
リサイクルアクリル系合成繊維の製造方法
23日前
東レ株式会社
光ファイバボビン、光ファイバの検査方法。
11日前
Flag Counter
続きを見る