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公開番号2023048463
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-04-07
出願番号2021157789
出願日2021-09-28
発明の名称多層発泡粒子
出願人株式会社ジェイエスピー
代理人個人
主分類C08J 9/16 20060101AFI20230331BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】 本発明は、型内成形後の水冷時間を短くしても、成形後の収縮による寸法変化のバラつきが小さい、発泡粒子成形体を型内成形可能なポリプロピレン系樹脂多層発泡粒子を提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明のポリプロピレン系樹脂多層発泡粒子は、発泡芯層が、特定のエチレン成分含有率のエチレン‐プロピレンランダム共重合体(A)により構成され、
被覆層がポリオレフィン系樹脂(B)により構成され、ポリオレフィン系樹脂(B)のDSC曲線が一以上の融解ピークを有し、融解ピーク中の少なくとも一の融解ピークの融解ピーク温度が、ランダム共重合体(A)の融点(Tm)よりも低く、
ランダム共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)が特定範囲内であり、エチレン‐プロピレンランダム共重合体(A)の数平均分子量(Mn)に対する該重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)が特定範囲内である。
【選択図】 なし

特許請求の範囲【請求項1】
発泡芯層と、該発泡芯層を覆う被覆層とを有する多層発泡粒子であり、
該発泡芯層が、エチレン成分含有率2.5質量%以上3.5質量%以下のエチレン‐プロピレンランダム共重合体(A)により構成され、
該被覆層がポリオレフィン系樹脂(B)により構成され、示差走査熱量測定(DSC)により測定された該ポリオレフィン系樹脂(B)のDSC曲線が一以上の融解ピークを有し、該融解ピーク中の少なくとも一の融解ピークの融解ピーク温度が、該エチレン‐プロピレンランダム共重合体(A)の融点(Tm)よりも低く、
該エチレン‐プロピレンランダム共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)が20万以上30万以下であり、該エチレン‐プロピレンランダム共重合体(A)の数平均分子量(Mn)に対する該重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)が3.5以上5以下である、ことを特徴とする多層発泡粒子。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
前記エチレン‐プロピレンランダム共重合体(A)の数平均分子量(Mn)に対する該エチレン‐プロピレンランダム共重合体(A)のZ平均分子量(Mz)の比(Mz/Mn)が9.5以上13未満である、請求項1に記載の多層発泡粒子。
【請求項3】
前記エチレン‐プロピレンランダム共重合体(A)の融点(Tm)が130℃以上150℃以下である、請求項1又は2に記載の多層発泡粒子。
【請求項4】
前記エチレン‐プロピレンランダム共重合体(A)の結晶化温度(Tc)と前記エチレン‐プロピレンランダム共重合体(A)の融点(Tm)とが、下記(1)式を満足する、請求項1~3のいずれかに記載の多層発泡粒子。
40(℃)<Tm-Tc<50(℃) (1)
(但し、式中のTmc、Tcの単位はともに℃である。)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、多層発泡粒子に関し、詳しくは型内成形用の多層発泡粒子に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ポリプロピレン系樹脂発泡粒子は加工性に優れ、型内成形により得られた発泡粒子成形体は、複雑な形状の賦形が可能であり、機械強度、緩衝性、価格のバランスに優れていることから、緩衝包装材、自動車部材、建築部材などとして使用されている。
【0003】
該ポリプロピレン系樹脂発泡粒子としては、例えば特許文献1に開示されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-68016号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の多層発泡粒子を用いて低い蒸気圧で型内成形を行う場合には、複雑な形状の成形体や大型の成形体を得ようとすると、金型内の発泡粒子全体に均等に蒸気が行きわたり難くなって加熱ムラが生じやすくなり、その結果、成形後に発生する収縮の程度が発泡粒子成形体の部分ごとに異なったり、寸法のバラつきが生じやすくなったりして、成形体の寸法を厳格に管理することに負担がかかり過ぎる等の課題を残していた。
【0006】
一方、この加熱ムラの課題を解消するため、より高い蒸気圧で型内成形を行ったり、加熱時間を延長したりして、型内を十分に加熱しようとすると、寸法バラツキは小さくなるが、特に型内成形後の冷却時間が長くなり、全体の成形時間も長くなってしまう傾向にあった。
【0007】
本発明は、型内成形後の冷却時間を短くしても、成形後の収縮による寸法変化のバラツキが小さい、発泡粒子成形体を型内成形可能な多層発泡粒子を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、以下に示す多層発泡粒子が提供される。
[1]発泡芯層と、該発泡芯層を覆う被覆層とを有する多層発泡粒子であり、
該発泡芯層が、エチレン成分含有率2.5質量%以上3.5質量%以下のエチレン‐プロピレンランダム共重合体(A)により構成され、
該被覆層がポリオレフィン系樹脂(B)により構成され、示差走査熱量測定(DSC)により測定された該ポリオレフィン系樹脂(B)のDSC曲線が一以上の融解ピークを有し、該融解ピーク中の少なくとも一の融解ピークの融解ピーク温度が、該エチレン‐プロピレンランダム共重合体(A)の融点(Tm)よりも低く、
該エチレン‐プロピレンランダム共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)が20万以上30万以下であり、該エチレン‐プロピレンランダム共重合体(A)の数平均分子量(Mn)に対する該重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)が3.5以上5以下である、ことを特徴とする多層発泡粒子。
[2]前記エチレン‐プロピレンランダム共重合体(A)の数平均分子量(Mn)に対する該エチレン‐プロピレンランダム共重合体(A)のZ平均分子量(Mz)の比(Mz/Mn)が9.5以上13未満である、請求項1に記載の多層発泡粒子
[3]前記エチレン‐プロピレンランダム共重合体(A)の融点(Tm)が130℃以上150℃以下である、前記1又は2に記載の多層発泡粒子。
[4]前記エチレン‐プロピレンランダム共重合体(A)の結晶化温度(Tc)と前記エチレン‐プロピレンランダム共重合体(A)の融点(Tmc)とが、下記(1)式を満足する、前記1から3のいずれかに記載の多層発泡粒子。
40(℃)<Tm-Tc<50(℃)・・・(1)
(但し、式中のTmc、Tcの単位はともに℃である。)
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、型内成形後の冷却時間の短縮が可能であり、該冷却時間を短くしても、成形後の収縮等による寸法変化のバラつきが小さい、発泡粒子成形体を型内成形可能な多層発泡粒子を提供することできる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、熱流束示差走査熱量測定による第1回加熱のDSC曲線の一例を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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