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公開番号2023048307
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-04-07
出願番号2021157542
出願日2021-09-28
発明の名称樹脂粒子の製造方法
出願人三洋化成工業株式会社
代理人
主分類C08J 3/16 20060101AFI20230331BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】耐ホットオフセット性、造粒性、及び帯電性に優れるトナー用ポリエステル及び樹脂粒子を提供することを目的とする。
【解決手段】数平均分子量が1000~10000であり、一般式(1)及び/又は(2)によって表される化学構造部分を有するポリエステル樹脂の一般式(1)又は(2)の化学構造部分と金属化合物が水性媒体中で結合する工程を含む樹脂粒子の製造方法である。[一般式(1)及び(2)中、R1は、水素原子又はアルキル基を表し、R2はそれぞれ独立にアルキレン基又はオキシアルキレン基を表す。]
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
数平均分子量が1000~10000であり、下記一般式(1)及び/又は(2)によって表される化学構造部分を有するポリエステル樹脂の一般式(1)又は(2)の化学構造部分と金属化合物が水性媒体中で結合する工程を含む樹脂粒子の製造方法。
TIFF
2023048307000005.tif
55
156
[一般式(1)及び(2)中、R

は、水素原子又はアルキル基を表し、R

はそれぞれ独立にアルキレン基又はオキシアルキレン基を表す。]
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記金属化合物がマグネシウム化合物、アルミニウム化合物、カルシウム化合物、チタン化合物、バナジウム化合物、クロム化合物、マンガン化合物、鉄化合物、コバルト化合物、ニッケル化合物、銅化合物、亜鉛化合物及びジルコニウム化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の樹脂粒子の製造方法。
【請求項3】
前記ポリエステル樹脂が下記数式(1)の関係を満たす請求項1又は2に記載の樹脂粒子の製造方法。
ポリエステル樹脂の数平均分子量×一般式(1)又は(2)によって表される化学構造部分を有する化合物の仕込みモル数(mol)/ポリエステル樹脂の全原料の仕込み重量(g)≧0.5 (1)
【請求項4】
前記ポリエステル樹脂の前記一般式(1)及び/又は(2)によって表される化学構造部分(S)と、前記金属化合物(T)とのモル比率[(S)/(T)]が、0.5~10である請求項1~3いずれか1項に記載の樹脂粒子の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は樹脂粒子の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電子写真システムの発展に伴い、複写機やレーザープリンター等の電子写真装置の需要は急速に増加しており、それらの性能に対する要求も高度化している。
電子写真には従来、電子写真感光体等の潜像坦持体に色画像情報に基づく潜像を形成し、該潜像を対応する色のトナーにより現像し、次いで該トナー像を転写材上に転写するといった画像形成工程を繰り返した後、転写材上のトナー像を加熱定着して多色画像を得る方法や装置が知られている。
これらのプロセスを問題なく通過するためには、トナーはまず安定した帯電量を保持すること(帯電性)が必要であり、熱ロール温度が低くてもトナーで定着できること(低温定着性)と、高い定着温度でもトナーが熱ロールに融着しないこと(耐ホットオフセット性)という機能を満たすことなどが求められている。
低温定着性を発現させるためにポリエステル系のトナーバインダーが用いられており、また、結晶性ポリエステルを内部に導入することで低温定着性を改善できるトナーバインダーが提案されている(特許文献1)。しかし、このようなトナーではトナーが熱ロールに融着する問題(ホットオフセット)の発生が起こりやすい。
また、耐ホットオフセット性のためには、(1)多官能のモノマーを用いて部分架橋せしめたポリエステルをトナーバインダーとして用いたもの(特許文献2)や、(2)架橋を有するポリエステル樹脂を骨格として有し、さらに末端に反応性官能基を有する変性ポリエステル樹脂を用いたトナー(特許文献3)などが提案されている。
しかし、これらのトナーは、(1)では油相への溶解性が低く乳化性(造立性)が悪いために粒度分布が悪化し、(2)では誘導されるウレタン基、ウレア基の正帯電性によって帯電特性が低下するといった問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-287426号公報
特開昭57-109825号公報
特開2008-233360号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、耐ホットオフセット性、造粒性及び帯電性が優れる樹脂粒子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、鋭意検討した結果、本発明に至った。すなわち本発明は数平均分子量が1000~10000であり、下記一般式(1)及び/又は(2)によって表される化学構造部分を有するポリエステル樹脂の一般式(1)又は(2)の化学構造部分と金属化合物が水性媒体中で結合する工程を含む樹脂粒子の製造方法である。
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2023048307000001.tif
55
156
[一般式(1)中、R

は、水素原子又はアルキル基を表し、R

はそれぞれ独立にアルキレン基又はオキシアルキレン基を表す。]
【発明の効果】
【0006】
本発明により、耐ホットオフセット性、造粒性、及び帯電性に優れる樹脂粒子を提供することが可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の樹脂粒子の製造方法は、数平均分子量が1000~10000であり、一般式(1)及び/又は(2)によって表される化学構造部分を有するポリエステル樹脂の一般式(1)及び/又は(2)の化学構造部分と金属化合物が水性媒体中で結合する工程を含む。
以下に本発明の樹脂粒子の製造方法を順次説明する。
【0008】
本発明により得られる樹脂粒子は、一般式(1)及び/又は(2)によって表される化学構造部分を有するポリエステル樹脂の一般式(1)及び/又は(2)の化学構造部分と金属化合物との反応物を含む樹脂粒子である。上記反応物とは一般式(1)及び/又は(2)によって表される化学構造部分と金属化合物が配位結合して得られた樹脂組成物のことである。
【0009】
本発明におけるポリエステル樹脂は、数平均分子量が1000~10000であり、下記一般式(1)及び/又は(2)によって表される化学構造部分を有することを特徴とするポリエステル樹脂である。ポリエステル樹脂が一般式(1)又は(2)によって表される構造部分を有することによって、帯電性及びホットオフセット性に優れるトナー用ポリエステル樹脂を得ることができる。なお、本発明におけるポリエステル樹脂は、帯電性の観点からウレタン結合及びウレア結合を含まないポリエステル樹脂であることが好ましい。
【0010】
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2023048307000002.tif
55
156
ここで、一般式(1)中、R

は、水素原子又はアルキル基を表し、R

はそれぞれ独立にアルキレン基又はオキシアルキレン基を表す。
アルキル基としては、炭素数1~18の直鎖又は分岐のアルキル基が挙げられ、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。
アルキレン基としては、炭素数1~18のアルキレン基が挙げられ、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、2-メチルプロピレン基、へキシレン基、オクチレン基、ドデシレン基、オクタデシレン基が挙げられる。
オキシアルキレン基としては、炭素数2~10のオキシアルキレン基が挙げられ、例えば、オキシエチレン基、オキシ-n-プロピレン基、オキシイソプロピレン基、オキシイソプロピリデン基、オキシ-n-ブチレン基、オキシイソブチレン基、オキシ-n-ペンチレン基、オキシイソペンチレン基、オキシ-n-ヘキシレン基、オキシイソヘキシレン基、オキシ-n-ヘプチレン基、オキシイソヘプチレン基、オキシ-n-オクチレン基、オキシイソオクチレン基、オキシ-2-エチルヘキシレン基、オキシ-n-ノニレン基、オキシイソノニレン基、オキシ-n-デシレン基、オキシイソデシレン基等が挙げられる。
耐ホットオフセット性の観点から、R

は、アルキル基であることが好ましく、炭素数1~18の直鎖又は分岐のアルキル基であることが好ましい。
また、耐ホットオフセット性及び造粒性の観点から、R

はオキシアルキレン基であることが好ましく、炭素数2~10のオキシアルキレン基であることがより好ましく、炭素数2~6のオキシアルキレン基であることがさらに好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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